糖尿病内科

HCV感染に伴うインスリン抵抗性発現には DPP-4活性の亢進が関わる

04/12/2015

HCV感染に伴うインスリン抵抗性発現には DPP-4活性の亢進が関わる

Itou M. Gastroenterol Hepatol 23, 2008

HCV感染は糖尿病の独立した危険因子であるといわれていますが、HCV感染にともなうインスリン抵抗性発現のメカニズムは明らかではありません。肝障害を合併した糖尿病患者さんが大勢おられます。

方法:HCV感染者94名、HBV感染者37名 IBDの患者14名、healthy controlを48名 血清、組織のGLP-1とDPP-4活性をみた。

結果:HCV患者のGLP-1濃度は有意に低かったのです(HBV,IBD,Control) 回腸のGLP-1発現はHCVでも他でも大差なかったが、DPP-4の発現は回腸、肝臓、血清で高かった。 肝臓のグリコーゲンはHCVではHBVに比べ大幅に減少していた。

肝障害の程度にかかわらず安心して使用できるのはリナグリプチン(トラゼンタ)であると言える。

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