甲状腺結節・がん|しこりの診断と治療

甲状腺にしこり(結節)が見つかると、「もしかしてがんではないか」と大きな不安を抱かれる方が少なくありません。一方で、実際には9割以上は良性であり、落ち着いて評価とフォローアップを進めることがとても大切です。しもやま内科では、甲状腺エコーによるTI-RADS評価と、必要に応じたFNA(穿刺細胞診)を組み合わせて、甲状腺がんの可能性も含めて丁寧に診断し、治療や今後の見通しについて一緒に考えていきます。すでに「がんかもしれない」「がんと告げられた」という方の不安にも寄り添いながら、次の一歩をサポートします。

TI-RADS評価と穿刺適応基準

甲状腺エコー検査では、TI-RADS(Thyroid Imaging Reporting and Data System)という国際的な評価基準を用いて、しこり(結節)の悪性リスクを分類します。これにより、不要な穿刺を避けつつ、がんの疑いがある場合は早期に確定診断を行うことができます。

TI-RADSカテゴリとリスク評価

カテゴリ エコー所見 悪性リスク 推奨対応
TR1 良性(嚢胞など) 0% 穿刺不要・フォロー不要
TR2 良性と考えられる <2% 穿刺不要・経過観察
TR3 低度懸念(等エコー・高エコー) 2〜5% 2.5cm以上でFNA推奨
TR4 中度懸念(低エコー・不整縁) 5〜20% 1.5cm以上でFNA推奨
TR5 高度懸念(低エコー+微細石灰化など) >20% 1.0cm以上でFNA推奨

悪性を示唆するエコー所見

  • 低エコー(ハイポエコー):正常甲状腺より暗い内部エコー
  • 不整縁:しこりの形が不規則で、境界がぼやけている
  • 微細石灰化(ミクロカルシフィケーション):砂のような小さな石灰化
  • 高さ>横幅( taller-than-wide ):縦に長い形
  • 堅硬性:しこりが硬く、圧迫感がある
  • 外来血管増加:しこり内部に多くの血流信号

FNA(穿刺細胞診)適応基準

TI-RADS評価に基づき、以下のサイズ基準で穿刺細胞診を推奨します。

穿刺適応サイズ基準:

  • TR3(低度懸念):最大径 2.5cm以上
  • TR4(中度懸念):最大径 1.5cm以上
  • TR5(高度懸念):最大径 1.0cm以上
  • 例外:首のリンパ節転移が疑われる場合、サイズに関わらず穿刺

当院での診断フロー

  1. 初診・エコー検査:甲状腺専門医が当日エコーで結節を評価
  2. TI-RADS分類:エコー所見からカテゴリを判定
  3. 穿刺適応判断:サイズとカテゴリに基づきFNAの必要性を説明
  4. FNA実施(必要時):当日または翌日以降に穿刺細胞診
  5. 結果説明:細胞診結果(ベセスダ分類)に基づき治療方針を提案
  6. フォローアップ:良性の場合は経過観察、がん疑いの場合は手術紹介

しもやま内科では、甲状腺専門医がTI-RADS評価に基づき、必要最小限の穿刺で確実な診断を行います。過剰な医療を避けつつ、がんの見逃しを防ぐバランスの取れた診療を心がけています。

甲状腺結節(しこり)について

甲状腺に触れる・触れないサイズのしこりが見つかることは比較的よくあります。エコー検査による良性・悪性のリスク評価が重要です。

甲状腺のしこり・腫大 受診目安セルフチェック

健診や他院で「甲状腺のしこり」と言われた方、首のしこり・腫れが気になってインターネットで「甲状腺がん」を検索してしまう方のためのチェックフォームです。
頭の中が不安でいっぱいのときに、今の状態や心配ごとを整理し、「どのくらいのタイミングで受診したら良いか」の目安を知ることを目的としています。

【重要】本フォームは完全に匿名で、入力内容が当院に送信・保存されることはありません。
結果はあくまで「受診の目安」をお伝えするものであり、診断や治療方針を確定するものではありません。

「今すぐ専門医を受診した方がいいのか」「検査結果をどのように受け止めたらよいのか」迷われている方は、まずこちらでお気持ちと状況を整理してみてください。

甲状腺がんについて

甲状腺がんは「がん」という名前から強い不安を抱きやすい病気ですが、多くのタイプは予後が良好で、きちんと治療とフォローアップを行うことで長く穏やかな日常生活を送ることができます。種類によって治療方針や必要な検査が異なるため、ご本人の状況に合わせた説明と相談が重要になります。

術後管理・フォローアップ

甲状腺がん術後は、治療が終わってからも「これで本当に大丈夫なのか」と不安が続くことがあります。その不安を和らげるためにも、TSH抑制療法や画像・採血による再発モニタリングなど、長期的な管理を計画的に続けることが大切です。

特殊なケース


甲状腺の機能異常はこちら

甲状腺機能低下症(橋本病)や機能亢進症(バセドウ病)については、甲状腺の病気総合案内をご参照ください。


📍 甲状腺のしこり・がんの不安を抱えている方へ:しもやま内科(船橋市芝山)では、甲状腺エコーを当日実施し、TI-RADS評価に基づく適切な診断と、必要に応じた連携医療機関でのFNA(穿刺細胞診)の紹介を行っています。「がんかもしれない」「がんと言われてどうしたらよいか分からない」という段階からでも、お話をうかがいながら、一人ひとりに合った検査・治療・フォローアップの進め方を一緒に考えていきます。甲状腺結節・がんについて、どのタイミングでも遠慮なくご相談ください。

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07/03/2026