「先生、HbA1cって1〜2か月前の血糖値じゃないですか。でも私、先週から薬を変えたんで、もっと早く効果が知りたいんですけど…」
60代の女性患者さんが、そう尋ねてきました。新しい薬を開始して1週間、血糖値の変化が気になっていたそうです。「HbA1cは1か月後じゃないと変わらないから、待てないんですよね」と言っていました。
その時、私がおすすめしたのがグリコアルブミン(GA)の検査でした。GAはHbA1cと同じように血糖の状態を表す指標ですが、過去2〜3週間の平均血糖を反映するんです。つまり、薬を変えて2〜3週間後には、効果が分かるんですね。
グリコアルブミン(GA)とは
GAは、血液中のアルブミンというタンパク質に糖が結合した割合を示す指標です。HbA1cが赤血球に結合した糖を測るのに対し、GAはアルブミンに結合した糖を測ります。アルブミンの寿命(半減期)が約17日と短いので、血糖の変化をより早く捉えられるんです。
先日の患者さんで、HbA1cが8.5%あった50代男性がいらっしゃいました。薬を変えて2週間後にGAを測ったら、HbA1c換算で7.8%相当に改善していました。「あ、薬が効いてるんだ」と安心された表情を見せてくれました。もう少し様子を見て、HbA1cも確認しましょうね、とお話ししました。
GAが特に役立つ患者さん
GAはすべての方に必要というわけではありません。以下のような方に特に役立ちます。
- 血糖変動が激しい方:1型糖尿病の方や、食後の血糖上昇が強い方。GAはHbA1cより短期間の変動を鋭敏に捉えます。
- 治療開始直後や薬変更後:新しい薬が効いているか、2〜3週間で確認したい時に便利です。
- 妊娠糖尿病や糖尿病合併妊娠:妊娠中は血糖管理を頻繁に確認する必要があり、GAの短期間の反映が役立ちます。
- 貧血の方:HbA1cは赤血球の寿命に依存するので、貧血があると正確に測れないことがあります。GAはアルブミンを使うので、貧血の影響を受けにくいです。
GAとHbA1cの違い
両方の検査を一緒に受けることで、血糖の「短期の動き」と「長期の傾向」が同時に分かります。HbA1cが「全体の大勢」を示すのに対し、GAは「最近の変化」を示します。
当院では、薬の変更時や血糖コントロールが不安定な方には、HbA1cとGAの両方を測定しています。「どちらか一方だけ」ではなく、両方の情報を合わせて判断することで、より正確な治療方針を立てられるんです。
検査について
GAの検査は、血液検査と同じように、空腹時でも食後でも受けられます。結果は当日〜数日後に出ます。費用は健康保険が適用されます(3割負担で数百円〜1,000円程度)。
「薬を変えて効果が知りたい」「血糖の変動が激しくて心配」——そんな方は、ぜひGA検査もご検討ください。
電話予約:047-467-5500
診療時間:月・火・木・金 9:00〜12:00、14:45〜17:30/土曜 9:00〜12:00(水日祝休診)