甲状腺内科

亜急性甲状腺炎の治療

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亜急性甲状腺炎の治療

亜急性甲状腺炎

亜急性甲状腺炎

亜急性甲状腺炎は,甲状腺に多核巨細胞と組織球からなる肉芽腫を形成する非化膿性炎症性疾患である.通常数か月で自然治癒する予後良好な疾患である.上気道感染が先行することが多く,ウイルス感染が原因と考えられているが,原因ウイルスは同定されていない.無痛性甲状腺炎と同様に,甲状腺組織の破壊に伴い,一過性の甲状腺中毒症状を呈する.

症状としては,上気道感染症状の前駆症状をしばしば伴い,高熱をみることも稀ではない.甲状腺の疼痛はしばしば反対側に移動する.検査所見では. CRPと赤沈が高値を示し,遊離T4,が高値およびTSHが低値であり,甲状腺超音波検査で疼痛部に一致した低エコー域を認める.除外診断として橋本病の急性増悪などがある.

本症の治療は,甲状腺を中心とした頸部の疼痛と発熱に対する対症療法である.重症の場合プレドニゾロン30mg分3投与とし,1ないし2週毎に5mg漸減する.甲状腺機能, CRP,赤沈,超音波検査での低エコー領域の消失を確認してからプレドニソロンを中止する.治療開始後2,3日以内に疼痛などの症状は劇的に消失する.プレドニソロンの減量を急ぐと再燃することが少なくないので注意する.軽症の場合,非ステロイド性抗炎症薬を投与して経過を観察してもよい.

亜急性甲状腺炎(急性期)の診断ガイドライン(参考文献2)より引用)
a)臨床症状
有痛性甲状腺腫
b)検査所見
1. CRPまたは赤沈高値
2.遊離T4高値. TSH低値(0.1μU/ml以下)
3.甲状腺超音波検査で疼痛部に一致した低エコー域
1)亜急性甲状腺炎
a)およびb)の全てを有するもの
2)亜急性甲状腺炎の疑い
a)とb)の1および2
除外規定
橋本病の急性増悪,嚢胞への出血,急性化膿性甲状腺炎,未分化癌
付記
1.上気道感染症状の前駆症状をしばしば伴い,高熱をみることも稀でない.
2.甲状腺の疼痛はしばしば反対側にも移動する.
3.抗甲状腺自己抗体は原則的に陰性であるが,経過中弱陽性を示すことがある.
4.細胞診で多核巨細胞を認めるが,腫瘍細胞や橋本病に特異的な所見を認めない.
5.急性期は放射性ヨード(またはテクネシウム)甲状腺摂取率の低下を認める.

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