アレルギー(花粉症・食物アレルギー)

📘 要点

  • アレルギーは本来無害な物質に免疫が過剰反応する状態です
  • 日本では約2人に1人が何らかのアレルギーを持つといわれます
  • スギ花粉症は約4人に1人が罹患し、3月が飛散のピークです
  • 舌下免疫療法は3〜5年の継続で効果が期待できます
  • 花粉症の初期療法は飛散2週間前から始めると有効です
  • 呼吸困難や喉の腫れを伴うときは、早めにご相談ください

アレルギー疾患は、特定の物質(アレルゲン)に対して免疫システムが過剰に反応することで起こる症状の総称です。しもやま内科(船橋市芝山)では、季節性・通年性のアレルギー性鼻炎(花粉症やダニアレルギー)、食物アレルギー、じんましん(蕁麻疹)、アトピー性皮膚炎など、幅広いアレルギー疾患の診療を行っています。目のかゆみ、鼻水や鼻づまり、皮膚のかゆみや発疹など日常生活に支障をきたす症状でお悩みの方は、一度ご相談ください。

アレルギーとは

アレルギーとは、本来は害のない物質(アレルゲン)に対して体の免疫システムが過剰に反応し、炎症や症状を引き起こす仕組みです。日本では約2人に1人が何らかのアレルギーを持つともいわれ、国民病とも呼ばれています。遺伝的要因と環境要因の両方が関与し、両親がアレルギー体質の場合は子供も発症しやすいとされています。

アレルギー反応は、症状の現れるタイミングによって以下の4型に分類されます:

  • I型(即時型):最も一般的。花粉症・食物アレルギー・アナフィラキシーなど。アレルゲン曝露後数分〜数時間で症状出現。IgE抗体が関与する。
  • II型(細胞障害型):自己免疫性溶血性貧血など。IgG/IgM抗体が関与。
  • III型(免疫複合体型):血清病・過敏性肺炎など。免疫複合体の沈着が関与。
  • IV型(遅延型):金属アレルギー・接触性皮膚炎など。曝露後24〜72時間で症状出現。T細胞が関与する。

一般に「アレルギー」と言われるものの多くはI型に該当します。しもやま内科では、患者様お一人ひとりの症状や生活環境に合わせたアレルギー診療を提供しています。

アレルゲンには以下のような種類があります:

  • 吸入性アレルゲン:スギ・ヒノキ・ブタクサなどの花粉、ダニ・ハウスダスト、カビ、ペットの毛やフケ
  • 食物性アレルゲン:卵、牛乳、小麦、そば、ピーナッツ、甲殻類、果物
  • 接触性アレルゲン:金属(ニッケルなど)、ラテックス、化粧品成分
  • 薬剤性アレルゲン:ペニシリン系抗生物質、解熱鎮痛薬(NSAIDs)、造影剤など

花粉症(季節性アレルギー性鼻炎)

花粉症は、スギ・ヒノキ・ブタクサ・カモガヤなどの植物の花粉が原因となる季節性のアレルギー性鼻炎です。日本ではスギ花粉症が最も多く、約4人に1人が罹患していると推定されています。近年は温暖化や都市化の影響で花粉飛散量の増加と飛散期間の長期化が問題となっています。

花粉飛散の時期

花粉の種類 飛散時期 特徴
スギ 2月上旬〜4月中旬 日本最多、3月がピーク
ヒノキ 3月中旬〜5月上旬 スギの後に続く、症状は類似
ブタクサ 8月下旬〜10月 秋の花粉症の代表
カモガヤ 4月下旬〜7月 イネ科花粉、初夏に多い

近年は温暖化の影響でスギ花粉の飛散開始が早まり、1月下旬から症状が出始める方もいます。船橋市周辺では2月中旬から本格的な飛散が始まります。花粉の飛散量は前年の夏の気象条件に左右され、猛暑の翌年は飛散量が多い傾向があります。

花粉症の主な症状

  • 鼻の症状:くしゃみ・鼻水(水様性)・鼻づまり
  • 目の症状:目のかゆみ・充血・涙目・異物感
  • 喉の症状:喉のかゆみ・イガイガ感・咳
  • 全身症状:倦怠感・集中力低下・睡眠障害(鼻づまりによる)・頭重感

