糖尿病内科

糖毒性のメカニズム

投稿日:23/05/2016 更新日:

糖毒性のメカニズム

糖尿病状態では高血糖自体がインスリン分泌障害やインスリン抵抗性を悪化させ、高血糖がさらに増悪するという悪循環が生じる。高血糖によるインスリン分泌やインスリン感受性の障害は糖毒性 (glucose toxicity)と呼ばれる。糖毒性によるインスリン抵抗性の発症には、ヘキソサミン経路活性化・PKC活性化・PTP1B活性化・酸化ストレスなどのいくつかの要因の関与が推定されている。

ヘキソサミン経路活性化

高血糖状態が持続すると、ブドウ糖の副次的代謝経路であるヘキソサミン経路が活性化する。細胞にグルコサミンを投与することにより強制的にヘキソサミン経路を活性化した際にインスリン作用の障害が生じることや、ヘキソサミン経路の律速酵素であるGFATの活性とインスリン抵抗性の程度が相関するという報告などから、ヘキソサミン経路活性化はインスリン抵抗性の原因のひとつと考えられている。

PKC活性化

高血糖状態ではPKCがセリン/スレオニン残基をリン酸化することによりインスリン作用に抑制的に作用する。

PTP1B活性化

高血糖によりPTP1Bが活性化するという報告があり、PTP1BによるIRSやインスリン受容体のチロシン残基の脱リン酸化の亢進も糖毒性によるインスリン抵抗性の発症に寄与する可能性がある。

酸化ストレス

高血糖状態ではブドウ糖の酸化的リン酸化反応や脂肪酸酸化などの反応が亢進し、酸化反応が優勢になり、活性酸素種(ROS)の産生が亢進する。抗酸化剤の投与やROS除去酵素の過剰発現などにより酸化ストレスを軽減させるとモデル動物のインスリン抵抗性や耐糖能が改善することから、高血糖による酸化ストレス亢進がインスリン抵抗性の発現に寄与していると考えられる。

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