糖尿病内科

肥満症治療薬 ウゴービ

29/04/2023

ウゴービ

保険適応で使用できる ウゴービはGLP-1受容体作動薬セマグルチドです。

2型糖尿病治療薬のオゼンピック、リベルサスと同じ成分です。GLP-1受容体作動薬で、
食欲抑制、消化管蠕動運動抑制で減量をもたらします。
ウゴービはオゼンピックと同様に週一回の皮下注射製剤です。

肥満症の方に十分な減量効果が出る用量になっているのが、ウゴービです。

オゼンピックの最大投与量が1.0mgであったのに対して、ウゴービは最大2.4mgの投与が可能です。
オゼンピックの最大2.4倍投与できるため、食欲抑制効果・胃蠕動運動抑制効果による体重減少効果はより大きく、減量に寄与すると考えられます。

高血圧・脂質異常症・2型糖尿病のいずれかを有し、食事療法・運動療法を行っても十分な効果が得られず、以下に該当する場合に限る。

・BMIが27kg/m2以上で2つ以上の肥満に関連する健康障害を有する
・BMIが35kg/m2以上

※肥満に関連した健康障害:
1. 耐糖能障害 (2型糖尿病・耐糖能異常など)
2. 脂質異常症
3. 高血圧
4. 高尿酸血症・痛風
5. 冠動脈疾患
6. 脳梗塞・一過性脳虚血発作
7. 非アルコール性脂肪性肝疾患
8. 月経異常・女性不妊
9. 閉塞性睡眠時無呼吸症候群・肥満低換気症候群
10. 運動器疾患 (変形性関節症:膝・股関節・手指関、変形性脊椎症)
11. 肥満関連腎臓病

ダイエット用に処方されないために、ウゴービには様々な処方要件も発表されました。

専門医がいる教育施設で、管理栄養士による栄養指導など多職種で適切な治療管理が行えることを施設要件としています。

また、患者要件としては適切な食事療法・運動療法について作成された治療計画に基づく治療を6か月以上実施しても、十分な効果が得られない患者であり、投与期間は最大68週間です。

厳しい処方要件です。当院での処方はできません。

-糖尿病内科