📘 まず結論
- 甲状腺の症状は首の腫れ・動悸・疲れやすい・むくみ・体重変化など多様です
- これらの症状が複数ある場合は橋本病またはバセドウ病の可能性があります
- 19項目のセルフチェックで3分以内に受診の目安がわかります
- 症状が1つでも当てはまる場合は血液検査(TSH・FT4)を受けることをおすすめします
甲状腺の症状が気になる方へ
「最近首が少し腫れてきた気がする」「動悸が止まらない」「急に疲れやすくなった」「なぜか太る・痩せる」——こんな症状に心当たりはありませんか?
甲状腺の病気は症状が全身に現れるため、「ただの疲れ」「更年期かな」と見過ごされやすいのが特徴です。しかし、症状に気づいたタイミングで適切な検査を受けると、早期に原因がはっきりすることがほとんどです。
このページでは、よくある19の症状をもとに、橋本病とバセドウ病の見分け方、受診の目安を甲状腺専門医の視点でわかりやすく解説します。
→ 健康診断で「甲状腺が腫れている」と言われた方はこちらもご覧ください
甲状腺症状 19項目セルフチェック
以下の症状で当てはまるものがあるかチェックしてみてください。
【機能亢進(バセドウ病寄り)のサイン】
- 安静時でも動悸がする、脈が速い
- 手が細かく震える
- 汗をかきやすい・暑がり
- 食欲はあるのに体重が減る
- イライラしやすい・神経過敏
- 寝つきが悪い・眠りが浅い
- 目が突出した感じがする
- 便通が多い
【機能低下(橋本病寄り)のサイン】
- 朝起きるのがつらい・強い疲労感
- 食事量が変わらないのに体重が増える
- 便秘が続く
- 寒がり・手足が冷える
- 肌が乾燥する・髪がパサつく・抜け毛が増える
- 顔や手足がむくむ
- 物忘れが増えた・集中できない
- 気分が落ち込みやすい
【首の異常】
- 首にしこりや腫れを感じる
- 飲み込みにくい・圧迫感がある
3つ以上当てはまる場合は受診をおすすめします。
甲状腺症状セルフチェック(無料・匿名・3分程度)
自分の症状をもとに、受診のタイミングや必要な検査の目安を診断できます。
結果は自動で表示され、当院への予約の参考にもなります。
検査費用について
保険適用(3割負担)の場合、初診・超音波検査・血液検査を合わせて8,000円程度が目安となります。
よくある質問(FAQ)
Q. 甲状腺の症状(だるさ・疲れ・動悸・イライラ・体重減少・寒がり・暑がり)は?
甲状腺の症状は機能の「亢進(バセドウ病)」と「低下(橋本病)」で正反対に出るのが特徴です。亢進では動悸・手の震え・暑がり・体重減少・イライラ・多汗が、低下では強い疲れ・寒がり・体重増加・むくみ・便秘・肌の乾燥が現れます。またどちらの場合でも首の腫れ(甲状腺腫大)がみられることがあります。症状が複数当てはまる場合は血液検査(TSH・FT4)を受けることをおすすめします。
Q. 甲状腺のセルフチェック方法は?
19項目のセルフチェックが有用です。①安静時の動悸・②手の震え・③暑がり多汗・④食欲亢進なのに体重減少・⑤イライラ(亢進サイン)、⑥強い疲労感・⑦体重増加・⑧便秘・⑨寒がり・⑩むくみ・⑪抜け毛・⑫物忘れ(低下サイン)、⑬首の腫れ・⑭飲み込みにくさ(局所サイン)——これらをチェックし、3つ以上当てはまるか、どちらかに偏っているかを確認します。当院のWebサイトでは無料のセルフチェックフォームもご用意しています。
Q. 甲状腺が腫れている(首の腫れ)けど痛くないのは病気?
はい。甲状腺の腫れ(甲状腺腫大)が痛みを伴わない場合、橋本病やバセドウ病、良性の結節性甲状腺腫の可能性があります。痛みを伴わない甲状腺腫大は最もよく見られる甲状腺の所見のひとつです。痛みがある場合は亜急性甲状腺炎(ウイルス性)が疑われます。いずれもエコー検査と血液検査で鑑別可能ですので、気になる方は医療機関を受診してください。
