「甲状腺の病気があるけど、妊娠しても大丈夫?」「子どもを望んでいるけど、甲状腺の治療はどうすれば?」——甲状腺と妊孕性(妊娠できる力)の関係について、患者さんから本当によく聞かれます。今回はそのあたりをまとめてお話しします。
甲状腺と妊孕性
甲状腺ホルモンは、女性の生殖機能に深く関わっています。甲状腺機能が低下していると:
- 月経不順になりやすい
- 排卵障害が起こることがある
- 着床率が下がる
- 流産のリスクが上がる
でも、適切に治療すればこれらのリスクは大きく減らせます。甲状腺機能を正常に保つことが、妊娠への第一歩です。
バセドウ病と妊娠
バセドウ病(甲状腺機能亢進症)の治療中の場合、妊娠を考えるタイミングが重要です。抗甲状腺薬(メルカゾールやチウラジール)には胎盤を通過するものがあるので、妊娠がわかったらすぐに薬の調整が必要です。
理想的には、甲状腺機能が安定してから妊娠するのがベスト。治療法によっては、妊娠前に放射性ヨウ素治療や手術を済ませておくことも検討します。
橋本病と妊娠
橋本病でチラーヂン(甲状腺ホルモン薬)を飲んでいる方は、妊娠したらすぐに薬の増量が必要になることがほとんどです。妊娠中は胎児に甲状腺ホルモンを供給する必要があるため、お母さんの甲状腺ホルモンの必要量が増えるからです。
妊娠がわかったら、すぐに主治医に連絡してください。「悪影響があるかも」と自己判断で薬を減らすのは逆効果です。
❓ よくある質問
甲状腺の薬は妊娠中も飲み続けていい?
出産後、甲状腺の薬はどうなる?
「甲状腺の病気でも妊娠できますか?」——適切な治療で、ほとんどの方は大丈夫です。
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この記事の監修:下山立志(甲状腺専門医・糖尿病専門医・循環器専門医)
初回公開:2025年06月30日 最終更新:2026年05月09日