IgG4甲状腺炎

13/02/2018

IgG4甲状腺炎の診断は、病理医が免疫染色で、IgG4陽性細胞の増加を見いだせるか否かにかかっています。

橋本病、バセドウ病、リーデル甲状腺炎の一部がIgG4関連疾患の組織学的特色を示します。亜急性甲状腺炎ではIgG4陽性細胞の増加は報告されていません。IgG4関連疾患は、炎症性偽腫瘍とも呼ばれ、線維化と腫瘤形成が特色です。血清IgG4の増加に加え、濱野らはIgG4陽性プラズマ細胞、リンパ球の増加を病変部に発見しています。好中球浸潤は急性炎症の特色で、本疾患の特色とはされていません。
感染、アレルギー性疾患、悪性腫瘍(癌、悪性リンパ腫)、自己免疫性疾患などでも血清 IgG4高値を呈することがあるため慎重に鑑別する必要があります。
IgG4甲状腺疾患では、甲状腺エコーで無エコーから顕著な低エコーを呈する領域がびまん性もしくは領域性に見られることが多いです。