糖尿病内科

低血糖時の対応

投稿日:20/07/2016 更新日:

低血糖に対する患者への指導と処置

御自身で経口摂取ができる場合

昏睡まで至らないような通常の低血糖症状の場合、ブドウ糖を経口摂取することで安全に回復します。いちどに20gは摂取しましょう。
個人差はありますが1gのブドウ糖で血糖は約5mg/dl上昇することが知られています。低血糖になったタイミングも重要です。食前であれば早めに食事を摂っていただくのが良いでしょう。1時間以内に食事ができない場合は、ブドウ糖をもう20gを追加する、もしくは40gの炭水化物を摂取するのが良いでしょう。
スティックタイプの砂糖などを携行するのも悪くありませんが、α-GI(ボグリボース、アカルボース、セイブル®を服用されている患者さんにはブドウ糖を携行いただきたいです。普通のブドウ糖以外にもブドウ糖のキャンディや、ゼリー状のブドウ糖なども市販されていますからこれらを利用するのも良いでしょう。
低血糖時にチョコレートを食べる患者さんがいらっしゃいますが、チョコレートに含まれる脂肪がブドウ糖の吸収を遅延させる可能性があります。避けていただいた方が無難です。

意識のない場合、経口摂取ができない場合

低血糖による意識障害、昏睡となるとブドウ糖静注をすることになります。50%ブドウ糖静注は避け10%ブドウ糖の点滴静注などで対応しましょう。近年50%ブドウ糖が避けられる理由ですが、血管外に高濃度のブドウ糖が漏れた場合には組織壊死が起きてしまい、手の切断に至った事例が報告されているからです。ブドウ糖静注は頻度が高いだけに、注意すべき問題です。
グルカゴン筋注は、注射後10分以内に効果が出現します。ブドウ糖静注とほぼ同じスピードで効果が出ます。患者さんに予めグルカゴンをお渡ししておき、低血糖時には筋注していただくように御本人、御家族に指導をしておくと良いでしょう。
グルカゴンは肝臓でのグルコーゲン分解を促すことによって効果が発現するので、長期間の絶食、低栄養、アルコールでの低血糖の場合は効果が出ない場合があります。経口摂取が可能になったら20gのブドウ糖を経口で、その後40gの炭水化物を摂取すると良いでしょう。

-糖尿病内科

Copyright© 糖尿病内科クリニック , 2019 All Rights Reserved.