睡眠時無呼吸症候群(SAS)は、高血圧・心疾患のリスクにもつながる重要な疾患です。当院では、自宅でできる検査からCPAP治療まで一貫対応しています。
船橋市でSASの検査・治療をご検討の方は、お気軽にご相談ください。
睡眠時無呼吸症候群(SAS)とは?
睡眠時無呼吸症候群(SAS:Sleep Apnea Syndrome)は、睡眠中に繰り返し呼吸が止まる病気です。特に閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSAS)は、肥満や顎の形、扁桃肥大などが原因で気道が閉塞し、無呼吸状態になります。
この状態が続くと、日中の眠気や集中力低下、高血圧・心疾患・脳卒中などの生活習慣病のリスクも上昇します。
※出典:日本呼吸器学会 睡眠時無呼吸症候群診療ガイドライン2020、厚生労働省 e-ヘルスネット
SASの主な症状
- 大きないびき
- 夜間の無呼吸や呼吸の乱れ
- 日中の強い眠気、居眠り
- 起床時の頭痛や熟睡感のなさ
- 集中力の低下、倦怠感
これらの症状がある場合、睡眠ポリグラフィー検査による評価が推奨されます。
当院での検査の流れ
当院では、ご自宅で行える「終夜睡眠ポリグラフィー(PSG)検査」を実施しています。
- ご自宅で就寝時にセンサーを装着し、呼吸・酸素濃度などを記録
- 翌日返却いただき、専門医が結果を解析
- AHI(無呼吸低呼吸指数)が20以上の場合、CPAP療法の適応が検討されます
CPAP療法とは
CPAP(シーパップ:持続陽圧呼吸療法)は、寝ている間に鼻から一定の圧を加えた空気を送り、気道の閉塞を防ぐ治療法です。
いびきや無呼吸が改善し、日中の眠気・血圧・心機能などの改善が期待できます。
※出典:独立行政法人国立病院機構 東京病院 呼吸器センター資料
当院では日本製の軽量機種「JPAP」を採用し、以下の特長があります:
- 自己調整機能つきで自動的に適切な圧を供給
- 加湿構造つきで乾燥を予防
- 航空機内持ち込み対応

治療中の通院と費用の目安
CPAP治療は健康保険が適用され、月額5,000円前後(3割負担の場合)で受けられます。
通院は月1回が基本ですが、症状が安定していれば2か月に1回の通院でも対応可能です。患者さまの生活スタイルや負担を考慮し、柔軟に調整しております。
当院での対応とご相談体制
当院では、内科専門医がSASの検査から治療まで一貫して対応いたします。
- 自宅で行える簡易検査の実施
- 治療導入・継続のサポート
- 機器の選定や生活習慣の指導
「いびきがひどい」「日中の眠気がつらい」など、気になる症状がある方は、お気軽にご相談ください。
マウスピースでの治療について知りたい方へ
CPAP療法が適応とならない軽症の睡眠時無呼吸症候群や、「まずはいびきの対策から始めたい」という方には、マウスピース(マウスガード)による治療も一つの選択肢です。詳しくは下記ページをご覧ください。
よくあるご質問(睡眠時無呼吸症候群)
Q. SAS(睡眠時無呼吸症候群)はどんな病気ですか?
SASとは、睡眠中に呼吸が止まったり浅くなったりする状態が繰り返される病気です。特に「閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSA)」では、上気道が物理的にふさがれることにより無呼吸が生じます。
Q. SASにはどんな症状がありますか?
いびき、無呼吸、日中の強い眠気、集中力低下、起床時の頭痛、夜間頻尿などが代表的です。高血圧や心疾患とも関連があります。
Q. SASはどんな人がなりやすいですか?
肥満のある方、首回りが太い方、あごが小さい方、男性、高齢者、閉経後の女性に多いとされています。遺伝的な要因や鼻づまり、飲酒も影響します。
Q. SASの検査はどのように行うのですか?
まずは問診と簡易検査(自宅でできるPG検査)を行います。必要に応じて、より詳しいPSG検査(脳波や筋電図などを測定)を行います。
Q. CPAP療法とは?どんな効果がありますか?
CPAP(持続陽圧呼吸療法)は、睡眠中に空気を送り込み、気道の閉塞を防ぐ治療です。日中の眠気の改善、血圧低下、生活の質の向上などの効果があります。
Q. CPAPは保険適用されますか?費用はどのくらいですか?
AHI(無呼吸低呼吸指数)が20以上であれば、CPAPは健康保険の適用対象になります。自己負担額は月額で約5,000円前後です(3割負担の場合)。
Q. CPAP治療を中断するとどうなりますか?
CPAPを中断すると、再び無呼吸が起こり、日中の眠気や高血圧、心疾患などのリスクが再び高まります。原則として継続的な使用が推奨されます。
Q. マウスピース(OA)はどんな人に向いていますか?
軽症~中等症のOSA、CPAPが使えない方、顎の構造が適している方に使用されます。専門の歯科医による作成が必要です。
Q. 睡眠中の無呼吸は自分で気づけますか?
自分では気づきにくく、家族やパートナーにいびきや無呼吸を指摘されて受診される方が多いです。日中の強い眠気も重要なサインです。
Q. 生活習慣を改善すれば治ることもありますか?
軽症の方では、減量、飲酒・喫煙の制限、睡眠姿勢の工夫などで改善することがあります。ただし、医学的な評価を受けたうえで適切な治療を選ぶことが重要です。
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👨⚕️ この記事の監修医師
しもやま内科 院長
日本内科学会 総合内科専門医
日本糖尿病学会 糖尿病専門医・指導医
日本循環器学会 循環器専門医
日本老年医学会 老年病専門医・指導医
日本甲状腺学会 甲状腺専門医
睡眠時無呼吸症候群(SAS)をはじめ、糖尿病・甲状腺・循環器など幅広い分野の診療に従事しています。