1型糖尿病は、膵臓のインスリン産生細胞が破壊され、インスリンが絶対的に不足する病気です。一生インスリン治療が必要となりますが、適切な治療と自己管理により、健やかな生活が可能です。しもやま内科では、最新の治療技術(CGM・インスリンポンプ)を活用し、1型糖尿病患者さんを総合的にサポートしています。
1型糖尿病とは
1型糖尿病は、自己免疫による膵臓β細胞の破壊や、膵炎・外傷などにより、体内でインスリンがほとんど産生できなくなる病気です。インスリンは血糖を下げる唯一のホルモンであるため、外来からのインスリン補充が必須となります。
1型と2型の違い
| 項目 | 1型糖尿病 | 2型糖尿病 |
|---|---|---|
| 主な発症年齢 | 小児・若年〜成人 | 中高年(最近は若年化) |
| 発症メカニズム | 自己免疫・膵炎など | インスリン抵抗性+分泌低下 |
| インスリン産生 | 著明低下〜消失(絶対不足) | 初期は正常や亢進(相対不足) |
| 治療 | インスリン必須 | 内服薬・生活習慣改善 |
| 肥満 | 多いはやせ型 | 多いは肥満型 |
1型糖尿病患者さんの治療
インスリン治療の基本
1型糖尿病の治療はインスリン治療が中心です。以下の治療法があります:
- 基礎・追加(ボーラス)インスリン療法:1日複数回注射(基礎インスリン+食前追加インスリン)
- インスリンポンプ療法(CSII/SAP):持続的なインスリン投与と食事補正
自己血糖測定とCGM(持続血糖測定)
1型糖尿病では、血糖値の細やかな管理が重要です。
- SMBG(自己血糖測定):指先穿刺での血糖測定
- CGM(持続血糖測定):フリースタイルリブレ・Dexcom G7などで24時間血糖モニタリング
- 血糖変動の可視化:食事・運動・インスリンのタイミングを最適化
免疫チェックポイント阻害薬関連1型糖尿病
近年、がん免疫治療薬(オプジーボなど)の使用により、1型糖尿病を発症する症例が報告されています。
- 詳細はこちら
- 発症率:約0.28%(ニボルマブ投与例)
- 発症時期:投与開始後、各症例でまちまち
- 対応:迅速なインスリン導入・血糖管理
低血糖対策とシックデイルール
1型糖尿病では低血糖が最も注意すべき合併症です。
低血糖の予防
- インスリン量と食事量・運動量のバランス
- 血糖自己測定の徹底
- 糖質携帯(タブレット・ジュースなど)
- 周囲への周知(家族・職場・学校)
シックデイルール(体調不良時の対応)
- 食事が摂れない時も基礎インスリンは継続(ケトアシドーシス予防)
- 血糖・尿ケトン体の頻回測定
- 十分な水分補給
- 高熱・嘔吐・高血糖時は早めの受診
1型糖尿病の治療目標
| 項目 | 目標値 |
|---|---|
| 空腹時血糖 | 80-130 mg/dL |
| 食後2時間血糖 | 180 mg/dL未満 |
| HbA1c | 7.0%未満(個別化) |
| 低血糖 | 最小限に(意識障害を伴う低血糖は回避) |
よくある質問(FAQ)
Q1. 1型糖尿病は治りますか?
現時点で根治する治療法はありません。しかし、適切なインスリン治療と自己管理により、健やかな生活が可能です。膵島移植や人工膵臓の研究も進んでいます。
Q2. インスリン注射は痛いですか?
現代の注射針は非常に細く(4mm程度)、痛みは軽微です。多くの患者さんは「思ったより痛くなかった」とおっしゃいます。インスリンポンプならさらに負担が減ります。
Q3. 食事は制限されますか?
絶対的な禁忌はありませんが、インスリン量と食事量・タイミングを合わせる必要があります。カーボカウントを習得すれば、柔軟な食事が可能です。
Q4. 運動はできますか?
もちろん可能です。ただし、運動により血糖が下がりすぎる可能性があるため、運動前後の血糖測定と、必要に応じた糖質補給が重要です。
Q5. 妊娠・出産はできますか?
可能です。ただし、妊娠中は血糖管理をより厳密に行う必要があり、産科・糖尿病内科の連携が重要です。計画的な妊娠をお勧めします。
関連ページ
- インスリン療法:基礎・追加・ポンプ療法の詳細
- 免疫チェックポイント阻害薬関連糖尿病
- 糖尿病の緊急事態(低血糖・ケトアシドーシス)
- 糖尿病の検査・モニタリング
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1型糖尿病の食事療法
1型糖尿病の管理において、適切な食事療法はインスリン治療と同等に重要です。カーボカウントや血糖変動を抑える食事のポイントについては、ライフスタイル・セルフケアページで詳しく解説しています。
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