花粉症の治療

花粉症の治療は対症療法と根本治療に大別されます。対症療法として抗ヒスタミン薬や点鼻薬・点眼薬を用いる一方、根本治療として舌下免疫療法があります。特に症状が毎年続く方や薬の副作用が気になる方は、免疫療法を検討する価値があります。飛散シーズン前の予防投与(2週間前から開始)も効果的です。

食物アレルギー

食物アレルギーは、特定の食品を摂取した後に免疫系が過剰反応し、さまざまな症状を引き起こす疾患です。乳幼児に多いですが、成人でも新たに発症することがあります。食物アレルギーの診断には、血液検査での特異的IgE抗体測定が有用ですが、数値だけで症状の有無を判断することはできません。

主な原因食品

近年の調査では、以下の食品が食物アレルギーの主要原因とされています:

  • 乳幼児期:鶏卵、牛乳、小麦
  • 学童期〜成人:甲殻類(エビ・カニ)、そば、ピーナッツ、果物(キウイ・バナナ・モモなど)
  • 成人の新規発症:魚卵(いくら・たらこ)、甲殻類、小麦(運動誘発アナフィラキシー)

食物アレルギーの症状

  • 皮膚症状(最も多い:約90%に出現):蕁麻疹、紅潮、かゆみ、湿疹
  • 消化器症状:口内の違和感・腫れ、腹痛、嘔吐、下痢
  • 呼吸器症状:咳、喘鳴、呼吸困難(アナフィラキシーのサイン)
  • 全身症状:血圧低下、意識障害(アナフィラキシーショック)

食物アレルギーと食物不耐症の違い

食物アレルギーは免疫系(IgE抗体)が関与する即時型反応ですが、食物不耐症(乳糖不耐症やヒスタミン不耐症など)は免疫系を介さずに消化酵素不足などで発症します。食物不耐症では少量では症状が出にくく、症状は主に腹部膨満感や下痢です。両者は対処法が全く異なるため、正確な診断のためには専門医の評価が必要です。

食物アレルギーの管理

確定診断がついた場合は、原因食品の完全除去が基本です。ただし近年は、必要最小限の除去にとどめる「解除・導入療法」の考え方も広がっています。乳幼児期の卵・牛乳・小麦アレルギーは成長に伴い耐性を獲得することも多く、定期的な経口負荷試験で摂取可能量を評価しながら管理します。しもやま内科では、血液検査でのアレルゲンスクリーニングを実施し、必要に応じて専門機関へ紹介します。

アレルギー性鼻炎(通年性)

通年性アレルギー性鼻炎は、ダニやハウスダスト、カビなど一年中存在するアレルゲンが原因で、季節に関係なく症状が出現します。花粉症と同様の症状ですが、年間を通じて継続する点が特徴です。日本では約20%が罹患しているとされ、花粉症との合併も多いです。

主な症状は鼻水(透明・水様性)、鼻づまり、くしゃみで、重症化すると睡眠障害・集中力低下・嗅覚障害を引き起こすこともあります。また、アレルギー性鼻炎は気管支喘息や副鼻腔炎、中耳炎を合併することが多く、「One Airway, One Disease(一つの気道、一つの疾患)」の考え方に基づいた包括的な治療が必要です。鼻づまりが強い場合には口呼吸が習慣化し、喉の乾燥や睡眠の質低下を招くこともあります。

治療の基本は、抗ヒスタミン薬の内服とステロイド点鼻薬の併用です。ステロイド点鼻薬は局所的に作用するため全身の副作用が少なく、長期使用にも適しています。鼻洗浄(生理食塩水での鼻うがい)も症状改善に有効で、薬物療法と併用することで効果が高まります。

アトピー性皮膚炎

アトピー性皮膚炎は、皮膚のバリア機能低下とアレルギー炎症の両方が関与する慢性の湿疹疾患です。強いかゆみと湿疹を特徴とし、良くなったり悪くなったり(寛解・増悪)を繰り返します。患者さんによっては、肘や膝の裏側、首、顔面などの特徴的な部位に湿疹が出現します。

