小児のヨウ素制限|海藻・出汁・サプリの注意点

「先生、子供の甲状腺検査で『ヨウ素を控えて』と言われたんですが、具体的に何を気をつければいいですか?」——先日、小学校低学年のお子さんを連れた母親がそう相談されました。甲状腺の病気(特に橋本病やバセドウ病)のあるお子さんは、ヨウ素の摂りすぎが症状を悪化させることがあります。でも「ヨウ素を控える」と言われても、具体的に何をどうしたらいいのか、迷われる方が多いですよね。

ヨウ素とは?なぜ控える必要がある?

ヨウ素は、甲状腺ホルモンを作る原料です。適量があれば問題ありませんが、摂りすぎると甲状腺に負担がかかり、橋本病の方では抗体が増加したり、バセドウ病の方では症状が悪化したりすることがあります。

先日のお母さんは「海苔も昆布も子供が大好きなんです…」と困っていました。確かに、海藻類はヨウ素が豊富です。でも「完全に禁止」ではなく、「適量にする」ことが大切です。

ヨウ素が多い食品(控えるもの)

① 海藻類

  • 昆布(特にだし用の昆布は濃縮されている)
  • わかめ(特に乾燥わかめ)
  • 海苔(焼き海苔・味付け海苔)
  • ひじき・もずく

「お味噌汁にわかめを入れるのは毎日なんですが…」という方も多いです。わかめは昆布ほどではありませんが、毎日大量に摂るとヨウ素が多くなります。週に2〜3回程度に減らす、または量を減らすのがおすすめです。

② 出汁

  • 昆布だし(特に濃いだし)
  • かつお節と昆布の混合だし

「お味噌汁や煮物は昆布だしを使っているんです」という方は、かつおだしのみに変えるか、出汁の濃さを薄くするのが良いでしょう。

③ サプリメント

「マルチビタミンを飲ませているんですが…」——市販のサプリメントの中には、ヨウ素が含まれているものがあります。成分表示を確認し、ヨウ素が含まれている場合は摂取を控えましょう。

安心して食べられる食品

  • お肉・お魚(ただし、海藻を食べて育った魚は少し多いことがある)
  • 野菜・果物
  • ご飯・パン・麺類
  • 牛乳・乳製品(適量なら問題なし)

先日のお母さんには、「昆布は週1回まで、わかめは少しずつ、海苔は1日2枚まで」という目安をお伝えしました。「それなら我慢できそうです」と安心されていました。

普段の食事のコツ

  • お味噌汁はかつおだしにする、またはだしの濃さを半分にする
  • おにぎりの海苔は1枚にする(2枚巻きは避ける)
  • 昆布巻き・佃煮は週に1回まで
  • サプリメントは成分表示を確認し、ヨウ素含有量をチェック

❓ よくある質問

海苔を完全に禁止すべき?
完全に禁止ではありません。1日2枚程度なら問題ありません。ただし、10枚以上食べる「海苔好き」のお子さんは、量を減らす必要があります。「おにぎり1個分の海藤なら大丈夫ですよ」とお伝えしています。
お味噌汁にわかめを入れないと栄養が足りない?
わかめから摂るべき栄養素(食物繊維・ミネラル)は、他の野菜や豆類からも摂取できます。お味噌汁にほうれん草や豆腐を入れる、またはわかめの量を半分にする——これだけで十分です。
ヨウ素を控える期間はどのくらい?
甲状腺の状態が安定するまで(通常数か月〜半年)控えるのが一般的です。その後、医師の判断で徐々に戻すことがあります。「半年後に昆布だしを復活しても大丈夫でした」という方もいらっしゃいます。

「子供のヨウ素制限、何をどうしたらいい?」——無理なく続けられる方法を一緒に見つけましょう。

月・火・木・金 9:00〜12:00 / 14:45〜17:30 土 9:00〜12:00

☎ 047-467-5500

📅 2025年10月19日に公開・2026年5月19日に最終更新 | 👨‍⚕️ 監修:しもやま内科 院長(甲状腺・糖尿病 専門医)

19/10/2025