グルカゴノーマは、膵臓のα細胞から発生する非常に稀な内分泌腫瘍です。
過剰なグルカゴンの分泌により、糖尿病様の高血糖や
皮膚の紅斑(壊死性遊走性紅斑:NME)など、多彩な症状を呈します。
発疹やびらん、かさぶたが繰り返し現れるのが特徴で、内分泌内科での精密な評価が必要です。
代表的な症状
- 壊死性遊走性紅斑(NME):皮膚に繰り返し現れる紅斑、びらん、かさぶた
- 耐糖能異常:糖尿病や高血糖
- 体重減少
- 貧血・口角炎・舌炎などの栄養障害
- 精神症状:うつ状態・認知障害などを伴うことも
グルカゴノーマの診断
- 血中グルカゴン高値(200pg/mL以上が目安)
- 皮膚症状(NME)の有無
- CT・MRI・EUSなどで膵腫瘍を確認
治療の基本方針
- 外科的切除(腫瘍が局在できれば第一選択)
- 切除不能例には、サンドスタチン(オクトレオチド)などの内科的治療
- 糖尿病に対する血糖コントロールも重要
しもやま内科での対応
グルカゴノーマは非常にまれな疾患ですが、当院では、皮膚症状や耐糖能異常などから疑われる場合に、必要な血液検査・ホルモン評価を実施し、高次医療機関への連携紹介を行っています。
🩺 糖尿病・内分泌疾患のご相談は専門医へ
皮膚の異常や糖尿病が気になる方は一度ご相談ください。内分泌専門医による適切な診療と高次医療への橋渡しを行います。
この記事の監修医師
下山 立志(しもやま たつし)
しもやま内科 院長/日本糖尿病学会 糖尿病専門医・指導医/日本内科学会 総合内科専門医/日本甲状腺学会 専門医 他