Q. 甲状腺機能低下症の初期症状は?
甲状腺機能低下症(橋本病)の初期症状は「理由のない疲れやすさ」「朝起きるのがつらい」「寒がりになった」「体重が徐々に増える」「肌が乾燥する」「便秘がち」「もの忘れが増えた」などです。これらの症状はゆっくり進行するため、「年のせい」「更年期かな」と見過ごされやすいのが特徴です。血液検査(TSH)で簡単に発見できますので、複数の症状がある方は検査をおすすめします。
Q. バセドウ病の初期症状は?
バセドウ病の初期症状は「安静時でも動悸がする」「手の震え」「異常に汗をかく・暑がり」「食べても体重が減る」「イライラしやすくなった」「寝つきが悪い」などです。特徴的なのは食欲亢進と体重減少が同時に起こることで、他の病気ではあまり見られない組み合わせです。目の突出感や首の腫れが気になる方も早めの受診をおすすめします。
Q. 動悸とだるさが続くのは甲状腺のせい?
はい。動悸とだるさ(倦怠感)が同時に続く場合、甲状腺機能異常の可能性があります。一見矛盾する症状ですが、バセドウ病では代謝亢進による動悸と不眠からの疲労蓄積で両方起こりえます。また橋本病では代謝低下による倦怠感が主体ですが、不安や不整脈を伴うと動悸を感じることもあります。両方の症状がある場合は、甲状腺の血液検査を一度受けると安心です。
Q. 甲状腺の症状で受診する目安は?
以下の場合は早めの受診をおすすめします。①セルフチェックで3つ以上当てはまる、②首の腫れや違和感がある、③原因不明の体重変化(増加または減少)が続く、④安静時の動悸が続く、⑤日常生活に支障が出るほどの疲れが続く。特に安静時心拍数が100/分を超える、または体重が1ヶ月で3kg以上変化した場合は速やかな受診が必要です。当院では当日の血液検査・エコー検査が可能です。
Q. 甲状腺疾患は遺伝する?
はい。橋本病やバセドウ病には遺伝的要因があることが知られています。家族(特に母親や姉妹)に甲状腺疾患の方がいる場合、発症リスクは一般より高まります。ただし「必ず遺伝する」わけではなく、環境要因(ストレス・感染・妊娠・ヨウ素摂取など)も発症に関与します。家族歴がある方は、年に一度の血液検査(TSH)を習慣にすると早期発見につながります。
Q. 甲状腺エコーと血液検査、どちらが先?
一般的には血液検査(TSH・FT4・FT3)が先です。血液検査で甲状腺機能の亢進・低下・正常を確認し、その結果に基づいてエコー検査の要否を判断します。ただし首の腫れやしこりが明らかな場合は、血液検査とエコー検査を同日に行うことが多いです。しもやま内科では両方の検査を当日に実施可能で、1時間程度で結果がわかります。
お困りの症状はありませんか?
ご予約について
セルフチェックの結果や症状でお悩みの方は、お気軽にご相談ください。
電話:047-467-5500
「甲状腺の症状で受診したい」とお伝えいただければ優先的にご案内いたします。
院長 下山立志(日本甲状腺学会専門医・日本内科学会総合内科専門医)
👨⚕️ 執筆・監修
しもやま内科 院長 / 日本甲状腺学会 甲状腺専門医
根拠文献:日本甲状腺学会「甲状腺疾患診療ガイドライン」、American Thyroid Association guidelines
※ 本ページは一般的な症状解説です。正確な診断には医師による診察と検査が必要です。気になる症状がある場合は医療機関を受診してください。セルフチェックの結果は参考情報であり、確定診断ではありません。
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最終更新日:2026-08-28
👨⚕️ この記事の監修医師
下山 立志(しもやま たつし)
しもやま内科 院長
日本内科学会 総合内科専門医
日本糖尿病学会 糖尿病専門医・指導医
日本循環器学会 循環器専門医
日本老年医学会 老年科専門医・指導医
日本甲状腺学会 甲状腺専門医
糖尿病、甲状腺、副腎など内分泌疾患の診療に長年従事し、地域密着型の総合内科医として診療を行っています。