血糖自己測定の実際

「先生、血糖測定って痛いし、毎日やるの大変そうで……」

先月、新しくインスリン治療を始めることになった60代の女性患者がそう言っていました。確かに、最初は「針を指に刺す」という行為に抵抗がある方が多いです。でも、実際にやってみると、「思ったより痛くなかった」「5分もかからない」という声を、ほとんどの患者さんから聞きます。

しもやま内科では、糖尿病専門医・指導医が正しい自己血糖測定(SMBG)の方法を、実際の機器を使って丁寧に指導しています。初めての方でも、1回の指導で自信を持って測定できるようになります。

このページでは、当院で使用している血糖測定器と穿刺器具を使った具体的な手順を、ステップごとに写真付きで解説します。

1必要な物品を揃えたら、手を洗いましょう


穿刺器具

血糖測定器

センサー

穿刺針

針捨て容器

自己管理ノート

これらの物品を揃えたら、次に石鹸でよく手を洗いましょう

注意:果物を食べた後、手を洗わずに指先で血糖測定をすると、果汁が混入して驚くほど高い血糖値が出ることがあります。血糖自己測定の前には必ず手をよく洗いましょう。

血糖測定の前に手洗い

血糖自己測定の前には必ず手を洗いましょう。

2深さ調整ダイヤルを操作して穿刺の深さを調節しましょう

指先の皮の硬さは人によって違います。当院で使用している穿刺器具では、以下の目安で調整します:

1〜2
皮が柔らかい人
3〜4
普通の人
5〜6
皮が硬い人

深さ調整ダイヤルを回して、自分に合った深さに設定しましょう。

深さ調整ダイヤルを操作

深さ調整ダイヤルを操作して穿刺の深さを調節しましょう

3穿刺器具に新しい穿刺針をセットします

意外と難しい作業ですが、コツがあります:

コツ:針を机の上に置いて、片手で挿入すると失敗しにくいです。正しく挿入されているかどうかは、確認窓で確認できます。

新しい穿刺針をセットする

新しい穿刺針をセットする

4穿刺針の保護キャップを取ります

正しく挿入できたら、穿刺針の保護キャップを取ります。

NG:保護キャップを引っ張ってはいけません。

OK:半回転以上回転させると上手に取ることができます。回す方向は左右どちらでも大丈夫です。

穿刺針の保護キャップを取ります

穿刺針の保護キャップを取ります

5センサーを挿入します

血糖測定器のセンサーを容器から1枚取り出します。容器のふたをしっかり閉めます。

ポイント:センサーは灰色の電極のついた面を手前にして挿入します。正しく挿入されると、血糖測定器の電源が自動で入ります。

センサーを挿入します

センサーを挿入します

6穿刺器具を指先の腹にあてて穿刺します

穿刺器具の先端を指先の腹(中央ではなく、少し横側)に当て、ボタンを押します。

うまく刺さらなかった場合:ツマミを引っ張ると、もう一度穿刺できます。

穿刺できたら、少しだけ血が出ます。せいぜい1mm程度の小さな一滴が盛り上がりますが、それでは少なくて測定できません。反対の手の指で押し出すようにして、ゴマ粒より大きいくらいの一滴にします。

穿刺器具を指先にあてて穿刺します

穿刺器具を指先にあてて穿刺します

7血液を測定器に吸引させます

先ほど作った、ゴマ粒ほどの血液の一滴に、センサーの先端を軽く接触させます。そうすると血液が吸引され(赤い部分が満ちていき)、「ピッ」という音がします。

成功:「ピッ」と音が鳴れば成功です。数秒で血糖値が表示されます。

エラー:血液の量が少なすぎるとエラーになり、測定できません。もう一度指を押し出して、大きめの一滴を作り直しましょう。

血液を測定器に吸引させます。

血液を測定器に吸引させます。

8血糖値をノートに記入したら、破棄レバーを押してセンサーを捨てます

本体の側面についている破棄レバーを赤い矢印の方向にスライドさせると、センサーが外れます。

廃棄方法:使用済みのセンサーは一般ゴミ(家庭ごみ、可燃物)として廃棄できます。

破棄レバーを押してセンサーを捨てる

破棄レバーを押してセンサーを捨てる

9使用済み穿刺針は針箱へ

使用済み穿刺針は医療廃棄物です。可燃ごみとして普通に捨てることはできません。

注意:穿刺針は専用の針箱に捨て、かかりつけ医療機関に廃棄を依頼してください。

使用済み穿刺針は針箱へ

使用済み穿刺針は針箱へ

よくある失敗と対処法

測定結果が異常に高い(300以上)
手を洗わずに測定した可能性があります。果汁や糖分が付着していると、実際より高い値が出ます。手を洗って再度測定しましょう。
エラー表示が出る
血液の量が少なすぎます。指をもう一度押し出して、ゴマ粒より大きい一滴を作り直しましょう。センサーの先端を血液にしっかり接触させてください。
指が痛い・青あざになる
穿刺が深すぎる、または同じ指の同じ場所を繰り返し刺している可能性があります。深さ調整ダイヤルを1つ浅く設定し、刺す場所を毎回変えましょう。
測定値が不安定(ばらつきが大きい)
センサーの保存状態(湿気・高温)、測定時間(食後すぎると血糖が上昇)、手指の状態(水分・汚れ)が影響します。測定条件を統一しましょう。

しもやま内科のSMBG指導

当院では、糖尿病専門医・指導医が、患者さん一人ひとりに合わせたSMBG指導を行っています。

「何回測定すべきか」「目標の血糖値はどれくらいか」「測定結果をどう記録すればいいか」――こうした疑問に、図を使いながら丁寧にお答えします。

測定器の使い方指導
測定スケジュールの作成
目標血糖値の設定
記録方法のアドバイス

診療時間:月・火・木・金 9:00~12:00 / 14:45~17:30、土 9:00~12:00(水日祝休診)
電話:047-467-5500
アクセス:京成電鉄松戸線「高根木戸駅」・東葉高速鉄道線「飯山満駅」から各々徒歩15分 駐車場7台完備

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📅 2020年1月20日に公開・2026年4月30日に最終更新 | 👨‍⚕️ 監修:しもやま内科 院長(甲状腺・糖尿病 専門医)

20/01/2020