🔊 このページの要点
橋本病は甲状腺機能低下を起こす自己免疫疾患で、だるさや体重増加、更年期症状と似て気づきにくいことがあります。
妊娠・産後・更年期などライフステージに応じた評価と、チラーヂン(レボチロキシン)の適切な調整が重要です。
結論:
橋本病は適切に管理すれば日常生活・妊娠・出産を安全に送れる病気です。
ただし、産後や更年期に症状が変化しやすく、自己判断で薬を中断すると悪化することがあります。
定期的な採血(TSH・FT4)で経過を確認しましょう。
橋本病は適切に管理すれば日常生活・妊娠・出産を安全に送れる病気です。
ただし、産後や更年期に症状が変化しやすく、自己判断で薬を中断すると悪化することがあります。
定期的な採血(TSH・FT4)で経過を確認しましょう。
橋本病(慢性甲状腺炎)とは
橋本病は自己免疫の異常により甲状腺が慢性的に炎症を起こし、時間とともに甲状腺ホルモンが不足していく病気です。
女性に多く、健診や妊娠・産後、更年期に見つかることがあります。
症状|更年期症状とどう違う?
橋本病の症状は更年期障害と重なりやすく、見分けが難しいことがあります。
- だるさ、疲れやすい
- 寒がり、むくみ、体重増加
- 集中力低下、抑うつ感
- 月経異常、ホットフラッシュ
更年期症状が強い場合でも、TSH・FT4を測定することで甲状腺由来かどうか判断できます。
診断と検査
- 血液検査:TSH、FT4
- 自己抗体:抗TPO抗体、抗サイログロブリン抗体
- 甲状腺エコー:腫大や炎症の評価
治療|チラーヂン(レボチロキシン)は一生必要?
甲状腺機能低下が明らかな場合は、チラーヂン(レボチロキシン)で不足したホルモンを補います。
- 軽症では経過観察のみのこともある
- 内服開始後は定期的にTSHで用量調整
- 自己中断は再悪化の原因
「一生飲み続けるか」は個人差があり、経過を見ながら判断します。
妊娠・産後の橋本病
妊娠中は甲状腺ホルモン需要が増え、チラーヂン増量が必要になることがあります。
- 妊娠中はTSHを低めに管理
- 産後はホルモン需要が減り、用量調整が必要
- 産後6〜12週で再評価が目安
産後の注意点(TRAbとの関係)
橋本病そのものでは通常TRAb(TSH受容体抗体)の測定は不要です。
ただし、過去にバセドウ病があった方や、産後に動悸・不安・甲状腺機能亢進が出現した場合は、
バセドウ病再燃との鑑別のためにTRAbを再検することがあります。
▶ 産後甲状腺炎・無痛性甲状腺炎との違い
▶ バセドウ病と妊娠(TRAb再検の考え方)
よくある質問(FAQ)
橋本病は自然に治りますか?
自然に治ることは少なく、経過に応じた管理が必要です。
更年期障害と区別できますか?
採血でTSH・FT4を測定することで判断できます。
妊娠・出産は可能ですか?
適切に管理すれば、妊娠・出産は十分可能です。
授乳中もチラーヂンは飲めますか?
はい。レボチロキシンは授乳中も安全に使用できます。
👨⚕️ この記事の監修医師
下山 立志(しもやま たつし)
しもやま内科 院長/日本甲状腺学会 甲状腺専門医 ほか
しもやま内科 院長/日本甲状腺学会 甲状腺専門医 ほか
※本ページは一般的な情報提供を目的としています。治療内容は個別の状態により異なります。