カルシトニン腫瘍は、甲状腺の傍濾胞細胞(C細胞)から発生する稀な内分泌腫瘍で、カルシトニンというホルモンを過剰に分泌するのが特徴です。カルシトニンは血中カルシウム濃度を下げる作用を持ちますが、腫瘍性に分泌されると、しばしば下痢などの全身症状を引き起こすことがあります。
主な症状
- 慢性的な下痢(カルシトニンの腸管作用による)
- 顔面紅潮、倦怠感、体重減少などの全身症状
- 頸部の腫瘤(しこり)
- 腫瘍が進行すると、転移症状(骨痛・リンパ節腫大)
診断方法
- 血中カルシトニン値の上昇:早期発見に有用
- 超音波・CT・MRIによる画像診断
- 穿刺吸引細胞診(FNA)での確定診断
治療法
- 外科的切除(甲状腺全摘+リンパ節郭清)が基本
- 進行例では分子標的薬(バンデタニブなど)による治療
しもやま内科での対応
当院では、慢性的な下痢や頸部の腫瘤などからカルシトニン腫瘍が疑われる場合、血中ホルモン評価や甲状腺超音波検査を実施し、必要に応じて連携病院へご紹介しています。
🩺 糖尿病・内分泌疾患のご相談は専門医へ
長引く下痢や体調不良でお悩みの方、甲状腺疾患を疑われた方は、お気軽にご相談ください。
内分泌疾患に精通した専門医が、適切な診療と高次医療機関への橋渡しを行います。
内分泌疾患に精通した専門医が、適切な診療と高次医療機関への橋渡しを行います。
この記事の監修医師
下山 立志(しもやま たつし)
しもやま内科 院長
日本糖尿病学会 糖尿病専門医・指導医
日本内科学会 総合内科専門医
日本甲状腺学会 専門医
日本循環器学会 専門医
日本老年医学会 老年科専門医・指導医
稀少な内分泌腫瘍に対しても、地域での初期対応と適切な診断を担います。