🔊 このページの要点
血糖値の急激な上下(血糖変動)は低血糖や合併症リスクを高めることが知られています。
フラットな血糖コントロールを目指すことで、より安全で安定した日常生活が実現できます。
このページでは、CGM(持続血糖モニタリング)やSAP療法などを活用し、安定した血糖コントロールを行うためのポイントを解説しています。
📌 要点まとめ
- 血糖変動が大きいと、低血糖・高血糖の両方が起こりやすくなります。
- 合併症のリスクだけでなく、生活の質(QOL)低下にも直結します。
- フラットな血糖コントロールを目指すには、CGMやSAPなどのテクノロジーの活用が有効です。
- HbA1cだけでなく、血糖値の変動幅や平均血糖にも注目しましょう。
- 当院では、安定した血糖管理を支援するための診療を行っています。
HbA1cの値は悪くないのに、日中の血糖の乱高下や低血糖の不安に悩んでいませんか?
実は、近年では「HbA1c」だけでなく、血糖の安定性(フラットな血糖)が重要とされています。
本記事では、糖尿病専門医の立場から、CGMやSAPを活用した“血糖の質”を高める方法をわかりやすく解説します。

なぜ低血糖は怖い?なぜ血糖の乱高下はつらいのか?
低血糖には「気づきにくい」「急に来る」「夜間や夕方に多い」などの特徴があり、本人やご家族が心配してしまいます。CGMやリブレでは、低血糖の反動で高血糖が続くこともあり、不安やつらさを感じる方も少なくありません。
なお、夜間から早朝にかけての高血糖には「暁現象」や「ソモジー効果」といった仕組みが関係する場合もあります。▶ 暁現象とソモジー効果の違いについて詳しくはこちら
HbA1cが良くても安心できない?血糖変動と合併症リスク
Monnier L et al., Diabetes Care. 2006などの研究で、血糖の上下の変動(GV)が、HbA1c以上に合併症に影響するとされています。血糖の乱高下は動脈硬化や認知機能低下などと関係し、「質の高いコントロール」の観点でも問題になります。
血糖をフラットに保つと、低血糖・高血糖の不安が減る
血糖変動を抑えることは、低血糖を防ぐことにも繋がります。実際には、夜間の裏で血糖が大きく変動している事例も多く、事前の補食やインスリン調整で対応します。
リブレやSAPで実現する“次世代”の血糖管理
常時の自己血糖測定に加えて、CGM(持続血糖測定)やSAP(センサ付きインスリンポンプ)などを駆使することで、より精緻な「低血糖回避」「血糖変動抑制」が可能になります。
専門医が行う“質の高い血糖コントロール”とは
しもやま内科では、専門医が低血糖を起こさず、高血糖も作らず、結果としてHbA1cも整うような、「質の高い血糖コントロール」を行います。780Gやメディセーフウィズなどのポンプ機器にも対応。CGMを利用し、日常生活の時間帯に応じた対策を講じています。
❓ よくあるご質問(FAQ)
なぜ血糖変動が大きいといけないのですか?
HbA1cが良くても血糖変動が大きいことはありますか?
血糖変動を抑えるにはどうすれば良いですか?
CGMを使えば血糖変動がなくなりますか?
しもやま内科ではどのような対応をしていますか?
👨⚕️ この記事の監修医師
しもやま内科 院長
日本内科学会 総合内科専門医
日本糖尿病学会 糖尿病専門医・指導医
日本循環器学会 循環器専門医
日本老年医学会 老年病専門医・指導医
日本甲状腺学会 甲状腺専門医
糖尿病、甲状腺、副腎など内分泌疾患の診療に長年従事し、地域密着型の総合内科医として診療を行っています。