「片側だけズキズキする」「目の奥がえぐられるように痛む」「顔に電気が走るような痛みが出る」などの症状は、片頭痛・群発頭痛・三叉神経痛・帯状疱疹などさまざまな原因が考えられます。このページでは、危険なサイン(赤旗)と内科受診の目安を、総合内科専門医がわかりやすく解説します。
📝 要点まとめ
- 顔の痛みや頭痛の原因は、片頭痛・群発頭痛・副鼻腔炎・三叉神経痛・帯状疱疹・緊張型頭痛など多岐にわたります。
- 突然の激しい頭痛、麻痺やろれつ困難、発熱と首の硬さなどは、くも膜下出血や髄膜炎などを疑う赤旗サインです。
- 原因がはっきりしない顔面痛・頭痛では、まず総合内科で全身評価と神経学的診察を行い、必要に応じて適切な専門科へつなぐことが安全です。
- しもやま内科では問診・診察・血液検査を行い、必要時には連携医療機関でCT・MRIなどの画像検査を調整します。
「片側だけズキズキ」「電撃痛が走る」「目の奥がえぐられるように痛い」――顔の痛みや頭痛と一口にいっても、原因は片頭痛、群発頭痛、副鼻腔炎、三叉神経痛、帯状疱疹など多岐にわたります。
本ページでは危険なサイン(赤旗)と受診の目安、しもやま内科で行う初期評価の流れを、できるだけ実践的に解説します。

🏥 船橋市で顔の痛み・頭痛にお困りの方へ
しもやま内科は、船橋市にある総合内科クリニックです。
「これは脳の病気?」「耳鼻科・脳外科・歯科のどこへ行けばいいのか分からない」と迷う場合、まずは内科で全身の評価を行うことが安全です。
顔の痛みや頭痛は、くも膜下出血や髄膜炎など命にかかわる病気のサインのこともあります。
不安な症状があれば、我慢せず早めにご相談ください。
🚨 こんな頭痛・顔の痛みは至急受診
次のような症状は、救急受診や早急な精査が必要になることがあります。
- 突然発症の雷鳴頭痛(数秒〜数分で「人生最悪」の強さに達する頭痛)
- 発熱・意識障害・けいれん・首の硬さ(項部硬直)を伴う頭痛
- 片側の手足の脱力やしびれ、ろれつが回らない、視野の欠けなど神経脱落症状を伴う頭痛
- がん・自己免疫疾患・免疫抑制薬使用中・妊娠中など、基礎疾患を持つ方の新規発症の頭痛
- 頭を打ったあとに続く頭痛、日を追うごとに悪化していく頭痛
- 50歳以上ではじめて出てきた頭痛
これらは、くも膜下出血・脳出血・脳梗塞・脳腫瘍・髄膜炎/脳炎などを疑うサインです。
該当する場合は、救急外来や脳神経外科・神経内科への至急受診をおすすめします。
🧭 顔の痛み・頭痛の主な原因と特徴
代表的な原因疾患と、症状の特徴を簡単にまとめます。
- 片頭痛
拍動性(ズキズキ)で片側優位、動くと悪化し、吐き気や光・音過敏を伴うことが多い頭痛です。前兆としてキラキラした光が見える「閃輝暗点」を伴うタイプもあります。 - 群発頭痛
片側の目の奥がえぐられるような激痛が、一定期間に集中的に出現します。流涙・鼻水・鼻づまり・眼の充血を伴うことが多く、男性に多いタイプです。 - 副鼻腔炎(蓄膿症)
鼻づまり・膿のような鼻水とともに、ほほや目の下、額のあたりの痛みや重さを感じます。前かがみになると痛みが増すことがあり、耳鼻科での評価が必要です。 - 三叉神経痛
洗顔・歯磨き・食事などで誘発される、電気ショックのような強い顔面痛が特徴です。数秒〜数十秒の鋭い痛みが繰り返し起こります。 - 帯状疱疹(顔面)
片側の顔や頭皮にチクチク・ピリピリする痛みが出たあと、水ぶくれ(水疱)が帯状に出てくる病気です。早期に抗ウイルス薬を開始することで、後遺症の神経痛を減らせる可能性があります。 - 緊張型頭痛
「帽子を締め付けられる」「頭全体が重い」と表現されることが多い頭痛です。長時間のパソコン作業・スマホ操作・肩こりなどが背景にあることも多く、生活習慣の見直しが重要です。 - 薬剤の影響・鎮痛薬の使いすぎ
市販鎮痛薬や処方鎮痛薬の使用が多すぎると、「薬物乱用頭痛」といって、かえって頭痛が慢性化してしまうことがあります。
🩺 しもやま内科での初期評価と診療の流れ
- 問診
頭痛・痛みの出方(いつから/どこが/どのように/何をすると悪化・軽快するか)、随伴症状(発熱・吐き気・しびれなど)、これまでの病歴や内服薬を詳しく伺います。 - 診察(身体診察・神経学的診察)
意識状態、眼の動き、筋力・感覚、反射などの神経学的所見にくわえ、耳鼻科領域や口腔・顎関節、皮膚(帯状疱疹の皮疹の有無)なども確認します。 - 必要に応じた血液検査
