首の腫れ・動悸・だるさは甲状腺かも?症状・検査・治療を専門医が解説|船橋市のしもやま内科

🔊 このページの要点

  • 甲状腺の異常は「機能低下(橋本病)」と「機能亢進(バセドウ病)」が代表で、症状は正反対になりやすい。
  • 検査は採血(TSH/FT4/FT3/自己抗体)とエコーが基本。必要時は連携医療機関でFNA(穿刺細胞診)を実施。
  • 当院(船橋市)では甲状腺エコーを当日実施可。受診の目安は「首のしこり・腫れ」「動悸・だるさ・むくみ」など。

甲状腺は「からだの代謝(エネルギー管理)」を司る臓器です。ホルモンが足りないと寒がり・体重増加・むくみ・抑うつなど、逆に多すぎると動悸・暑がり・体重減少・手のふるえなどが現れます。検査は採血とエコーが中心で、船橋市の当院では甲状腺エコーを当日に行えます。

甲状腺の専門治療(バセドウ病・橋本病・腫瘍・妊娠管理)|船橋市のクリニック

甲状腺の代表的な病気

当院で可能な検査・対応

  • 採血:TSH、FT4、FT3、TPOAb/TgAb、TRAb など
  • 甲状腺エコー:当日実施可。腫瘤のサイズ・性状・血流を評価
  • 細胞診(FNA)当院では実施不可のため、適応があれば連携医療機関へ紹介
  • 治療:機能異常に応じて甲状腺ホルモン補充/抗甲状腺薬などを選択

治療の基本方針(概略)

  • 機能低下症(橋本病):不足分をレボチロキシンで補充。定期的にTSH等をモニタリング
  • 機能亢進症(バセドウ病):抗甲状腺薬が基本。眼症・重症例・再発例では放射線治療/手術を検討
  • 結節:良悪性の判断は超音波+細胞診(必要時)。経過観察か手術紹介を選択

妊娠時一過性甲状腺機能亢進症(GTT)とは

妊娠初期は胎盤から分泌される hCG が甲状腺刺激ホルモン(TSH)と似た作用を示すため、一過性に甲状腺ホルモンが高め・TSHが低め になることがあります。これを 妊娠時一過性甲状腺機能亢進症(GTT) と呼び、多くは自然軽快します。

特徴

  • 発症時期:妊娠7〜12週に目立ち、hCGピークの後に改善
  • 検査所見:TSH低値/FT4は正常〜軽度高値、TRAb陰性
  • 症状:つわり(妊娠悪阻)に重なって吐き気・体重減少が強くなることあり
治療の基本
軽症例は抗甲状腺薬を用いず経過観察が原則です。水分・栄養が取れない場合は点滴など支持療法を行います。心拍数が高くつらい時は担当医判断で一時的にβ遮断薬を検討します。

Basedow病(バセドウ病)との違い

  • TRAb陽性・甲状腺腫大・眼症などがあればBasedow病を考慮
  • GTTはTRAb陰性で自然軽快が期待できるのが一般的

受診の目安

  • 嘔吐が続き水分が取れない/体重が減る
  • 動悸・息切れ・手の震えが強い、発熱を伴う
  • TSH低値を指摘され評価先を相談したい

※本情報は一般的な解説です。診断・治療は個々の状況で異なります。当院では産科・甲状腺専門施設と連携しながら評価・管理を行います。まずはご相談ください。

よくある質問(FAQ)

更年期症状と甲状腺の不調は見分けられますか?
一部症状は重なります。採血(TSH・FT4)で甲状腺由来かどうかを切り分けます。必要に応じてエコーも行います。
健診でTSH異常を指摘。すぐ治療が必要ですか?
TSH単独異常でも急ぎの治療が不要な場合があります。FT4/FT3・自己抗体・症状の有無を合わせて評価します。
首のしこりが心配。すぐ細胞診(FNA)が必要ですか?
まずエコーでサイズ・形状・性状を評価します。必要基準を満たす場合に連携医療機関でFNAを行います。
妊娠を考えています。甲状腺はチェックした方が良い?
妊活・妊娠初期は母体のホルモン管理が重要です。TSH・FT4・自己抗体を確認のうえ、必要に応じて治療します。
産後に動悸やだるさ。甲状腺が原因の可能性は?
産後甲状腺炎では一過性の亢進→低下へ変動することがあります。採血とエコーで評価し、経過を見ます。
当日にエコーまで受けられますか?
当院では甲状腺エコーを当日実施可です。混雑状況によりご案内が前後する場合があります。
甲状腺の手術やアイソトープ治療は対応していますか?
当院では外科・RAIは実施していません。必要に応じて適切な専門施設へ迅速に紹介します。
再診の目安はどれくらい?
治療開始・調整期は数週〜1か月間隔、安定後は3〜6か月間隔を目安にTSH等をチェックします。

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参考・出典

  • 日本甲状腺学会 ガイドライン/提言(最新改訂)
  • 厚生労働省/PMDA公開資料
  • 内分泌学関連の標準的成書・レビュー

🏥 船橋市で甲状腺の検査・相談は当院へ

しもやま内科(船橋市)は、甲状腺エコーと採血を当日ワンストップで実施できます。市川・習志野・鎌ケ谷・八千代エリアからの受診も多数。連携医療機関と協力し、細胞診・手術・RAIが必要な場合も迅速にご紹介します。

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👨‍⚕️ この記事の監修医師

下山 立志(しもやま たつし)
しもやま内科 院長
日本内科学会 総合内科専門医
日本糖尿病学会 糖尿病専門医・指導医
日本循環器学会 循環器専門医
日本老年医学会 老年病専門医・指導医
日本甲状腺学会 甲状腺専門医
糖尿病、甲状腺、副腎など内分泌疾患の診療に長年従事し、地域密着型の総合内科医として診療を行っています。

18/06/2025