糖尿病内科

「低血糖が怖い」「血糖が乱高下する…」と不安なあなたへ ― フラットな血糖コントロールが糖尿病治療の鍵です|しもやま内科(船橋市)

31/03/2024

🔊 このページの要点

血糖値の急激な上下(血糖変動)は低血糖や合併症リスクを高めることが知られています。
フラットな血糖コントロールを目指すことで、より安全で安定した日常生活が実現できます。
このページでは、CGM(持続血糖モニタリング)やSAP療法などを活用し、安定した血糖コントロールを行うためのポイントを解説しています。

📌 要点まとめ

  • 血糖変動が大きいと、低血糖・高血糖の両方が起こりやすくなります。
  • 合併症のリスクだけでなく、生活の質(QOL)低下にも直結します。
  • フラットな血糖コントロールを目指すには、CGMやSAPなどのテクノロジーの活用が有効です。
  • HbA1cだけでなく、血糖値の変動幅や平均血糖にも注目しましょう。
  • 当院では、安定した血糖管理を支援するための診療を行っています。

HbA1cの値は悪くないのに、日中の血糖の乱高下低血糖の不安に悩んでいませんか?
実は、近年では「HbA1c」だけでなく、血糖の安定性(フラットな血糖)が重要とされています。
本記事では、糖尿病専門医の立場から、CGMやSAPを活用した“血糖の質”を高める方法をわかりやすく解説します。

血糖変動の不安に向き合い、安定した血糖コントロールを目指す糖尿病治療をイメージしたイラスト(血糖測定器・肝臓・日本語メッセージ入り)

なぜ低血糖は怖い?なぜ血糖の乱高下はつらいのか?

低血糖には「気づきにくい」「急に来る」「夜間や夕方に多い」などの特徴があり、本人やご家族が心配してしまいます。CGMやリブレでは、低血糖の反動で高血糖が続くこともあり、不安やつらさを感じる方も少なくありません。

なお、夜間から早朝にかけての高血糖には「暁現象」や「ソモジー効果」といった仕組みが関係する場合もあります。▶ 暁現象とソモジー効果の違いについて詳しくはこちら

HbA1cが良くても安心できない?血糖変動と合併症リスク

Monnier L et al., Diabetes Care. 2006などの研究で、血糖の上下の変動(GV)が、HbA1c以上に合併症に影響するとされています。血糖の乱高下は動脈硬化や認知機能低下などと関係し、「質の高いコントロール」の観点でも問題になります。

血糖をフラットに保つと、低血糖・高血糖の不安が減る

血糖変動を抑えることは、低血糖を防ぐことにも繋がります。実際には、夜間の裏で血糖が大きく変動している事例も多く、事前の補食やインスリン調整で対応します。

リブレやSAPで実現する“次世代”の血糖管理

常時の自己血糖測定に加えて、CGM(持続血糖測定)やSAP(センサ付きインスリンポンプ)などを駆使することで、より精緻な「低血糖回避」「血糖変動抑制」が可能になります。

専門医が行う“質の高い血糖コントロール”とは

しもやま内科では、専門医が低血糖を起こさず、高血糖も作らず、結果としてHbA1cも整うような、「質の高い血糖コントロール」を行います。780Gやメディセーフウィズなどのポンプ機器にも対応。CGMを利用し、日常生活の時間帯に応じた対策を講じています。

❓ よくあるご質問(FAQ)

なぜ血糖変動が大きいといけないのですか?
血糖値が急激に上下すると、低血糖や高血糖のリスクが高まり、長期的には動脈硬化や合併症の進行にも関与すると考えられています。また、日常生活での倦怠感や集中力低下など、QOLにも悪影響を及ぼします。
HbA1cが良くても血糖変動が大きいことはありますか?
はい、あります。HbA1cはあくまで平均血糖を示す指標です。平均が良くても、実際には高血糖と低血糖を繰り返しているケースがあり、こうした場合は「血糖変動が大きい」と評価されます。
血糖変動を抑えるにはどうすれば良いですか?
食事・運動のタイミングを整えることに加え、CGM(持続血糖モニタリング)やSAP(センサ付きインスリンポンプ)を活用して、リアルタイムの血糖推移を把握しながら、インスリンや内服薬を適切に調整することが重要です。
CGMを使えば血糖変動がなくなりますか?
CGMは血糖変動の把握には非常に有用ですが、それ自体で変動をなくすものではありません。得られたデータを活用して、食事内容の見直しや治療調整を行うことで、初めて効果が発揮されます。
しもやま内科ではどのような対応をしていますか?
当院では、1型糖尿病やインスリン使用中の2型糖尿病患者に対し、CGMやSAP(ミニメド780Gなど)を活用した治療支援を行っています。血糖変動の評価や対策についても丁寧にサポートしていますので、安心してご相談ください。

📞 ご相談はお気軽に

血糖変動や低血糖に不安を感じている方、質の高い血糖コントロールをご希望の方は、ぜひ一度ご相談ください。

☎ しもやま内科に電話する(047-467-5500)

👨‍⚕️ この記事の監修医師

下山 立志(しもやま たつし)
しもやま内科 院長
日本内科学会 総合内科専門医
日本糖尿病学会 糖尿病専門医・指導医
日本循環器学会 循環器専門医
日本老年医学会 老年病専門医・指導医
日本甲状腺学会 甲状腺専門医
糖尿病、甲状腺、副腎など内分泌疾患の診療に長年従事し、地域密着型の総合内科医として診療を行っています。

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