腎臓と生活習慣病の関係|血圧・血糖管理で守る腎機能 - しもやま内科

🔊 このページの要約
腎臓は体のバランスを保つ重要な臓器です。高血圧や糖尿病は腎臓病の大きな原因となるため、日々の血圧・血糖管理、減塩の実践が腎機能を守る近道です。

腎臓と生活習慣病の関係|血圧・血糖管理で守る腎機能(しもやま内科)
腎機能を守るポイント(血圧・血糖・減塩)を専門医が整理

腎臓は一度悪くなると元に戻りにくい臓器です。
進行を抑えるには、血圧・血糖・尿たんぱく・塩分摂取のコントロールが基本になります。ここでは、内科の実践視点で「今日からできる守り方」を整理します。


腎臓と生活習慣病が「つながる」理由

  • 高血圧:細い腎血管に負担がかかり、糸球体の障害が進みやすくなります。
  • 糖尿病:高血糖が長く続くと糸球体が傷み、尿たんぱくや腎機能低下(eGFR低下)が出てきます。
  • 塩分過多:体内の水分保持が強まり血圧上昇の一因に。塩分制限は腎臓保護の要です。

今日から実践:腎機能を守る4つの軸

  1. 血圧の自己管理:家庭血圧を記録し、朝晩で傾向を把握。塩分/体重/睡眠の影響も一緒にメモすると調整が速くなります。
  2. 血糖の可視化:食後の上がり方を把握し、血糖変動をならす発想(Beyond HbA1c)を取り入れます。
  3. 減塩の徹底:一般に1日6g未満が目安。加工食品や外食の“隠れ塩分”に注意し、出汁・香味野菜・香辛料で薄味に慣れる工夫を。
  4. 定期チェック尿たんぱく血清クレアチニンとeGFR、必要に応じて尿アルブミンで経過を追いましょう。

「水はたくさん飲めば腎臓に良い?」への実践回答

腎臓病の有無、心機能、利尿薬の使用などにより最適な水分量は異なります。
自己判断での過量摂取はむくみ・血圧上昇の原因にも。主治医と相談して現状に合う量を決めましょう。

検査・指標の読み方(かんたん)

  • eGFR:腎臓のろ過機能の目安。数字が小さいほど機能低下。
  • 尿たんぱく/尿アルブミン:腎障害の早期サイン。微量でも持続するなら要注意。
  • 尿Na/K比:食塩バランスの実用的な指標。減塩の取り組み評価に役立ちます(→下の関連リンク)。

よくある質問(FAQ)

腎臓は一度悪くなると元に戻りますか?
腎臓は再生しにくい臓器です。早期発見・早期介入で進行を抑えることが最重要です。血圧・血糖・尿たんぱくの管理が基本になります。
塩分制限の目安は?
一般に1日6g未満が目安です。加工食品や外食での“隠れ塩分”に注意し、出汁や香味野菜を活用しましょう。
運動は腎臓に負担になりませんか?
適度な有酸素運動は血圧・体重のコントロールに有益です。腎機能の段階により内容を調整するため、無理のない範囲で開始し医師と相談しながら進めましょう。

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👨‍⚕️ この記事の監修医師

下山 立志(しもやま たつし)
しもやま内科 院長
日本内科学会 総合内科専門医
日本糖尿病学会 糖尿病専門医・指導医
日本循環器学会 循環器専門医
日本老年医学会 老年病専門医・指導医
日本甲状腺学会 甲状腺専門医
糖尿病、甲状腺、副腎など内分泌疾患の診療に長年従事し、地域密着型の総合内科医として診療を行っています。

公開日:2025/08/08 最終更新:2025/11/01

09/08/2025