糖尿病内科

減塩のコツ|DKD(糖尿病性腎臓病)と高血圧を守る食事の工夫を専門医が解説|船橋市 しもやま内科

03/05/2024

🔊 このページの要点

減塩は、糖尿病性腎臓病(DKD)や高血圧の進行を抑える重要な治療手段です。尿アルブミンやeGFRを確認しながら、
血圧・血糖管理と組み合わせて「続けられる減塩」を目指します。尿Na/K比で塩分バランスを見える化すると、改善が続きやすくなります。

▶ DKD総合:/diabetes/dkd/
/ 治療戦略(4ピラーズ):/dm/dkd-4pillars/

糖尿病性腎臓病(DKD)が進行すると、最終的に透析が必要になることもあります。
しかし、「減塩」を意識するだけでも、血圧を下げ、腎臓への負担を減らして、腎機能悪化を抑える可能性があります。

このページでは、減塩が重要な理由と、具体的な食事の工夫をわかりやすく解説します。

減塩で血圧と腎機能を守る食事のポイントをやさしく解説するイラスト|しもやま内科(船橋市)

📘 DKD(糖尿病性腎臓病)を進行させないために


🩺 なぜ「減塩」が大切なの?

DKD(糖尿病性腎臓病)が進行すると、腎臓の働きが低下し、最悪の場合は透析が必要になります。
塩分(ナトリウム)の摂りすぎは、

  • 血圧を上げる
  • 腎臓に負担をかける
  • 腎・血管のリスクを高める

といった影響があり、減塩は腎臓を守る治療の土台になります。


📏 まずは「今の塩分バランス」を測りましょう

食事の工夫だけでなく、尿Na/K比(尿ナトカリ比)検査
現在の塩分バランスを数値化して把握することが大切です。
目標は概ね2未満(まずは4未満を現実的な到達目安に)を目指します。


よくあるご質問(FAQ)

なぜ減塩がDKD(糖尿病性腎臓病)に重要なのですか?
塩分の摂りすぎは血圧を上げ、腎臓に負担をかけます。血圧が高い状態が続くと腎機能悪化につながりやすいため、減塩は進行予防に重要です。
どのくらいの塩分量に抑えるのが理想ですか?
目安として、腎症や高血圧のある方は1日6g未満を意識します。外食や加工品は塩分が多くなりやすいので、成分表示の確認やスープを残す工夫が有効です。
減塩のコツにはどんなものがありますか?
「だし」や香味野菜で味に変化をつける、調味料は「かける」より「つける」、減塩製品を活用するのがポイントです。

🍽 1日に摂っていい塩分の目安

塩分摂取の目安(腎症・高血圧のある方は6g未満を目標)
一般的な成人 高血圧や腎症のある人
7.5g未満(男性) / 6.5g未満(女性) 6g未満が目標

🥫 塩分が多くなりやすい食品例

食品 1食あたりの塩分量(目安)
カップラーメン 約5〜6g
漬物(小皿) 約1〜2g
味噌汁1杯 約1.2〜2g
ハム・ソーセージ 約1〜2g/本

✅ 減塩のコツ

✔ 味付けは「だし」「香味野菜」で工夫

  • 昆布・かつおの出汁でうま味を強化
  • しょうが、にんにく、ねぎ、しそ、レモンで風味をプラス

✔ 調味料は「かける」より「つける」

  • 醤油は料理全体にかけず、「少しつける」がポイント

✔ 「減塩タイプ」を活用しよう

  • 減塩醤油・減塩味噌などを選ぶ

✔ 外食や加工品は塩分チェック

  • 成分表示を見て、1食の塩分を確認
  • スープはなるべく飲まない

💡 こんな工夫もおすすめ

  • 味噌汁は「具だくさん」にして、味噌の量を減らす
  • 自炊で「出汁生活」に挑戦
  • 薄味に慣れるために、段階的に減塩する(例:1週間ごとに少しずつ薄く)

📓 減塩生活のチェックリスト

✅ 外食のスープを残した
✅ 漬物の量を減らした
✅ 減塩調味料を使った
✅ 出汁や香味野菜を活用した
✅ 食品の塩分表示を見た

→ 週に3つ以上チェックがつけば合格!


🔎 尿Na/K比で「今の減塩」を可視化

当院では、尿Na/K比(尿ナトカリ比)検査で塩分バランスを手軽に数値化できます。
目標は2未満(まずは4未満を現実的な目安に)。検査結果をもとに、実行可能な減塩アドバイスをご提案します。


▶ 尿Na/K比(尿ナトカリ比)検査のご案内

🩺 医師と相談しながら、続けよう!

無理なく、でもしっかりと。あなたの腎臓を守る「減塩」、今日から始めてみましょう。

👨‍⚕️ この記事の監修医師

下山 立志(しもやま たつし)
しもやま内科 院長
日本内科学会 総合内科専門医
日本糖尿病学会 糖尿病専門医・指導医
日本循環器学会 循環器専門医
日本老年医学会 老年病専門医・指導医
日本甲状腺学会 甲状腺専門医

糖尿病、甲状腺、副腎など内分泌疾患の診療に長年従事し、地域密着型の総合内科医として診療を行っています。

腎臓を守る減塩生活、始めませんか?

しもやま内科では、糖尿病と腎症の管理に豊富な経験を持つ医師が、患者さまの生活に寄り添ったアドバイスを行っています。
「続けられる減塩」を一緒に考え、無理なく改善をサポートします。


▶ お電話でのお問い合わせ(047-467-5500)

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