🔊 このページの要点
健診で「腎機能が少し悪い」と言われても、あわてる必要はありません。eGFRが60台でも、クレアチニン値や尿検査の結果から、すぐに腎臓病とは限らないケースが多くあります。

🩺「腎機能が少し悪い」と言われて不安な方へ
健康診断で「腎機能が少し悪いですね」と言われ、不安に感じていませんか?
この言葉の背景には、血清クレアチニン(Cr)や推算糸球体濾過量(eGFR)の数値が、基準よりやや外れていたという事実があります。
💡「腎機能が少し悪い」とはどういうこと?
健診で「腎機能が少し悪いですね」と指摘され、不安になったことはありませんか?
このようなケースでは、血清クレアチニン値(Cr)やeGFR(推算糸球体濾過量)が基準値をやや外れていた場合に「要経過観察」となることがあります。
(参考:日本腎臓学会. CKD診療ガイド2023)
📊 クレアチニンとeGFRは何を示す?
- クレアチニン(Cr):筋肉の代謝産物で、筋肉量が多いと高めになります。
- eGFR:年齢・性別・Cr値から腎臓のろ過能力を推定した値です。
例として、40歳女性でクレアチニン0.8、eGFRが約60という数値は、実はよくある範囲内です。
(参考:CKD診療ガイド2023, eGFR計算式より)
🧠 なぜ「クレアチニン高値」が怖く感じるのか?
健診票で「H(高値)」と表示されると、どうしても「病気なのでは」と心配になりますよね。
しかし、健康診断の判定基準は「病気であるかどうか」ではなく「要注意項目かどうか」を示すため、必ずしも異常とは限りません。
(参考:厚生労働省 特定健診・特定保健指導の実施マニュアル)
🔍 腎臓専門医の受診が必要なケースは?
以下のような所見がある場合には、腎臓専門医の評価が勧められます:
- 尿たんぱく陽性
- 血尿が続く
- eGFRが45未満に低下している
- 腎臓のエコー検査で異常を指摘された
しもやま内科では、必要に応じて船橋市立医療センター 腎臓内科と連携し、専門的な検査・加療が可能です。
🌱 軽度の変化は生活習慣の見直しで十分
多くのケースでは、次のような生活改善だけで十分とされます:
- 塩分を控えめに(1日6g未満を目安)
- こまめな水分補給(1日1.2〜1.5Lを目安)
- 適度な有酸素運動
クレアチニンが0.8程度で、尿たんぱくが陰性であれば、「怖がりすぎず、定期的な確認を」というスタンスが基本です。
📝 よくあるご質問(FAQ)
Q. eGFRが60と言われましたが、腎臓が悪いのでしょうか?
eGFRが60前後の場合、「軽度の腎機能低下」とされることがありますが、年齢や体格、脱水などによって一時的に数値が下がることもあります。すぐに深刻な腎臓病というわけではなく、継続的なフォローが大切です。
Q. eGFRが60だと腎不全や透析の心配はありますか?
eGFR60台はステージでいうとCKDステージ2~3aにあたりますが、多くの方は進行せず安定します。定期的な検査と生活習慣の見直しで、透析に至るリスクは大幅に減らせます。
Q. クレアチニン値は正常でもeGFRが低いのはなぜ?
eGFRはクレアチニン値だけでなく年齢・性別・体格などを加味して計算されます。特に高齢の方や筋肉量が少ない方では、クレアチニンが正常でもeGFRがやや低めに出ることがあります。
Q. 健診でeGFRが低めだっただけで、受診は必要ですか?
一度だけの検査結果では判断できないため、かかりつけ医で再評価を受けることをおすすめします。しもやま内科では腎機能をふまえた生活指導や必要な検査を行っています。
Q. 食事で気をつけた方が良いことはありますか?
軽度の腎機能低下では、過剰なタンパク質摂取や塩分の多い食事を控えることが勧められます。個別のリスクに応じて、医師からのアドバイスを受けると安心です。
🏥 船橋市で内科的な腎機能チェックをご希望の方へ
しもやま内科では、血液・尿検査による腎機能評価、生活習慣のアドバイス、必要に応じた専門医紹介を行っています。
まずは一度、お気軽にご相談ください。
🔊 このページの要点まとめ
- 健診でeGFRが60台と指摘されても、すぐに腎不全や透析を心配する必要はありません。
- クレアチニンは筋肉量によって影響されやすく、女性では0.8でも「高め」と表示されることがあります。
- 尿たんぱくが陰性で、血圧や血糖が安定していれば、腎機能は保たれている可能性が高いです。
- 40~50代の方で「eGFR 60前後」はごく一般的な範囲であり、過度な心配は不要です。
- 慢性腎臓病(CKD)の診断は、1回の検査結果では確定できません。
船橋市のしもやま内科では、腎機能や尿異常が気になる方に対して、再検査や生活習慣のアドバイスを丁寧に行っています。
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👨⚕️ この記事の監修医師
しもやま内科 院長
日本内科学会 総合内科専門医
日本糖尿病学会 糖尿病専門医・指導医
日本循環器学会 循環器専門医
日本老年医学会 老年病専門医・指導医
日本甲状腺学会 甲状腺専門医
腎機能低下の早期発見と生活指導に多数の実績があり、必要時は専門医と連携した診療を行っています。