アトピー性皮膚炎の患者さんは、以下のアレルギー疾患を合併するリスクが高くなります(アトピーマーチ):

  • アレルギー性鼻炎(約60%に合併)
  • 気管支喘息(約40%に合併)
  • 食物アレルギー(乳幼児期に特に高率)

治療の基本は適切なスキンケア(毎日の保湿)と抗炎症治療(ステロイド外用薬やタクロリムス軟膏の適切な使用)です。かゆみが強い場合は抗ヒスタミン薬を併用します。近年は従来の治療で効果不十分な中等症〜重症例に対して、生物学的製剤(デュピルマブ(デュピクセント®))やJAK阻害薬(ウパダシチニブ(リンヴォック®)など)といった新しい治療薬が登場し、治療の選択肢が大きく広がっています。皮膚科との連携が必要な場合は、適切な専門医をご紹介します。

じんましん(蕁麻疹)

じんましんは、皮膚の一部が突然赤く盛り上がり(膨疹)、強いかゆみを伴う発疹です。多くは数時間で消えますが、新しい発疹が次々と出現することがあります。多くの方が一生に一度は経験するといわれる一般的な皮膚症状です。

原因は多岐にわたります:

  • 急性蕁麻疹(発症から6週間以内):食物アレルギー、薬剤、感染症、虫刺されなど特定の原因があることが多い
  • 慢性蕁麻疹(6週間以上継続、または週2回以上の発症):原因が特定できないことが多く(特発性)、ストレス・疲労・温熱・寒冷・圧迫などが誘因となる

治療は抗ヒスタミン薬の内服が第一選択です。効果不十分な場合は抗ロイコトリエン薬やH2ブロッカー、一部の漢方薬を追加することもあります。慢性蕁麻疹では、原因究明のために血液検査や甲状腺機能検査を行うこともあります。

アナフィラキシーと緊急対応

以下の症状がある場合は、アナフィラキシーショックの可能性があります。当院(047-467-5500)へ連絡いただくか、119番へのご連絡をおすすめします。

  • 呼吸困難・息苦しさ(息ができない感じ)
  • 喉や舌の腫れ(声がかすれる・飲み込めない)
  • 意識がもうろうとする(ふらつく・呼びかけに反応が鈍い)
  • 全身の蕁麻疹と血圧低下(顔面蒼白・冷や汗・脈が弱い)
  • 持続する嘔吐や激しい腹痛

アナフィラキシーは、アレルゲン曝露後数分から数時間以内に全身の臓器に症状が出現する重篤なアレルギー反応です。食物・薬剤・ハチ刺されが主な原因となります。時間の経過とともに症状が悪化する可能性があるため、軽症でも油断せずに医療機関を受診してください。

アナフィラキシーの第一選択治療はアドレナリン(エピペン)の筋肉注射です。アドレナリンは気管支の拡張・血管の収縮・血圧の維持に即効性があります。エピペンを処方されている方は、以下の点を確認しておきましょう:

  • 有効期限が切れていないか(通常1年で更新が必要)
  • 保管場所を家族や職場・学校に周知しているか
  • 使用方法を定期的に練習しているか(トレーナー器具あり)
  • 症状が出たら迷わず使用する(使用のタイミングをためらわない)
  • 使用後は必ず医療機関を受診する(追加治療の評価が必要)

検査・診断

アレルギー疾患の診断には、まず詳細な問診で症状の種類・出現時期・誘因・家族歴を確認した上で、以下の検査を組み合わせます:

  • 血液検査(特異的IgE抗体検査):各アレルゲンに対するIgE抗体の有無を測定。スギ・ダニ・卵白・牛乳・小麦・大豆・ピーナッツ・そば・エビ・カニなど、複数項目を一度に検査可能。クラス0〜6で表示され、クラス2以上で陽性と判断されることが多い
  • 総IgE値:血清中の総IgE抗体量。高値だとアレルギー体質の可能性があるが、基準値は年齢によって大きく異なり、単独では診断確定にはならない
  • 皮膚プリックテスト:腕や背中に少量のアレルゲン液を滴下して針で軽く刺し、15分後の膨疹の大きさで即時型アレルギーの有無を評価
  • 鼻汁中好酸球検査:鼻汁中の好酸球数を調べ、アレルギー性鼻炎の診断補助とする
  • 誘発試験:経口負荷試験や鼻誘発試験など、特定のアレルゲンを実際に曝露して症状出現を確認(専門医管理下で実施)

