糖尿病内科

グリコアルブミン (GA)

04/07/2010

グリコアルブミン

グリコアルブミンの検査が適した患者さんとは?

HbA1c,グリコアルブミンどっちが良いの?という質問をよくいただきます。まとめてみました。

血糖変動が激しい1型糖尿病患者さん、最近急激に悪化した・もしくは急激に改善した糖尿病患者さん

ヘモグロビンA1cに比べて比較的短期間の血糖コントロールの指標がグリコアルブミンです。赤血球中の見かけ上の半減期は約30日である一方、アルブミンの血中半減期は約17日です。そのため、短期間の血糖変動を見るのにより相応しいのがグリコアルブミンです。また、グリコアルブミンのほうが食後高血糖をより鋭敏に反映します。アルブミンの方がヘモグロビンよりも約10倍ブドウ糖に結合しやすいからです。食後高血糖のような一過性のグルコース濃度上昇が毎日起きても、グルコースとの結合性の弱いHbA1cには反映されづらい一方、グルコースとの結合性の高いグリコアルブミンにはより鋭敏に反映されます。

治療開始後の効果判定や妊娠糖尿病・糖尿病合併妊娠

治療開始後、血糖の下げすぎを防止したり、短いインターバルで効果判定をしたい場合にはグリコアルブミンが向いています。また、食後高血糖を含めて厳格な血糖コントロールが要求される妊娠糖尿病・糖尿病合併妊娠にはグリコアルブミンが向いています。

透析患者さん、貧血など

透析中、貧血(特に溶血性貧血など)合併例では赤血球寿命が短縮しています。そのような方ではHbA1cは正しい指標にならないので、グリコアルブミンを使用するのが望ましいでしょう。

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