肺炎球菌ワクチンの費用|プレベナー20・キャップバックスの違いと接種回数

📘 要点

  • 肺炎球菌ワクチンは65歳以上の方に推奨される予防接種です
  • キャップバックスは21種類、プレベナー20は20種類の血清型をカバーします
  • 65歳以上のカバー率は、キャップバックスで約75〜80%です
  • 接種費用はプレベナー20が11,000円、キャップバックスが15,000円です
  • 船橋市在住の65歳以上はプレベナー20の自己負担が3,500円です
  • 接種後30分は院内で経過観察し、発熱が2日以上続くときは早めにご相談ください

船橋市のしもやま内科では、2026年5月現在、65歳以上の方向けに新型肺炎球菌ワクチン「キャップバックス(PCV21)」と「プレベナー20(PCV20)」の2種類を取り扱っています。両ワクチンはカバーする血清型や接種回数が異なります。当院では医師が個別に相談の上、最適なワクチンを提案します。船橋市の高齢者肺炎球菌ワクチン助成制度の対象となる方は一部費用負担で接種可能です。ご予約・お問い合わせはお電話(047-467-5500)で承ります。

肺炎は高齢者の死因の上位に挙げられる病気です。特に65歳以上の方は、肺炎にかかりやすく、重症化しやすくなります。肺炎の原因の一つである「肺炎球菌」による感染を防ぐため、予防接種が有効です。

現在、日本で使われている結合型肺炎球菌ワクチン(PCV)には「キャップバックス」と「プレベナー20」の2種類があります。どちらも肺炎の予防に効果がありますが、特徴が少し異なります。このページでは、それぞれの違いと当院での費用、船橋市の助成制度についてご案内します。

2つのワクチンの概要

キャップバックス(PCV21)

2025年10月に日本で発売されたワクチンです。21種類の肺炎球菌の型(血清型)をカバーしています。

プレベナー20(PCV20)

2024年8月に日本で承認されたワクチンで、20種類の血清型をカバーしています。

両方とも「結合型ワクチン(PCV)」という種類で、高齢者でも高い効果が期待できるタイプのワクチンです。

肺炎球菌ワクチンが必要と言われる理由

肺炎は高齢者の死因の上位に挙げられる病気で、65歳以上の方はかかりやすく重症化しやすいとされています。肺炎球菌は、肺炎や気管支炎の原因となるだけでなく、髄膜炎や菌血症といった侵襲性肺炎球菌感染症を起こすことがあります。

以下のような方は、肺炎球菌感染症の重症化リスクが高いとされ、接種が検討されます。

  • 65歳以上の方
  • 慢性の呼吸器疾患(COPD・気管支喘息など)
  • 慢性の心疾患(心不全など)
  • 糖尿病
  • 慢性の腎疾患・肝疾患
  • 免疫の働きが低下する状態(ステロイドの長期使用・化学療法中・脾臓摘出後など)
  • 喫煙習慣のある方

キャップバックスとプレベナー20の比較表

日本で使われている結合型肺炎球菌ワクチン(PCV)は2種類です。特徴を表にまとめました。

項目 キャップバックス(PCV21) プレベナー20(PCV20)
含まれる血清型の数 21種類 20種類
65歳以上のカバー率(侵襲性肺炎球菌感染症) 約75〜80% 約70〜75%
65歳以上のカバー率(肺炎球菌性肺炎) 約50〜55% 約45〜50%
接種回数 初めて接種する場合は1回 初めて接種する場合は1回
効果の持続 おおむね5年程度(個人差があります) おおむね5年程度(個人差があります)
船橋市の高齢者助成 対象外 対象(65歳以上・自己負担3,500円)
副作用の頻度・強さ 両者とも同等レベルと報告されています 両者とも同等レベルと報告されています
接種間隔 過去の接種歴により異なります(医師が判断) 過去の接種歴により異なります(医師が判断)

カバー率は国内データに基づく目安です。血清型の種類は一部異なりますが、どちらも従来の23価肺炎球菌ワクチン(ニューモバックス)より多くの侵襲性肺炎球菌感染症をカバーできるとされています。現在の臨床試験では、両者の副作用の頻度・強さ、抗体のでき方(免疫原性)は同等レベルと報告されています。

肺炎球菌ワクチンの費用——定期接種・任意接種・船橋市の助成

当院での接種費用は以下のとおりです(2026年9月現在)。船橋市の高齢者助成の対象となるのはプレベナー20のみです。

当院では、保険診療以外の自由診療(自費診療)は原則として行っておりません。自費となるのは、ワクチン接種(任意接種)など限られた項目です。

区分 対象者 接種費用 当院での取り扱い
定期接種(公費) 船橋市が定める対象年齢の方(65歳の方など) 自治体の助成により自己負担が軽減されます(自己負担額は船橋市の案内をご確認ください) 対象となるかどうかを診察時に確認します
任意接種(自費)
プレベナー20
定期接種の対象外の方、または希望により任意接種を選ぶ方 11,000円(税込)
船橋市の高齢者助成の対象となる方(65歳以上)は自己負担3,500円
当院で接種できます
任意接種(自費)
キャップバックス
同上 15,000円(税込)
船橋市の助成は対象外(全額自己負担)
当院で接種できます

