学校・部活への配慮(思春期甲状腺)|体育・熱中症・試験前対応

学校・部活への配慮(思春期甲状腺)|体育・熱中症・試験前対応

「先生、うちの子がバセドウ病になったんですが、学校の体育や部活、大丈夫なんでしょうか?」——先日、小学5年生の男の子のお母さんが、顔を青くしてそう聞かれました。子どもが甲状腺の病気になった時、親として一番心配なのは「学校生活はどうなるのか」ということですよね。

⚠️ 当院の診療対象について

当院は中学生以上(12歳~)の甲状腺疾患を対象としています。小学生以下(11歳以下)のお子様の場合は、小児科専門医のいる医療機関をご紹介いたします。

実際、甲状腺疾患がある子どもでも、ほとんどの場合は普通に学校生活を送ることができます。ただし、薬の服用タイミングや、体調に合わせた配慮が必要な場面もあります。今日は、具体的なシーンごとにご説明します。

甲状腺疾患と学校生活

1. 体育の授業・部活動

バセドウ病の子どもは、心拍数が速くなりやすく、激しい運動で疲れやすいことがあります。でも、運動を全くさせないのは逆効果。「先生、今日は少し動悸がするので、マラソンは歩いてもいいですか?」——こうやって子ども自身がコミュニケーションできるように、担任の先生と事前に相談しておくといいですね。

橋本病の子どもは、基本は普通に運動できます。ただ、治療開始直後や、薬の調整中は、少し疲れやすいことがあります。

2. 熱中症対策

甲状腺ホルモンが多い(バセドウ病)と、体温が上がりやすく、熱中症のリスクが少し高まります。夏場の屋外活動では、こまめな水分補給と休憩を徹底しましょう。「うちの子は熱中症になりやすいので、帽子と水筒を持たせています」——先日のお母さんは、そう話されていました。

3. 試験前・長時間の座学

甲状腺ホルモンの乱れは、集中力や気分にも影響することがあります。試験前などストレスが高まる時期は、無理をさせず、十分な睡眠をとるようにしましょう。薬の服用を忘れないよう、朝の支度のルーチンに組み込むのがコツです。

4. 薬の持参・服用

学校での薬の服用が必要な場合は、保健室で預かってもらうか、担任の先生に伝えておきましょう。「毎日朝、食後に飲むんだよね」——子ども自身が理解して、自分で管理できるようにするのが理想です。

❓ よくある質問

甲状腺の病気がある子は運動部に入れる?
入れます。ただし、バセドウ病の場合は心拍数に注意し、無理のない範囲で活動しましょう。橋本病の場合は、基本的に普通に活動できます。担当医と相談しながら、部活顧問の先生にも伝えておくといいです。
学校に病気のことを伝えるべき?
伝えることをおすすめします。担任の先生と保健の先生に、病名、薬の服用状況、緊急時の対応を伝えておくと安心です。「甲状腺の病気で、毎朝薬を飲んでいます。熱中症には注意が必要です」——簡潔に伝えれば大丈夫です。
修学旅行や林間学校は参加できる?
基本的に参加できます。ただし、薬の持参と服用タイミングの管理が必要です。担当医に相談し、必要に応じて「お薬手帳」や「診断書」を準備しておきましょう。先日の患者さんのお子さんも、無事に修学旅行に参加できました。
発作や急な体調変化があったら?
甲状腺の病気で急変することは少ないですが、心拍数が異常に速くなったり、意識が朦朧としたりした場合は、すぐに保健室へ行き、保護者に連絡してください。当院への連絡先も学校に伝えておくと安心です。

「子どもの甲状腺の病気、学校生活はどうなる?」——ご安心ください、ほとんどの場合は普通に過ごせます。

月・火・木・金 9:00〜12:00 / 14:45〜17:30 土 9:00〜12:00

☎ 047-467-5500

最終更新日:2026-06-15

👨‍⚕️ この記事の監修医師

下山 立志(しもやま たつし)
しもやま内科 院長
日本内科学会 総合内科専門医
日本糖尿病学会 糖尿病専門医・指導医
日本循環器学会 循環器専門医
日本老年医学会 老年科専門医・指導医
日本甲状腺学会 甲状腺専門医
糖尿病、甲状腺、副腎など内分泌疾患の診療に長年従事し、地域密着型の総合内科医として診療を行っています。

19/10/2025

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