しもやま内科では、まず血液検査でのスクリーニングを実施し、結果に基づいて必要な追加検査や治療方針を決定します。検査結果の解釈は数値だけで判断せず、実際の症状や生活環境との関連性を総合的に評価することが重要です。例えば、特異的IgE抗体が陽性でも症状が出ない「感作のみ」の状態も少なくありません。

治療法

薬物療法

アレルギー症状の重症度やタイプに応じて、以下の薬剤を組み合わせて治療します:

薬剤の種類 主な効果 おもな使用例
第2世代抗ヒスタミン薬 くしゃみ・鼻水・かゆみの抑制 花粉症・じんましん・アトピー性皮膚炎
抗ロイコトリエン薬 鼻づまり・気道炎症の改善 アレルギー性鼻炎・喘息合併例
ステロイド点鼻薬 鼻粘膜の炎症を直接抑制 アレルギー性鼻炎の局所治療(第一選択)
抗ヒスタミン点眼薬 目の痒み・充血の改善 花粉症の目の症状(アレルギー性結膜炎)
ステロイド外用薬 皮膚の炎症を抑制 アトピー性皮膚炎・湿疹
経口ステロイド薬 強い炎症を短期間で抑制 重症アレルギーの短期治療(医師管理下)

第2世代抗ヒスタミン薬は従来の第1世代薬と比べて眠気が少なく、仕事や運転への影響が軽減されています。ただし個人差があるため、ご自身に合った薬剤を処方します。妊娠中や授乳中の方、高血圧や緑内障など持病がある方への薬剤選択には特に注意が必要です。

アレルゲン免疫療法(根本的治療)

免疫療法は、アレルギーの原因物質そのものを定期的に投与することで、体をアレルゲンに慣らし、症状を根本から改善する治療法です。

  • 舌下免疫療法(スギ花粉症・ダニアレルギー性鼻炎に保険適用):毎日舌の下に薬液または錠剤を置き、3〜5年間継続。自宅で行えるため通院負担が少ない。開始1年目から効果が現れ始め、治療終了後も効果が持続することが期待できる。
  • 皮下免疫療法:病院で定期的にアレルゲンエキスを注射。効果が確立されているが、通院頻度が高い。アナフィラキシーのリスクがあるため注射後30分は院内で経過観察が必要。

いずれの免疫療法も、対症療法とは異なりアレルギーそのものを改善する治療法です。特に若い方や症状が中等度以上の方、長期の薬物治療に抵抗がある方におすすめです。ただし、開始前に血液検査でアレルゲンの確定診断が必要です。

日常生活での予防・対策

花粉症対策

  • 外出時:マスク・メガネ(または花粉用ゴーグル)着用、帽子も有効。ツルツル素材のアウターが花粉をつきにくくする
  • 帰宅後:衣服の花粉を払ってから入室、うがい・手洗い・洗顔。鼻うがいも効果的
  • 洗濯・布団:室内干しが推奨、布団乾燥機で花粉を除去
  • 空気清浄機:寝室やリビングに設置(HEPAフィルター推奨)。窓は開けずに換気扇や空気清浄機で換気
  • 予防内服:飛散開始2週間前からの抗ヒスタミン薬予防投与が効果的

食物アレルギー対策

  • 食品表示の確認:原材料表示を必ず確認。特定原材料7品目(卵・乳・小麦・そば・落花生・えび・かに)に加え、推奨表示20品目にも注意
  • 外食時の注意:アレルギー対応メニューの有無を事前確認。チェーンの回転ずしなどは特に注意
  • エピペンの携行:処方されている方は常時携帯。夏場の高温時の車内放置は品質低下のリスク
  • 家族・職場・学校への周知:緊急時の対応方法を共有し、周囲の理解を得ておく