炎症反応、感染症、自己免疫疾患、電解質異常など、全身状態を把握するための検査を行います。 - 画像検査が必要と判断される場合
危険なサイン(赤旗)がある場合や、症状・診察所見から脳や血管の病気が疑われる場合には、連携する医療機関にてCT・MRIなどの画像検査を速やかに実施できるよう手配します。 - 治療・フォローアップ
片頭痛・緊張型頭痛などが疑われる場合には、急性期の鎮痛薬だけでなく、必要に応じて予防薬の導入や生活習慣の見直しを行い、再発を抑えることを目指します。
🧰 自分でできる対処と、受診したほうがよいタイミング
セルフケアのポイント
- 十分な睡眠と休息をとる
- 脱水にならないようこまめな水分補給を心がける
- スマホ・パソコン作業の合間に、肩や首をほぐすストレッチを行う
- 偏った食事・アルコール・カフェインのとり過ぎに注意する
市販の鎮痛薬は「週に2回以内」を一つの目安として、漫然と飲み続けないことが大切です。
受診を検討していただきたいケース
- 頭痛が初めて出てきた、または「今までと明らかに性質が違う」
- 1〜2週間以上くり返し頭痛が続き、日常生活や仕事・学業に支障が出ている
- 市販薬を頻繁に使用しており、「薬が切れるとまた頭が痛くなる」
- 顔の片側だけに強い痛みがあり、歯科・耳鼻科・眼科などどこに行くべきか迷っている
受診の窓口に迷う場合は、まず内科で全身状態と神経学的所見を確認した上で、必要に応じて専門科をご紹介する形が安全です。
📞 顔の痛みや頭痛でお困りの方へ
「これは脳の病気かもしれない」「どの科に行けばよいか分からない」など、不安な症状があればご相談ください。
危険なサインがないか確認し、必要に応じて連携医療機関への検査・紹介も含めて対応いたします。
代表電話:047-467-5500
❓ 顔の痛み・頭痛に関するよくある質問
- Q1. どの程度の頭痛なら様子を見ても大丈夫ですか?
- いつもと同じパターンで出る軽〜中等度の頭痛で、市販薬をたまに使う程度でコントロールできており、赤旗サイン(突然の激痛・麻痺・ろれつ困難など)がなければ、短期間は経過観察してもよい場合があります。
ただし「頻度が増えてきた」「市販薬が手放せない」「性質が変わってきた」などの変化があれば、一度内科でご相談ください。
- Q2. 片頭痛かどうか、自分で見分けるポイントはありますか?
- 拍動性(ズキズキ)、片側優位、動くと悪化、吐き気・光や音のまぶしさを伴う――といった特徴がそろうと、片頭痛が疑われます。
ただし他の病気でも似た症状が出ることがあるため、自己判断だけで片頭痛と決めつけず、一度医師の診察を受けていただく方が安心です。
- Q3. 顔の痛みは歯科・耳鼻科・脳外科・内科のどこに行けばよいですか?
- 虫歯や歯周病が疑わしい場合は歯科、鼻づまりや膿性鼻汁が強い場合は耳鼻科が適していますが、どこが原因かはっきりしない顔面痛では、まず内科で全身評価と神経学的診察を行い、必要に応じて適切な専門科へご紹介する流れが安全です。
- Q4. 帯状疱疹による顔の痛みは、どのタイミングで受診したらよいですか?
- 片側の顔や頭皮にピリピリした痛みやしびれが出たあと、水ぶくれ(水疱)が出始めたらできるだけ早く受診してください。発症から早期に抗ウイルス薬を開始するほど、後遺症の神経痛を減らせる可能性があります。
- Q5. 市販の頭痛薬を毎日のように飲んでいますが問題ありませんか?
- 鎮痛薬を頻回に使い続けると、薬の影響で頭痛がかえって悪化する「薬物乱用頭痛」を起こすことがあります。週に2回を超えるペースで市販薬が必要な場合は、自己判断を続けず、一度ご相談ください。
- Q6. MRIやCT検査は、しもやま内科でも受けられますか?
- しもやま内科の院内にはMRI・CTはありませんが、頭痛や顔の痛みの症状・診察所見から画像検査が必要と判断した場合は、連携する医療機関で速やかに検査を受けられるよう調整いたします。
👨⚕️ この記事の監修医師
下山 立志(しもやま たつし)
しもやま内科 院長
日本内科学会 総合内科専門医
日本糖尿病学会 糖尿病専門医・指導医
日本循環器学会 循環器専門医
日本老年医学会 老年病専門医・指導医
日本甲状腺学会 甲状腺専門医
地域密着の総合内科として、頭痛・顔面痛・神経痛・帯状疱疹などの初期評価と、必要に応じた専門医療機関との連携を行っています。