バセドウ病と妊娠|妊娠希望時・妊娠中の管理について

バセドウ病と妊娠 ― 妊娠を希望される方へ

バセドウ病と診断され、妊娠を希望されている方や妊娠中の方から多くご相談をいただきます。

バセドウ病は妊娠中に症状が変化しやすいため、母親と胎児の双方を考慮した丁寧な管理が必要です。

このページでは、バセドウ病が妊娠に与える影響と、当院の実際の管理方針についてわかりやすく説明します。

バセドウ病が妊娠に与える影響

妊娠中のバセドウ病は以下のようなリスクが考えられます:

  • 流産・早産のリスク
  • 妊娠高血圧症候群
  • 胎児への甲状腺ホルモンの影響(胎児バセドウ病)
  • 低出生体重児

ただし、適切に管理すれば多くのケースで安全に出産されています。早期からの専門的なフォローが大切です。

妊娠中の薬の選び方

バセドウ病の治療薬は主に2種類あります。

時期 第一選択 理由
妊娠初期(〜12週) プロピルチオウラシル(PTU) メルカゾールは奇形リスクがやや高いため
妊娠中期以降 メルカゾール(MMI) PTUは肝障害のリスクがやや高いため

当院では妊娠が判明した時点で速やかに連絡をいただき、薬剤の切り替えや用量調整を行っています。

当院の管理方針

  • 妊娠判明後、速やかにTRAb・TSH・FT4を検査
  • 妊娠中は月1回(必要時は2週間に1回)の定期検査
  • 胎児への影響を予測するため、TRAb値の推移を注意深く観察
  • 産後も甲状腺機能が変動しやすいため、産後1年間は特に注意

よくある質問(FAQ)

Q. 妊娠中にメルカゾールを飲んでいました。大丈夫ですか?

A. 妊娠初期にメルカゾールを内服していた場合は、胎児への影響を評価します。すでに妊娠されている場合は、早めに主治医にご相談ください。

Q. TRAb(抗体)がとても高いのですが、妊娠できますか?

A. 高値の場合でも管理は可能です。当院ではTRAbの推移を定期的に測定し、胎児への影響を予測しながら慎重に管理します。

Q. 産後に注意することはありますか?

A. 産後は甲状腺機能が大きく変動しやすい時期です。バセドウ病の既往がある方は特に産後3〜6ヶ月が要注意です。

Q. 授乳中も薬を飲んで大丈夫ですか?

A. 通常は可能です。授乳中はメルカゾールが比較的使いやすい薬です。用量を調整しながら進めます。

院長からのメッセージ

バセドウ病があると「妊娠できるだろうか」「赤ちゃんに影響しないか」と大きな不安を抱かれると思います。

当院では産婦人科とも連携しながら、母体と胎児の安全を最優先に管理しています。一人で悩まず、ぜひご相談ください。

妊娠希望・妊娠中のバセドウ病のご相談
TEL: 047-467-5500

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最終更新日:2026-07-16

👨‍⚕️ この記事の監修医師

下山 立志(しもやま たつし)
しもやま内科 院長
日本内科学会 総合内科専門医
日本糖尿病学会 糖尿病専門医・指導医
日本循環器学会 循環器専門医
日本老年医学会 老年科専門医・指導医
日本甲状腺学会 甲状腺専門医
糖尿病、甲状腺、副腎など内分泌疾患の診療に長年従事し、地域密着型の総合内科医として診療を行っています。

17/09/2025

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