アレルギー性鼻炎対策

  • 寝室のこまめな掃除・換気(ダニアレルゲンの除去)、掃除機はHEPAフィルター搭載が理想
  • 布団はダニ対策カバーを使用し、週1回以上は天日干しまたは乾燥機
  • 室内の湿度を50〜60%に維持(過度な乾燥もダニの活動を促進)
  • 鼻洗浄(生理食塩水での鼻うがい)でアレルゲンを洗い流す習慣をつける
  • ペットを室内で飼っている場合は、寝室への出入りを制限

アトピー性皮膚炎対策

  • 毎日の保湿が基本。入浴後5分以内に保湿剤(ワセリンやセラミド含有保湿剤)を塗布
  • 爪を短く切り、かゆみをかきむしらない(就寝時の手袋も有効)
  • 入浴はぬるめ(38〜40℃)で、刺激の少ない石鹸をよく泡立てて使用
  • 肌に優しい素材(綿100%など)の衣類を選び、ウールや化学繊維は直接肌に当たらないように
  • ストレス管理も重要(睡眠不足や精神的ストレスで症状が悪化しやすい)

しもやま内科の診療

しもやま内科(船橋市芝山)では、以下のアレルギー疾患の診療を行っています:

  • 花粉症(季節性アレルギー性鼻炎)
  • 通年性アレルギー性鼻炎(ダニアレルギー等)
  • 食物アレルギーの検査・診断
  • じんましん(蕁麻疹)の治療
  • アトピー性皮膚炎の治療・管理
  • アレルギー性結膜炎(目のかゆみ)
  • 薬疹・金属アレルギーの相談

血液検査でアレルゲンの特定が可能です。また、スギ花粉症・ダニアレルギー性鼻炎に対する舌下免疫療法も実施しています(対応可否は事前にご確認ください)。市販の抗アレルギー薬で改善しない、症状が毎年続く、どのアレルゲンに反応しているか知りたいなど、どんなことでもお気軽にご相談ください。

⚠ 緊急のアナフィラキシー症状(呼吸困難・喉の腫れ・意識障害)がある方は、電話(047-467-5500)または119番へのご連絡をおすすめします。

主な参考資料:日本高血圧学会「高血圧管理・治療ガイドライン2025」(2025年8月29日発行、ライフサイエンス出版)/日本内分泌学会・日本糖尿病学会・日本循環器学会・日本甲状腺学会・日本高血圧学会等の診療ガイドラインおよび厚生労働省の公表資料

作成・更新:2026-08-28|本ページは一般的な医学情報の提供を目的としたものです。診断・治療については受診のうえご相談ください。

最終更新日:2026-08-28 | 監修:しもやま内科 院長 下山立志

よくある質問(FAQ)

花粉症とアレルギー性鼻炎の違いは何ですか?

花粉症はスギやヒノキなどの花粉が原因で季節性に症状が出るアレルギー性鼻炎の一種です。アレルギー性鼻炎には通年性(ダニ・ハウスダストなどが原因)もあり、一年を通じて症状が出る点が異なります。症状は似ていますが、原因アレルゲンが異なるため治療法も変わります。血液検査で原因を特定することが可能です。

食物アレルギーの検査方法にはどのようなものがありますか?

主な検査として、血液検査(特異的IgE抗体検査)、プリックテスト(皮膚テスト)、食物経口負荷試験があります。血液検査で原因食品の可能性を調べ、確定診断には経口負荷試験が最も確実です。ただし経口負荷試験はアナフィラキシーのリスクがあるため、医師の管理下で慎重に行われます。自己判断での除去食は栄養バランスを乱す恐れがあるため避けてください。

アレルギーの治療法にはどのような選択肢がありますか?

治療は原因アレルゲンの回避を基本とし、症状に応じて抗アレルギー薬(抗ヒスタミン薬・抗ロイコトリエン薬など)を使用します。花粉症には点鼻薬・点眼薬も有効です。重症の場合はステロイド薬を短期間使用することがあります。近年はアレルゲン免疫療法(舌下免疫療法など)も保険診療で行われており、根本的な体質改善が期待できます。

アナフィラキシーとは何ですか?症状が現れたらどうすればいいですか?

