🔊 このページの要約
尿酸値が高めの方へ。痛風や腎障害を防ぐための5ポイント(①プリン体調整、②尿アルカリ化、③体重管理、④アルコールの工夫、⑤果糖制限)を実践手順でまとめました。船橋市芝山のしもやま内科が医師監修でお届けします。

尿酸値が高くなる仕組み
尿酸は、体内でプリン体が分解される際に作られる老廃物です。通常は尿中に排泄されますが、以下の要因で血中濃度が上昇します。
- 産生過多:プリン体の多い食事、果糖の過剰摂取、激しい運動
- 排泄低下:腎機能の低下、脱水、一部の薬剤(利尿剤など)
- 遺伝的要因:尿酸排泄に関わる遺伝子の変異
基準値:男性 7.0mg/dL未満、女性 6.0mg/dL未満(日本高尿酸血症・痛風学会ガイドライン 2024)
1. プリン体の摂取は「ゼロよりバランス」
プリン体が多い食品の制限に偏らず、「手のひらサイズのたんぱく質+野菜」を意識しましょう。完全除去は栄養バランスを崩す可能性があります。
| 食品カテゴリー | 目安量 | ポイント |
|---|---|---|
| レバー・干物・白子・魚卵 | 週1回以下 | プリン体が突出して多い。特別な日だけに |
| 肉・魚(赤身・白身) | 1回60〜80g | 煮汁・スープは飲まない。野菜と組み合わせて |
| 大豆製品・海藻・卵・乳製品 | 制限なし | 植物性たんぱく質はむしろ積極的に |
| 野菜・きのこ・果物 | 1日350g以上 | 尿をアルカリ化し、尿酸排泄を促進 |
💡 医師からのアドバイス:
「プリン体ゼロ」にこだわりすぎると、たんぱく質不足や食事の楽しみが失われる可能性があります。バランスよく、長く続けられる食事を心がけましょう。
2. 尿酸を尿中に出す工夫
尿酸はアルカリ性の尿で溶けやすくなります。以下の工夫で排泄を促進しましょう。
- 野菜・海藻・果物:1日350g以上(クエン酸・カリウムが尿をアルカリ化)
- 水分補給:1日1.5〜2Lを目安。寝る前・起床時も意識的に
- 乳製品:カルシウムやカゼインが尿酸排泄を後押し(無糖ヨーグルトがおすすめ)
- 柑橘類:レモン・グレープフルーツのクエン酸が尿酸溶解を助けます
🥤 水分補給のタイミング目安
- 起床時:コップ1杯(夜間の脱水をリセット)
- 食事中:食事中もこまめに
- 入浴前後:発汗による脱水を防ぐ
- 就寝前:コップ半分〜1杯(夜間尿酸濃度上昇を防ぐ)
3. 体重コントロールは尿酸管理の要
肥満は尿酸産生を増やし、排泄を妨げます。目標はBMI 25未満。急激な減量は逆効果になるため、月に体重の2〜3%減を無理のない範囲で目指しましょう。
| BMI | 判定 | 尿酸値への影響 |
|---|---|---|
| 18.5〜25 | 普通 | 尿酸代謝が安定 |
| 25〜30 | 肥満(1度) | 尿酸産生↑・排泄↓のリスク |
| 30以上 | 肥満(2度以上) | 高尿酸血症リスクが顕著に上昇 |
4. アルコールは種類と量を工夫
アルコール自体が尿酸産生を促し、排泄を妨げます。完全に控えるのが理想ですが、飲む場合は「種類・量・飲み方」を工夫しましょう。
| 種類 | プリン体 | 1日目安 | ポイント |
|---|---|---|---|
| ビール | 高 | 中瓶1本(500mL) | 発酵過程でプリン体生成。週2回までに |
| ワイン | 低 | グラス2杯(約240mL) | ポリフェノールの抗酸化作用も期待 |
| ウイスキー・焼酎 | 極低 | ダブル1杯(約60mL) | 蒸留酒はプリン体ほぼゼロ。炭酸割りで |
| 日本酒 | 中 | 1合(約180mL) | 醸造酒のため中程度。お湯割りで |
🍻 飲み方の工夫:
- 週2日の休肝日を必ず設ける
- チェイサー(水)を併用し、脱水を防ぐ
- 空腹時を避ける:つまみを先に食べる
- ゆっくり飲む:一気飲みは尿酸上昇を促します
5. 果糖・加工食品にも注意
果糖は肝臓で代謝される際に尿酸産生を促します。以下の食品は控えめにしましょう。
- 果糖ぶどう糖液糖入り飲料:清涼飲料水・エナジードリンク・加糖コーヒー
- 加工肉・ファストフード:カロリー+プリン体+塩分のトリプルリスク
- 菓子パン・スイーツ:果糖+脂質の組み合わせに注意
🍎 果物の摂取について:
果物に含まれる果糖は、食物繊維と一緒に摂取すれば吸収が緩やかになります。ジュースより「丸ごと食べる」ことをおすすめします。1日200g程度(みかん2個分)が目安です。
🎯 実践できる5つの習慣
- 朝:コップ1杯の水+無糖ヨーグルト(腸内環境+尿酸排泄サポート)
- 昼:野菜たっぷりの汁なし麺や雑穀ご飯(食物繊維で糖質吸収を緩やかに)
- 夜:主菜は手のひらサイズ+温野菜(たんぱく質とアルカリ化の両立)
- アルコール:蒸留酒+炭酸割りに切替(プリン体カット+水分補給)
- 就寝前:水1杯で夜間脱水を予防(尿酸濃度上昇を防ぐ)
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この記事の信頼性について
監修者
下山 立志(しもやま たつし)
しもやま内科 院長/日本内科学会 総合内科専門医/日本糖尿病学会 糖尿病専門医・指導医/日本循環器学会 循環器専門医/日本老年医学会 老年病専門医・指導医/日本甲状腺学会 甲状腺専門医
専門性(Expertise)
生活習慣病(糖尿病・高尿酸血症・高血圧・脂質異常症)や内分泌疾患の診療経験に基づき、最新の診療ガイドラインに沿って情報提供します。
権威性(Authoritativeness)
地域医療と健康情報の発信拠点として、患者さん・医療関係者から広く参照されています。
信頼性(Trustworthiness)
記載内容はエビデンスを確認し、定期的に見直し・更新を行っています。治療は国内の保険診療基準に準拠します。
最終更新日:2026年4月12日