この記事のポイント
- SAP療法の基本から最新機種780Gまでわかりやすく解説
- しもやま内科(船橋市)の糖尿病専門医によるサポート体制
- よくある質問に専門医が回答
SAP療法とは?
SAP(Sensor Augmented Pump:センサー連動インスリンポンプ療法)は、CGM(持続血糖測定)とCSII(持続皮下インスリン注入)を連携させた治療法です。血糖値の変動に応じてインスリン注入を調整し、低血糖・高血糖を防ぐハイブリッドクローズドループとして注目されています。
(出典:日本糖尿病学会「インスリン療法の手引き 2023」/NCCN Guidelines® Diabetes Technology 2023)
スマートガード機能の進化について
Medtronic 780GはSAPの中でも最新機種で、目標血糖補正まで自動で行うAuto Correction機能を搭載。Guardian 4 センサーと連携してより高度なハイブリッドクローズドループを実現しています。
Medtronic 780G システムの構成イメージ
- 患者さん ↔ Medtronic 780G システム
- Guardian™ 4 センサー → 血糖値データ送信 → 780G インスリンポンプ
- 780G インスリンポンプ → インスリン投与 → 患者さん
- 780G インスリンポンプ → 血糖値データ受信 → SmartGuard™ テクノロジー
- SmartGuard™ → リアルタイム血糖分析・自動補正 → 780G
- 医療従事者/患者さん → 設定・モニタリング → 780G インスリンポンプ
- スマートフォンアプリ/PC → データ同期・確認 → 780G インスリンポンプ
(出典:Medtronic MiniMed 780G システム製品情報, 2024年)
よくある質問
- Q. SAP療法とは何ですか? 従来のインスリンポンプ療法と何が違いますか?
A. SAPは、持続血糖測定(CGM)と連動したインスリンポンプ療法です。従来のポンプは手動調整のみですが、SAPは血糖値の変動に応じてインスリン注入量を最適化します。 - Q. どのような患者がこの療法に適していますか? 導入の条件を教えてください。
A. 1型糖尿病でインスリン治療が必要な方、血糖変動が大きい方が対象です。詳細は医師の評価で判断します。 - Q. 血糖センサーはどのように装着するのですか? 痛みはありますか?どのくらいの頻度で交換が必要ですか?
A. 皮下に細いセンサーを留置し、数日ごとに交換します。装着時の痛みはほとんどありません。 - Q. センサーが測定した血糖値はどのようにポンプに反映されるのですか?
A. センサーからBluetoothでポンプに情報が送られ、自動的にインスリン量を調整します。 - Q. この療法で血糖コントロールはどの程度改善しますか? HbA1cの目標は?
A. 個人差はありますが、HbA1c7%未満を目標にする方が多いです。詳細は主治医と相談してください。 - Q. 日常生活で気をつけることはありますか? 入浴や運動は可能ですか?
A. 入浴時は防水ケースを使うなど工夫が必要です。運動も問題ありませんがセンサーの脱落に注意してください。 - Q. ポンプやセンサーは目立ちますか? ファッションに影響しますか?
A. 機器は小型化されており、服の下に装着すればほとんど目立ちません。 - Q. この療法にリスクはありますか? アラートはどう鳴りますか?
A. 低血糖・高血糖など異常値の時にアラームが鳴る設定です。過度なインスリン投与や機器トラブルにも注意が必要です。 - Q. 費用はどのくらいかかりますか? 健康保険は適用されますか?
A. 保険適用で自己負担3割程度ですが、導入時に詳細をご案内します。 - Q. 災害時やポンプ故障のときはどうすればいいですか?
A. 一時的にペン型インスリンに切り替えるなどの代替手段を準備します。災害時マニュアルを確認しましょう。
治療の詳細
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👨⚕️ この記事の監修医師
下山 立志(しもやま たつし)
しもやま内科 院長
日本内科学会 総合内科専門医
日本糖尿病学会 糖尿病専門医・指導医
日本循環器学会 循環器専門医
日本老年医学会 老年病専門医・指導医
日本甲状腺学会 甲状腺専門医
糖尿病、甲状腺、副腎など内分泌疾患の診療に長年従事し、地域密着型の総合内科医として診療を行っています。
しもやま内科 院長
日本内科学会 総合内科専門医
日本糖尿病学会 糖尿病専門医・指導医
日本循環器学会 循環器専門医
日本老年医学会 老年病専門医・指導医
日本甲状腺学会 甲状腺専門医
糖尿病、甲状腺、副腎など内分泌疾患の診療に長年従事し、地域密着型の総合内科医として診療を行っています。