船橋市高齢者助成制度

船橋市在住の65歳以上の方は、肺炎球菌ワクチン(プレベナー20)の接種費用(11,000円)が助成され、窓口負担額が3,500円となります。キャップバックスは助成の対象外です。対象年齢・助成額・申請方法は年度によって変わる場合がありますので、最新の情報は船橋市の公式サイトまたは当院までお問い合わせください。

どちらを選ぶか——状況別の判断表

「どちらが優れているか」は一律には言えません。年齢と基礎疾患、これまでの接種歴、費用負担、ご自身の希望をふまえて選びます。

状況 考え方 注意点
肺炎球菌ワクチンを一度も接種したことがない(65歳以上) まず定期接種の対象かどうかを確認します。任意接種として選ぶ場合は、助成のあるプレベナー20が費用面で有利です キャップバックスは助成の対象外で全額自己負担になります
過去にニューモバックス(23価)を接種した 一定の期間を空けて、キャップバックスまたはプレベナー20を接種できる場合があります 必要な間隔は接種時期によって異なるため、接種記録を持参してご相談ください
過去にプレベナー13(PCV13)を接種した 追加でPCVを接種できる場合があります 間隔と必要性は医師が判断します
65歳未満で基礎疾患がある 任意接種として接種を検討します 全額自己負担です。対象年齢の要件は自治体により異なります
免疫の働きが低下する状態・脾臓摘出後 重症化リスクが高いため、接種が勧められます 治療の状況によって接種のタイミングを調整する必要があります

接種スケジュールと接種間隔

  • 初めて接種する場合、キャップバックス・プレベナー20のいずれも1回の接種が基本です。
  • 過去に肺炎球菌ワクチンを接種したことがある場合、次に接種できるまでの間隔はワクチンの種類と接種時期によって異なります。一律には決められないため、接種記録(母子健康手帳・接種済証・お手元の記録)を持参のうえ診察時にご相談ください。
  • 同じ種類のワクチンを短期間に重ねて接種することは推奨されていません。
  • 定期接種の対象年齢や自己負担額、助成の申請方法は船橋市から送付される案内や市の公式サイトでご確認ください。
  • インフルエンザワクチンなど他の不活化ワクチンとの同時接種は可能です。接種部位は分けて行います。

接種後の注意と受診の目安

接種後は、注射部位の痛み・腫れ・赤み、発熱、倦怠感、筋肉痛などが現れることがあります。多くは2〜3日で軽快します。接種当日は激しい運動や多量の飲酒を控え、安静を心がけてください。

まれにアナフィラキシーなどの重い副反応が起こることがあります。接種後30分程度は院内で経過観察を行います。

  • すぐに119番へのご連絡をおすすめします:呼吸困難、顔や喉の腫れ、じんま疹が全身に広がる、意識が遠のく
  • 早めに受診をご検討ください:発熱が2日以上続く、注射部位の腫れ・赤みが広がる、症状が徐々に強くなる

診療時間内であれば当院(047-467-5500)にご連絡ください。夜間・休日は119番へのご連絡、または救急外来の受診をご検討ください。

よくある質問(FAQ)

2種類のワクチンを両方打てますか?

一度に同時接種は推奨されていません。キャップバックスとプレベナー20はどちらか一方を選択してください。それぞれのワクチンでカバーする血清型が異なるため、医師と相談の上、ご自身の健康状態に合った一方を選ぶことをおすすめします。

以前に別の肺炎球菌ワクチンを打ったことがあります。今回はどう選べばいいですか?

過去に接種したワクチンの種類(ニューモバックスやバクニュバンスなど)と接種時期によって、適切な選択が変わります。従来の23価肺炎球菌ワクチン(ニューモバックス)を接種済みの場合は、今回新しくキャップバックスまたはプレベナー20を接種できる可能性があります。診察時に接種歴をお伝えいただき、医師にご相談ください。

副作用はどんなものがありますか?

主な副作用は、注射部位の痛み・腫れ・赤み、全身症状として発熱・倦怠感・筋肉痛などがあります。これらの症状は通常2~3日で改善します。重篤な副作用(アナフィラキシーなど)は極めて稀ですが、接種後30分程度は院内で経過観察することをおすすめします。体調に違和感を感じた場合は速やかに医療機関にご相談ください。

キャップバックスとプレベナー20の違いは何ですか?

キャップバックス(PCV21)は21種類の血清型をカバーし、1回の接種で完了します。プレベナー20(PCV20)は20種類の血清型をカバーし、こちらも1回の接種です。両ワクチンとも従来のニューモバックス(23価)より多くの侵襲性肺炎球菌感染症をカバーできるとされています。65歳以上の方ではキャップバックスの方がカバー率がやや高いとのデータがあります。具体的な選択は医師とご相談ください。

肺炎球菌ワクチンはどのような人に推奨されますか?

