長引く咳(3週間以上続く咳)の受診目安|内科でできる検査と治療|しもやま内科(船橋市)

🔊 このページの要点

咳が3週間以上続くときは、感染後咳嗽・咳喘息・百日咳などの可能性。血痰・体重減少・夜間の発汗などがあれば早めに受診してください。内科で原因を絞り、必要な検査・治療を行います。

長引く咳の受診目安と内科での検査フローのイメージ
長引く咳の一次トリアージと内科での評価・検査の流れ(イメージ)

1. 危険サイン(当日受診・紹介を検討)

  • 血痰/喀血、体重減少、夜間の発汗(盗汗)
  • 呼吸困難・SpO₂低下、胸痛を伴う咳
  • 発熱持続(3日以上)や倦怠感が強い
  • 結核接触歴/免疫抑制がある

2. よくある原因

  • 感染後咳嗽(上気道炎後の咳が長引く)
  • 咳喘息(夜間や早朝に悪化、喘鳴は目立たないことも)
  • 百日咳(咳込み・咳き込み後嘔吐、長引く咳)
  • 後鼻漏/副鼻腔気管支症候群、胃食道逆流ACE阻害薬など
  • 稀に肺がん/肺結核

3. 内科で行う評価・検査

  • 問診・診察(経過、服薬、アレルギー歴、曝露歴)
  • 胸部X線、必要時はCT紹介
  • 迅速検査:百日咳 等(症状にあわせて実施)
  • スパイロメトリー(可逆性の評価、咳喘息の示唆:必要時は紹介)
  • 必要に応じて FeNO(紹介)、血液検査(炎症反応・アレルギー関連)

4. 治療の考え方

  • 感染後咳嗽:鎮咳/去痰・吸入・生活指導(安静/加湿)
  • 咳喘息:吸入ステロイド±気管支拡張薬の導入
  • 百日咳:適切な抗菌薬、同居家族への配慮
  • GERD/後鼻漏:PPI/鼻炎治療などの対症
  • 危険所見あり:速やかに専門診療科へ連携

💬 よくあるご質問(FAQ)

どのくらい続いたら受診すべきですか?

目安は3週間以上の咳が続く場合、または危険サインがある場合です。

市販薬で様子見は可能?

つらさの緩和は可能ですが、長引く場合は原因別治療が必要になります。

百日咳は大人でもかかりますか?

かかります。長引く咳の原因として少なくありません。

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👨‍⚕️ この記事の監修医師

下山 立志(しもやま たつし)
しもやま内科 院長/日本内科学会 総合内科専門医/日本糖尿病学会 糖尿病専門医・指導医/日本循環器学会 循環器専門医/日本老年医学会 老年病専門医・指導医/日本甲状腺学会 甲状腺専門医