超速効型インスリン

「先生、インスリンって打つのが怖いんですが、超速効型ってどんな感じですか?」

70代の女性患者さんが、そう尋ねてきました。これまで内服薬で血糖を管理していたそうですが、HbA1cが8.8%と高く、「そろそろインスリンを始めましょう」と説明した時のことでした。「針が苦手なんです…」と不安そうな顔をしていました。

私がおすすめしたのが超速効型インスリンでした。今のインスリンは、昔のような大きな注射器ではなく、ペン型の装置で、針もとても細く、打つのはほとんど痛みません。

超速効型インスリンとは

超速効型インスリンは、食事直前に打つインスリンで、注射後5〜15分で効果が始まり、ピークは1〜2時間です。食事の糖質を効率的に処理するので、食後高血糖を抑えるのに適しています。

従来の速効型インスリンに比べて、作用開始が早く、食事の吸収とインスリンの効果タイミングが合いやすいのが特徴です。つまり、「食べ始める直前に打てばOK」なので、食事時間が不規則な方にも向いています。

どんな方におすすめ?

超速効型インスリンは、以下のような方に特に向いています。

  • 食後の血糖上昇が強い方:食後2時間の血糖値が高くなりやすい方に効果的です。
  • 食事時間が不規則な方:作用開始が早いので、食事直前に打てばOKです。
  • 内服薬だけでは血糖が下がらない方:HbA1cが8%以上で、内服薬を複数飲んでいても改善しない場合に検討します。

先日の患者さんで、60代の男性がいらっしゃいました。営業で食事時間がばらばらで、「いつインスリンを打てばいいか分からない」と困っていました。超速効型インスリンに変えたら、「食べる直前に打てばいいんだ、簡単だ」と安心して使えるようになりました。

注射の不安を解消するために

「針が怖い」という方は少なくありません。でも、現代のインスリンペンは、針が4mm程度と非常に細く、皮膚に刺す感覚は「蚊に刺された程度」です。当院では、初めての方には実際のペン型注射器を使って、練習用のモデルで打ち方を練習していただきます。

先日の70代の女性患者さんも、最初は「絶対無理」と言っていましたが、練習用のモデルで2〜3回打ってみたら、「あ、意外と簡単だし痛くない」と驚いていました。今では自分でスムーズに打てるようになっています。

「インスリンを始めるのが怖い」と思われている方は、ぜひ一度ご相談ください。打ち方の指導から、使い方のフォローアップまで、丁寧にサポートします。

電話予約:047-467-5500
診療時間:月・火・木・金 9:00〜12:00、14:45〜17:30/土曜 9:00〜12:00(水日祝休診)

最終更新日:2026-05-19

👨‍⚕️ この記事の監修医師

下山 立志(しもやま たつし)
しもやま内科 院長
日本内科学会 総合内科専門医
日本糖尿病学会 糖尿病専門医・指導医
日本循環器学会 循環器専門医
日本老年医学会 老年科専門医・指導医
日本甲状腺学会 甲状腺専門医
糖尿病、甲状腺、副腎など内分泌疾患の診療に長年従事し、地域密着型の総合内科医として診療を行っています。

26/04/2026