頸動脈エコーは、首の血管を超音波で観察し、動脈硬化や脳梗塞のリスクを評価する検査です。船橋市のしもやま内科では循環器専門医による頸動脈エコー検査を行っています。
頸動脈エコーとは
頸動脈(けいどうみゃく)は、心臓から脳へ血液を送る幹線道路です。首の左右両側にあり、皮膚のすぐ下を走っているため、超音波(エコー)で簡単に観察できます。
頸動脈エコー検査は、この血管の壁の厚さや内部の状態をリアルタイムで映し出す検査です。レントゲンのような被曝はなく、体に負担のないまま血管の健康状態を詳しく調べられます。当院では循環器専門医が検査を実施し、その場で結果をご説明します。
なぜ必要なのか——脳梗塞予防の鍵
動脈硬化は自覚症状がほとんどないまま静かに進行します。「特に気にならないから大丈夫」と思っている間に、血管の中ではプラーク(動脈硬化の塊)が大きくなっていることがあります。
最大の懸念は脳梗塞です。頸動脈のプラークが破れると、その破片が血流に乗って脳の血管に詰まり、脳梗塞を引き起こします。実は、脳梗塞の約20〜30%は頸動脈由来の血栓が原因とされています。
また、頸動脈の状態は全身の動脈硬化の指標にもなります。頸動脈に動脈硬化があれば、心臓の冠動脈や脳の血管にも同様の変化が起きている可能性が高いと考えられます。「首を調べれば全身の血管の健康状態が推測できる」——それが頸動脈エコーの大きな価値です。
検査でわかること
頸動脈エコーでは、以下の3つの指標を中心に評価します。結果はモニターを見ながら一つひとつ説明しますので、難しいと思わずにご安心ください。
| 指標 | 意味 | 基準値 |
|---|---|---|
| IMT(内膜中膜複合体厚) | 血管壁の厚さ。厚いほど動脈硬化が進行している | 1.0mm未満:正常 1.1mm以上:肥厚(動脈硬化の疑い) |
| プラークの有無・性状 | 血管内の隆起病変。軟らかいプラーク(低エコー)は破裂リスクが高い | なしが理想 あれば性状・サイズを評価 |
| 狭窄率(%NASCET) | プラークにより血管がどの程度狭くなっているか | 50%未満:経過観察が多い 50%以上:治療検討 |
検査の流れ
実際の検査はとてもシンプルです。甲状腺や心臓のエコーとほぼ同じ感覚で受けていただけます。
- 検査前の準備——特に必要な準備はありません。食事も薬も普段通りで結構です。首回りにアクセサリーやネックレスがある場合は外していただくだけです。
- 検査中の流れ——あおむけに寝ていただき、首の横にゼリーを塗ります。プローブ(超音波の探触子)を当てて、頸動脈の縦断面・横断面を観察します。左右両方を調べ、所要時間は10〜15分程度です。
- その場で結果説明——検査後すぐに、モニターの画像を確認しながら専門医が結果を説明します。「ここが血管の壁です。厚さは正常範囲ですね」「ここに小さなプラークがありますが、血流に影響はないレベルです」といった形で、わかりやすくお伝えします。
痛みはなく、放射線被曝もありません。脳梗塞のリスク評価に役立つ検査です。
受けるべき人——こんな方は特にご検討ください
- 健診や人間ドックで「頸動脈エコーをすすめられた」方
- 高血圧・糖尿病・脂質異常症(高脂血症)で治療中の方——動脈硬化の進行度合いを確認したい
- 喫煙習慣のある方——喫煙は動脈硬化の最大のリスク因子の一つです
- 脳梗塞や心筋梗塞の既往がある方、または家族に脳卒中になった方がいる方
- 「なんとなく頭がぼんやりする」「めまいがする」という方——念のためのチェックとして
- 糖尿病の方——血糖コントロールの状態と血管への影響を評価したい
費用——保険適用で受けられます
頸動脈エコー検査は健康保険適用です。本人負担割合(1〜3割)により自己負担額が異なります。検査のみでなく、診察・結果説明を含めた総合的な評価を提供しています。詳しくはお問い合わせください。
結果の見方・結果後について
検査結果はその場でお伝えします。結果に応じて以下の対応を行います:
- 問題なし(正常範囲)——定期的な経過観察。年に1回程度のペースでチェックすることをご検討ください。
- 軽度の動脈硬化・小さなプラーク——生活習慣の改善(食事・運動・禁煙)と、必要に応じて薬物療法を開始。進行を抑え、改善を目指します。
- 高度狭窄(50%以上)や不安定プラーク——脳神経外科や高度医療機関と連携し、迅速に対応します。
動脈硬化はゆっくり進行するため、治療を始めた後も定期的に頸動脈エコーで効果を確認しながらフォローしていきます。
⚠ こんな症状がある方はすぐにご相談ください
頸動脈エコーで高度狭窄や不安定プラークが見つかった場合、以下のような症状が出ることがあります。これらは脳梗塞の前兆(一過性脳虚血発作)である可能性があります。
- 片方の手足だけが動かない・しびれる
- 言葉がうまく出てこない・他人の言葉が理解できない
- 片方の目が一時的に見えなくなる(一過性黒内障)
- 激しいめまい・ふらつき
これらの症状が一過性であっても、速やかに医療機関を受診してください。
よくある質問(FAQ)
頸動脈エコーとは何ですか?
検査時間はどれくらいですか?
痛みはありますか?
費用はいくらですか?
保険は適用されますか?
結果はいつわかりますか?
頸動脈エコーは脳梗塞予防になりますか?
誰が受けるべきですか?
異常があったらどうなりますか?
受診をご検討の方、お気軽にご相談ください
月・火・木・金 9:00〜12:00 / 14:45〜17:30 土 9:00〜12:00
診療時間外の緊急時は、119番へのご連絡を
最終更新日:2026-08-28
👨⚕️ この記事の監修医師
下山 立志(しもやま たつし)
しもやま内科 院長
日本内科学会 総合内科専門医
日本糖尿病学会 糖尿病専門医・指導医
日本循環器学会 循環器専門医
日本老年医学会 老年科専門医・指導医
日本甲状腺学会 甲状腺専門医
糖尿病、甲状腺、副腎など内分泌疾患の診療に長年従事し、地域密着型の総合内科医として診療を行っています。