内科

睡眠時無呼吸症候群(SAS)に対するCPAP治療を行っています。

06/07/2016

呼吸が止まるいびきは要注意です。

しもやま内科では、睡眠時無呼吸症候群(SAS)に対するCPAP治療を行っています。
いびきをかいている方、特に周囲から「息が止まっているよ!」と言われる方は、睡眠時無呼吸症候群 (sleep apnea syndrome; SAS)かもしれません。

健康と思われる成人の中に数多く潜んでいるのがSASです。 日中の眠気による交通事故、労働災害、仕事や学業の能率低下など、重大な社会問題を引き起こす疾患です。

糖尿病、高血圧症、脂質異常症など、さまざまな生活習慣病を合併することが知られています。心不全に加え、脳梗塞、狭心症、心筋梗塞等の動脈硬化性疾患、重症不整脈による夜間突然死との関連も指摘されています。

さまざまな疾患のリスクが上昇します。

高血圧症が2倍

冠動脈疾患が3倍

脳血管障害が4倍

特に習慣性の強いいびきがある場合、
心筋梗塞の発生が4倍になり、交通事故の発生率は7倍になると言われています。

患者数

日本のSAS患者さんの数は2,200万人(30〜69歳人口の32.7%)であり、重症SASは940万人(30〜69歳人口の14.0%)と推計されています。

症状

  • いびき
  • 寝ている時の無呼吸
  • 途中で目覚めてしまう
  • 日中の眠気
  • 疲労感・倦怠感が続く
  • 夜間頻尿
  • 早朝の頭痛

などがあります。

10秒ほど息が止まった後に大きないびきをかき始めたら、SASが極めて疑わしいです。重度になると低酸素になるために睡眠の質が低下して、日中に強い眠気が出現します。仕事や運転に支障をきたします。

無呼吸のため体内が低酸素状態になり、心臓に負担がかかり、心不全になりやすくなります。また、夜間の血圧が下がり難くなり、顕著な早朝高血圧をもたらし、脳卒中、心筋梗塞、致命的な不正脈のリスクが増大します。さらに、心臓の負担が増えると生体防御反応として、体内の水分を尿として体外へ排出するために心臓から「利尿ホルモン」が放出されて尿量が増え、夜間頻尿になってしまいます。

睡眠時無呼吸症候群のタイプ

閉塞型

最多のタイプです。無呼吸のときに胸郭と腹壁の呼吸運動は保たれますが、上気道が閉塞し、口や鼻からの呼吸が停止する無呼吸の型のことをいいます。SASの病因としては、大きな扁桃や舌根が沈下し、上気道が閉塞し、無呼吸となると考えられます。 閉塞型SASには「いびき」を伴います。いびきは無呼吸中には起こりませんが、呼吸が再開する時に大きないびきが見られます。その後数回の呼吸とともにいびきが起きた後、再び無呼吸状態になります。

中枢型

呼吸中枢機能の低下が原因で、呼吸筋の運動が停止する無呼吸の型のことをいいます。一般に脳幹の呼吸中枢機能の低下が原因といわれています。

睡眠時無呼吸症候群の検査

簡易睡眠時無呼吸検査(アプノモニター)

夜間の酸素濃度や呼吸状態を自宅で簡単に計測できる検査。検査キットを自宅に配送します。ご自身で実施、送り返していただいて結果を解析し、診断します。

終夜ポリソムノグラフィー検査

精密検査として、入院せず自宅で実施可能な終夜睡眠ポリグラフィ(PSG)検査も行っています。検査キットを自宅に配送、機械を装着して自宅で一晩おやすみいただき、送り返していただいて呼吸状態のデータを解析します。

睡眠時無呼吸症候群の治療

上記の検査で重症SASだった場合、夜に特殊な呼吸機器を取り付けて、いわば鼻マスクのような形で空気を送り込む機械、CPAPという治療法が保険で受けられます。

CPAP

CPAP

これを使うことで、夜間の無呼吸が改善され、昼間の眠気が改善する可能性があります。

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