生活習慣病とは
生活習慣病とは、高血圧症、脂質異常症(高脂血症)、糖尿病といった生活習慣や体質によって起こる慢性疾患のことをいいます。生活習慣病は無症状な事が多く、また病気が進むと様々な合併症を引き起こします。特に心臓病、脳卒中、大動脈の病気、腎臓病などの重篤な病気のリスクが高まります。
治療については生活習慣やライフスタイルを変える事から始めますが、食事の取り方、内容、運動の種類や量、嗜好品(たばこやお酒)、睡眠時間、ストレス管理に至るまで、幅広く考えていく事で効果的に進める事が出来ます。 当院では、生活習慣の見直しやアドバイス(食事療法や栄養指導)をはじめ個々の患者様にとって適切な診断と治療、管理を行います。2000年3月、厚生労働省が生活習慣病の予防、健康づくりに焦点を当てた「健康日本21」を策定するとともに、2001年8月には、その基本方針を基に大阪府の地域特性を踏まえた具体策「健康おおさか21」が策定されました。これまでのように病気ごとに予防、診断・治療対策を行うのではなく、「生活習慣病」の総合対策として、例えば「塩分を控える」「喫煙率を下げる」など、国民の生活習慣の改善を訴え、病気の発症そのものを防ぐ施策に取り組んでいます。
生活習慣病は、生活習慣だけでなく、環境や遺伝的な要因も複雑に関与して います。しかし、そのなかで最も関わりの深いのは、やはり生活習慣です。まずは自分の毎日の生活を見直し、できることから少しずつでも改善していくことが大切です。
高血圧症
血圧が高い状態が続く事で血管の壁に圧力が掛り、その結果血管を傷めて次第に血管が硬くなり動脈硬化へとつながります。
高血圧の原因は特定されていませんが、遺伝的要因と食生活(塩分の高い食事)や嗜好(喫煙・飲酒)過多、または運動不足や精神的なストレスなどの環境的要因が重なって引き起こされると考えられています。
脂質異常症
少し前までは高脂血症と呼ばれていました。 血液中の脂質(コレステロールや中性脂肪)が多い為に引き起こされる疾患です。 これら余分な脂質は、動脈の壁にくっついて血管を硬く狭くしていずれ動脈硬化を引き起こします。コレステロールには善玉コレステロール(HDL)と悪玉コレステロール(LDL)があり、善玉コレステロールは細胞内や血管内の余分な脂質を肝臓に戻す働きがある為、悪玉コレステロールを減らすことに役立っています。脂質異常症の主な原因は食生活(カロリー過多)や嗜好(喫煙・飲酒)過多、運動不足などと密接な関わりがあると考えられています。