アナフィラキシーはアレルゲン曝露後数分〜数時間以内に現れる重篤な全身性アレルギー反応です。皮膚症状(じんましん・赤み)に加え、呼吸困難・喉や舌の腫れ・血圧低下・意識障害などが現れます。症状が出たらすぐに救急対応が必要です。アドレナリン自己注射薬(エピペン)を処方されている方は使用し、119番へのご連絡をおすすめします。

子供の食物アレルギーは成長とともに治りますか?

原因食品により異なります。卵・牛乳・小麦アレルギーは成長とともに耐性を獲得することが多く、約半数は学童期までに改善します。一方、ピーナッツ・木の実・魚卵アレルギーは耐性獲得が難しい傾向があります。定期的な血液検査と医師の指導のもとで経過観察することが重要です。自己判断での食物解除はアナフィラキシーのリスクがあるため避けてください。

アトピー性皮膚炎とアレルギーの関係は?

アトピー性皮膚炎は皮膚のバリア機能低下とアレルギー炎症が関与する慢性皮膚疾患です。ダニ・ハウスダスト・食物などのアレルゲンが悪化因子となることがあります。スキンケアによるバリア機能の回復(保湿)と、必要に応じた抗炎症治療(ステロイド外用薬・タクロリムス軟膏など)が治療の基本です。かゆみによる掻き壊しがバリア機能をさらに低下させる悪循環を断つことが重要です。

花粉症の時期を早める治療(初期療法)とは?

花粉飛散開始の2週間前から抗アレルギー薬を予防的に服用する方法です。症状が出始めてからでは薬の効果が十分に発揮されにくいため、早期から薬を体内に蓄積させることで花粉飛散期の症状を軽減します。スギ花粉症の場合、毎年1月下旬〜2月上旬からの開始が推奨されます。初期療法を行うと飛散期の症状を約30〜50%軽減できるとされています。

血液検査でアレルギーが陽性でも症状が出ないのはなぜですか?

血液検査でIgE抗体が検出されても、必ずしも症状が出るとは限りません。これは「感作(アレルゲンに対して抗体を持っている状態)」であって、「発症(実際に症状が出る状態)」とは異なります。症状が出るかどうかは、アレルゲンへの曝露量や個人のアレルギー反応の閾値によって決まります。血液検査の結果は診断の補助として用い、症状との関連を総合的に判断します。

舌下免疫療法とはどのような治療法ですか?

アレルゲンエキスを舌の下に投与し、免疫寛容を誘導する根本的な治療法です。スギ花粉症とダニによる通年性アレルギー性鼻炎が保険適応です。毎日自宅で行うことができ、3〜5年の継続で効果が期待できます。開始時は医師の管理下で行い、副作用(口内の痒み・腫れ)に注意します。即効性はなく効果が出るまでに数ヶ月かかりますが、薬物療法と違い体質そのものを改善する治療法です。

アレルギーと風邪の症状の見分け方は?

アレルギーは鼻水がサラサラとした水様性で、くしゃみが連続して出ることが特徴です。目のかゆみや充血を伴うことが多く、熱は出ません。風邪は鼻水が時間とともに粘り気を帯び、喉の痛みや咳・痰を伴い、発熱があることが多いです。アレルギー症状が2週間以上続く場合や毎年同じ季節に症状が出る場合は、アレルギーの可能性が高いです。

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診療時間外の緊急時は、119番へのご連絡をおすすめします。

最終更新日:2026-08-28

👨‍⚕️ この記事の監修医師

下山 立志(しもやま たつし)
しもやま内科 院長
日本内科学会 総合内科専門医
日本糖尿病学会 糖尿病専門医・指導医
日本循環器学会 循環器専門医
日本老年医学会 老年科専門医・指導医
日本甲状腺学会 甲状腺専門医
糖尿病、甲状腺、副腎など内分泌疾患の診療に長年従事し、地域密着型の総合内科医として診療を行っています。

10/07/2026