主に65歳以上の高齢者と、基礎疾患(糖尿病・慢性呼吸器疾患・慢性心疾患・慢性腎疾患・脾臓摘出後など)をお持ちの方に推奨されます。また、免疫抑制状態の方(ステロイド長期使用・化学療法中など)も肺炎球菌感染症のリスクが高いため接種が推奨されます。季節性インフルエンザワクチンとの同時接種も可能です。

肺炎球菌ワクチンの効果はどのくらい持続しますか?

キャップバックスとプレベナー20は比較的新しいワクチンのため長期の効果持続データは限られていますが、これまでのデータでは少なくとも数年は効果が持続するとされています。従来の23価肺炎球菌ワクチン(ニューモバックス)は5年以上の効果持続が報告されていました。追加接種の必要性については、今後の研究結果を踏まえて判断されます。

風邪やインフルエンザの時でも接種できますか?

発熱がある場合や中等度以上の急性疾患にかかっている場合は、接種を延期することをおすすめします。軽度の風邪症状(鼻水だけなど)で発熱がない場合は接種可能なこともありますが、医師が診察の上で判断します。ワクチン接種の効果を最大限にするためにも、体調の良い時に接種を受けることをおすすめします。

船橋市の助成制度はどのような内容ですか?

船橋市では65歳以上の方を対象に、肺炎球菌ワクチン(プレベナー20)の接種費用に対する助成制度があります。当院での接種費用は11,000円(税込)で、助成により自己負担は3,500円となります。キャップバックスは助成の対象外で15,000円(税込)です。対象年齢・助成額・申請方法は年度によって変わる場合がありますので、最新の情報は船橋市の公式サイトまたは当院までお問い合わせください。当院では制度適用の有無を診察時に確認します。

ワクチン接種の予約は必要ですか?

はい、事前のご予約をおすすめします。電話(047-467-5500)でご予約を承っています。予防接種のみの来院も可能ですが、初めての方は問診・診察が必要です。お手元にこれまでの予防接種記録(健康手帳など)がある場合はご持参ください。予約時にキャップバックス・プレベナー20のどちらを希望かお伝えいただくとスムーズです。

妊娠中や授乳中でも接種できますか?

肺炎球菌ワクチンの妊娠中・授乳中の接種に関するデータは限られています。基本的に肺炎球菌ワクチンは不活化ワクチンのため理論上のリスクは低いと考えられていますが、妊娠中の予防接種は医師と相談の上、必要性を慎重に判断します。基礎疾患があり肺炎球菌感染症のリスクが高い場合などを除き、出産後の接種を推奨することが一般的です。

費用はどのくらいかかりますか?

当院では、プレベナー20は11,000円(税込)、キャップバックスは15,000円(税込)です。船橋市在住の65歳以上の方は、プレベナー20が助成の対象となり自己負担は3,500円となります(キャップバックスは助成の対象外)。定期接種に該当する方の自己負担額は、船橋市の案内をご確認ください。

前回の肺炎球菌ワクチンからどのくらい空ければ接種できますか?

必要な間隔は、過去に接種したワクチンの種類と接種した時期によって異なり、一律には決められません。同じ種類のワクチンを短期間に重ねて接種することは推奨されていないため、接種記録(母子健康手帳・接種済証など)を持参のうえ、診察時にご相談ください。

基礎疾患がある場合、費用は変わりますか?

費用は基礎疾患の有無ではなく、選ぶワクチンと船橋市の助成対象かどうかで決まります。なお、60〜64歳の方でも、心臓・腎臓・呼吸器の機能障害や免疫機能の障害がある場合は定期接種の対象となることがあります。対象の要件は自治体により異なるため、船橋市の案内をご確認ください。

しもやま内科での接種案内

当院では、キャップバックス・プレベナー20の両方を取り扱っております。どちらを接種するか迷われる場合は、診察の際にご自身の健康状態や生活状況をお話しいただければ、医師が個別にご相談に乗らせていただきます。

ご予約・お問い合わせはお電話にて承ります。

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※2026年5月現在の情報です。将来的にデータや制度が変わる可能性があります。最新の情報は受診時にご確認ください。

監修:しもやま内科 院長 下山立志(総合内科専門医・糖尿病専門医・循環器専門医・甲状腺専門医)

主な参考資料:日本糖尿病学会「糖尿病診療ガイドライン2024」(南江堂、2024年5月30日発行)/日本内分泌学会・日本糖尿病学会・日本循環器学会・日本甲状腺学会・日本高血圧学会等の診療ガイドラインおよび厚生労働省の公表資料

作成・更新:2026-08-28|本ページは一般的な医学情報の提供を目的としたものです。診断・治療については受診のうえご相談ください。

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最終更新日:2026-08-28

👨‍⚕️ この記事の監修医師

下山 立志(しもやま たつし)
しもやま内科 院長
日本内科学会 総合内科専門医
日本糖尿病学会 糖尿病専門医・指導医
日本循環器学会 循環器専門医
日本老年医学会 老年科専門医・指導医
日本甲状腺学会 甲状腺専門医
糖尿病、甲状腺、副腎など内分泌疾患の診療に長年従事し、地域密着型の総合内科医として診療を行っています。

09/05/2026