妊娠糖尿病(GDM)とは?原因・検査・治療の流れをやさしく解説|しもやま内科

船橋市 妊娠糖尿病(GDM)とは|原因・検査・治療|しもやま内科

「先生、妊娠中に糖尿病って言われたんですが、赤ちゃんに影響ありますか?」——先日、妊娠6か月の30代女性が、泣きそうな顔でそう尋ねられました。妊娠糖尿病(GDM)と言われると、ママとしてはとても不安ですよね。

でも、ご安心ください。妊娠糖尿病は、適切な管理をすれば、ほとんどの場合は無事に出産できます。今日は、GDMの原因、検査、治療について、具体的にご説明します。

妊娠糖尿病(GDM)とは

妊娠中に初めて血糖値が高くなる状態です。妊娠中は、胎盤から出るホルモンの影響で、インスリンが効きにくくなります。本来ならインスリンの分泌量が増えて対応しますが、それが追いつかないと、GDMになります。

「どうして私が…」——先日の患者さんも、そう思われたようです。でも、GDMは妊娠中の女性の約5〜10%に起こる、決して稀な病気ではありません。

検査——75g OGTT

妊娠24〜28週に、75gブドウ糖を飲んで血糖値を測定する「75g OGTT(経口ブドウ糖負荷試験)」を受けます。

  • 空腹時血糖:92mg/dL以上が基準値外
  • 1時間後血糖:180mg/dL以上が基準値外
  • 2時間後血糖:153mg/dL以上が基準値外

「あの砂糖水、思ったより甘くて飲みにくかったです」——先日の患者さんは、そう言っていました。でも、検査自体は30分程度で終わり、胎児への影響はありません。

治療——食事療法が基本

1. 食事療法(MNT:Medical Nutrition Therapy)

まずは、管理栄養士による食事指導です。以下のポイントを押さえます:

  • 1日3回の食事+間食(合計6回)
  • 糖質を毎食均等に配分
  • 野菜→タンパク質→糖質の順に食べる(ベジファースト)
  • 朝食の糖質を控えめに(朝はインスリン抵抗性が高い)

「最初は『何を食べていいかわからない』って思ってたんですが、管理栄養士さんが献立を一緒に考えてくれて、だんだん楽になりました」——先日の患者さんは、そう言っていました。

2. 運動療法

軽い運動(散歩30分など)は、血糖コントロールに効果的です。ただし、切迫早産や前置胎盤などの合併症がある場合は、医師に相談してください。

3. インスリン治療

食事療法と運動で血糖がコントロールできない場合は、インスリン注射が必要になります。インスリンは胎盤を通過しないので、赤ちゃんへの影響はありません。ご安心ください。

GDMが放置されるとどうなる?

血糖コントロールが悪いと、以下のリスクが高まります:

  • 巨大児:赤ちゃんが大きくなりすぎて、出産が困難に
  • 新生児低血糖:生まれた直後、血糖が下がりやすい
  • 妊娠高血圧症候群:高血圧や蛋白尿が出る
  • 早産:37週未満の出産リスク

「だから、定期検査で血糖を測るのが大切なんですね」——先日の患者さんは、納得の表情を見せました。

❓ よくある質問

GDMは出産後に治る?
多くの場合、出産後に血糖は正常に戻ります。ただし、将来の2型糖尿病のリスクが高まるため、産後6〜12週に再検査(75g OGTT)を受け、それ以降も年1回の検診をおすすめします。
GDMの食事で絶対避けるべきものは?
「絶対避ける」というものはありません。ただし、砂糖入りジュース、ケーキ、お菓子など、糖質が多いものは量を控えめにしましょう。果物も1日2切れ程度に抑えるのが目安です。
GDMでインスリンは危険?
インスリンは胎盤を通過しないため、赤ちゃんへの影響はありません。むしろ、血糖コントロール不良の方が赤ちゃんにとってリスクです。必要に応じて、安心してインスリン治療を受けてください。

「妊娠糖尿病と言われた」——適切な管理で、ほとんどの方は無事に出産できます。

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📅 2017年5月22日に公開・2026年5月19日に最終更新 | 👨‍⚕️ 監修:しもやま内科 院長(甲状腺・糖尿病 専門医)

22/05/2017