このページの要点
- 妊娠糖尿病(GDM)は、妊娠中に見つかる血糖の異常です。
- 多くは、食事の調整と血糖チェックで安全に妊娠経過をみることができます。
- 必要な場合はインスリンで治療します(赤ちゃんへの影響は基本的に心配しすぎなくて大丈夫です)。
産婦人科の先生方向け:外来での初期対応・紹介判断は、下記の実務ページにまとめています。
▶ 妊娠糖尿病(GDM)の外来初期対応と紹介判断(産婦人科医向け)
妊娠糖尿病(GDM)とは?
妊娠糖尿病(GDM)は、妊娠中に初めて見つかる血糖の異常です。妊娠前から明らかな糖尿病があった場合は、GDMとは区別して扱います。
なぜ見つけて管理するの?
血糖が高い状態が続くと、赤ちゃんが大きくなりすぎる、分娩が難しくなるなどのリスクが上がることがあるため、
妊娠中はふだんより血糖目標が厳しめに設定されます。
診断:HbA1cだけでは決まりません
妊娠糖尿病の診断は、主に75g経口ブドウ糖負荷試験(75gOGTT)で行います。
HbA1cが高めでも、それだけでGDMと診断できないことがあります。
75gOGTTの診断基準(いずれか1つ以上)
- 空腹時:92 mg/dL 以上
- 1時間:180 mg/dL 以上
- 2時間:153 mg/dL 以上
また妊娠中は、貧血などの影響でHbA1cが実態より低く見えることがあり、
経過の判断は自己測定(指先の血糖チェック)を優先します。
血糖管理:目標とチェックのしかた
妊娠中の目標血糖値は、目安として以下が用いられます。
目標血糖(目安)
- 空腹時:95 mg/dL 未満
- 食後1時間:140 mg/dL 未満(または)
- 食後2時間:120 mg/dL 未満
目標に届いているかを確認するため、一定期間、食前・食後の血糖を記録します(回数や時間帯は主治医と相談して決めます)。
治療:まずは食事の調整、必要ならインスリン
治療は多くの場合、食事の「制限」ではなく「調整」から始めます。
それでも目標に届かない場合は、インスリン治療を検討します。
- 食事の回数や内容を整える(主治医の指導のもとで調整)
- 血糖を記録して、上がりやすい時間帯を把握する
- 必要な場合、インスリンで安全にコントロールする(出産後に中止できることも多い)
受診の目安
- 「妊娠糖尿病かも」と言われた/検査予定になった
- 血糖の記録のしかたが分からない、食事の調整が不安
- 目標血糖に届かず、治療が必要か迷っている
ご相談・連携先(電話・FAX)
しもやま内科
電話:047-467-5500
FAX:047-467-7500
※ Web予約のご案内は行っていません。お電話にてご連絡ください。