副甲状腺機能亢進症とは?

Hyperparathyroidism
副甲状腺機能亢進症とは、「副甲状腺ホルモン(PTH)」が過剰に分泌されることで、血中のカルシウム濃度が異常に高くなり、骨・腎臓・消化器・神経系などにさまざまな影響を及ぼす病気です。
副甲状腺は甲状腺の裏側にある小さな臓器で、カルシウムの調整に関わるホルモン(PTH)を分泌しています。この病気には「原発性」「続発性」「三次性」の3つのタイプがあります。
種類と原因
- 原発性副甲状腺機能亢進症:副甲状腺の腺腫や過形成などが原因(手術適応)
- 続発性副甲状腺機能亢進症:慢性腎不全によるカルシウム・リン代謝異常が原因
- 三次性副甲状腺機能亢進症:長期間の続発性の後に副甲状腺が自律的にホルモンを出し続ける状態
主な症状
- 骨の痛みや骨粗しょう症
- 腎結石・頻尿
- 吐き気・便秘
- 筋力低下・倦怠感
- うつ症状・集中力低下
多くの方は健康診断の「血中カルシウムの上昇」や「腎結石の既往」などで発見されます。
検査と診断
- 血中カルシウム・リン・PTHの測定
- 骨密度検査(DXA)
- 副甲状腺のエコー・シンチグラフィー(MIBI)
- 腎機能や尿中カルシウムの測定
治療
原発性では、原因となる副甲状腺腺腫の手術摘出が基本です。高齢で手術困難な場合は内服治療(カルシウム降下薬など)で経過観察します。
続発性・三次性では、腎不全の治療とともに、ビタミンD製剤やカルシウム降下薬を用いた薬物療法を行います。
当院の対応
しもやま内科では、副甲状腺ホルモン異常の診断・治療に対応しています。高カルシウム血症や腎結石のある方、骨粗しょう症が気になる方はお気軽にご相談ください。
よくあるご質問
- 副甲状腺機能亢進症とはどのような病気ですか?
- 副甲状腺ホルモンが過剰に分泌され、カルシウム値が高くなり、骨や腎臓などに影響が出る病気です。
- どのような症状がありますか?
- 骨の痛み、骨粗しょう症、腎結石、だるさ、吐き気、うつ症状などが現れることがあります。
- どんな検査で診断されますか?
- 血液検査(カルシウム・PTHなど)、副甲状腺のエコーやシンチグラフィーを行います。
- 治療法はありますか?
- 原発性では手術が基本ですが、内服治療で経過観察する場合もあります。
- 手術しなくても治せますか?
- 症状や数値によっては経過観察や内服治療で対応できることもあります。ご相談ください。