抗甲状腺薬の副作用とは?発熱・喉の痛みに要注意|甲状腺専門医が解説
公開日:2024年11月20日 最終更新日:2025年5月21日
抗甲状腺薬(メルカゾール・PTU)の主な副作用である無顆粒球症を中心に、注意すべき症状や受診のタイミングを甲状腺専門医がわかりやすく解説します。
抗甲状腺薬とは
抗甲状腺薬は、甲状腺ホルモンの産生を抑える薬で、バセドウ病の治療に使用されます。主に以下の2剤があります:
- メチマゾール(MMI:商品名 メルカゾール)
- プロピルチオウラシル(PTU)
無顆粒球症とは
もっとも重大な副作用が無顆粒球症です。好中球が著しく減少し、感染症のリスクが高まります。以下のような症状が出たら、すぐに受診してください:
- 急な発熱
- のどの痛み
- 倦怠感・寒気
その他の副作用
- 肝機能障害(特にPTU)
- 発疹・かゆみ
- 関節痛や薬剤アレルギー
妊娠中の使用について
MMIは妊娠初期に使うと先天異常のリスクがあるため、通常はPTUに切り替えます。妊娠中・授乳中は医師の判断が重要です。
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当院の対応
船橋市のしもやま内科では、薬剤のリスクを十分に説明したうえで、必要な血液検査やフォローを行っています。体調に不安のある方は、早めにご相談ください。