睡眠時無呼吸症候群(SAS)は、単なる「いびき」の問題ではありません。国内には約940万人の潜在患者がいる一方、治療を受けているのはわずか8%。放置すると高血圧(リスク約2.9倍)・脳卒中(約2.9倍)・心臓突然死(約2.6倍)など、全身の健康を大きく損なう、生活習慣病の「共犯者」です。
しもやま内科の院長は、糖尿病専門医・循環器専門医・甲状腺専門医・総合内科専門医をすべて兼ね備えています。一人の医師がこれらの専門性を有しているため、SASと糖尿病・高血圧などの生活習慣病を一貫して総合的に判断・管理できるのが大きな強みです。
SASは高血圧・糖尿病・脂質異常症・心房細動などの生活習慣病と深く関係しています。SASによる低酸素状態が交感神経や代謝に影響を与えるためです。CPAP治療によりこれらの疾患の改善が期待できることが、国内外の研究で示されています。
SASと生活習慣病——悪循環のメカニズム
日本には約940万人のSAS潜在患者がいると推計されていますが、CPAPなど適切な治療を受けているのはわずか8%です。SASは睡眠中の無呼吸によって交感神経が活性化し、血圧の変動とインスリン抵抗性を引き起こします。
特に深刻なのは、SASと糖尿病・高血圧の悪循環です:
- SAS → 高血圧(リスク約2.9倍):無呼吸時の酸素低下が交感神経を刺激し、血圧を上昇させる。特に朝の血圧スパイク(モーニングサージ)の原因になる
- SAS → 糖尿病:睡眠の質低下がグルコース耐量を低下させ、インスリン感受性を悪化させる。2型糖尿病患者の約30〜40%がSASを合併
- SAS → 心臓突然死(リスク約2.6倍)・脳卒中(リスク約2.9倍):間歇的低酸素が心血管イベントの独立したリスク因子となる
- 肥満 → SAS悪化:内臓脂肪の蓄積が上気道を狭窄させ、SASをさらに重くする
つまり、糖尿病や高血圧の治療をしていても、SASが放置されていれば薬の効きが半減し、合併症リスクはなかなか減りません。SASの治療は生活習慣病のコントロールを大きく改善する可能性があります。
院長が複数の専門医資格を有する強み
多くの医療機関では、SASと糖尿病・高血圧は別々の診療科で対応されるため、診療方針の連携に時間がかかったり、患者さん自身が複数の医師の考えを調整しなければならなかったりすることがあります。
しもやま内科では、院長が糖尿病専門医・循環器専門医・甲状腺専門医・総合内科専門医の資格をすべて有しているため、以下のようなメリットがあります:
- SASの重症度と血糖・血圧の状態を一人の医師が総合的に評価できる
- CPAP治療が血糖や血圧に与える影響を、専門的な視点で継続的に判断できる
- 薬の調整や生活指導の方針に矛盾が生じにくい
- 患者さんが複数の診療科を回る必要がない
この体制により、「SASの治療を始めたら血糖値が下がった」「CPAPを使い始めて朝の血圧が安定した」といった相乗効果を、効率的かつ質の高い形で目指すことができます。
当院での診療の流れ
- 初診(問診・診察) — 症状、既往歴、服用薬を確認。血圧・血糖値・体重変化の経過を評価します。
- 睡眠検査 — 在宅簡易検査(簡易PG)でSASの有無と重症度を評価。必要に応じてPSG(精密検査)をご案内します。
- 治療計画の立案 — SASの重症度と糖尿病・高血圧の状態を院長が総合的に判断し、CPAP療法、生活習慣改善、薬物治療の調整を組み合わせた計画を立てます。
- CPAP導入とフォロー — 機器の選定・設定を行い、2週間後・3ヶ月後・6ヶ月後にフォロー。血糖値・血圧の変化を確認しながら治療を最適化します。
SAS治療による生活習慣病の改善効果
国内外の研究で、SAS治療(特にCPAP)の以下のような効果が報告されています:
- 高血圧:昼夜の血圧変動の減少、降圧薬の減薬可能性
- 糖尿病:インスリン感受性の改善、HbA1cの低下
- 心血管系:不整脈リスクの低減、心不全の予防
- 生活の質:日中の眠気解消、注意力・作業能率の向上
よくあるご質問
Q. SASは糖尿病や高血圧を悪化させますか?
A. はい。SASは睡眠中の無呼吸により交感神経を刺激し、血圧上昇とインスリン抵抗性を引き起こします。高血圧リスクは約2.9倍に上昇することが報告されており、特に朝の血圧スパイクや血糖コントロールの悪化と関連が深いとされています。
Q. CPAP治療を始めると糖尿病や高血圧の薬は減らせますか?
A. 個人差はありますが、睡眠の質が改善することでインスリン感受性が向上し、血糖値や血圧が安定するケースが見られます。当院では血糖・血圧の推移を丁寧に確認しながら、必要に応じて薬の調整を検討します。
Q. 糖尿病の治療中ですが、SASの検査を受けた方が良いですか?
A. 2型糖尿病患者の約30〜40%がSASを合併していると報告されています。肥満がある方、朝の血圧が高い方、日中の眠気が強い方はSASの可能性を検討することをおすすめします。
Q. 他院でSASと言われましたが、糖尿病もあるため一度相談したいです
A. はい、可能です。他院での検査結果をお持ちいただければ、当院で治療方針を総合的にご提案します。CPAP導入から糖尿病・高血圧の管理まで、院長が一貫して対応可能です。
Q. オンライン診療でSASの相談はできますか?
A. 当院ではオンライン診療によるSAS外来は行っておりません。マスクの適合確認や圧調整を対面で丁寧に行うことが、糖尿病・高血圧といった生活習慣病の合併がある方の治療の安全性と継続に重要と考えるからです。
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まとめ:複数の専門性を一人の医師が持つ意義
SASは単なる睡眠の問題ではなく、糖尿病・高血圧・心血管疾患のリスクを高める独立した疾病です。生活習慣病の治療で効果が出にくい場合、SASの合併を疑う必要があります。
SASの治療は保険適用で、2026年6月の診療報酬改定で簡易検査の適用基準が緩和されたため、より受けやすくなっています。SASと生活習慣病の両方でお悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください。
受診をご検討の方、お気軽にご相談ください
月・火・木・金 9:00〜12:00 / 14:45〜17:30 土 9:00〜12:00
診療時間外・緊急時は、119番へのご連絡もご検討ください
最終更新日:2026-09-05
👨⚕️ この記事の監修医師
下山 立志(しもやま たつし)
しもやま内科 院長
日本内科学会 総合内科専門医
日本糖尿病学会 糖尿病専門医・指導医
日本循環器学会 循環器専門医
日本老年医学会 老年科専門医・指導医
日本甲状腺学会 甲状腺専門医
糖尿病、甲状腺、副腎など内分泌疾患の診療に長年従事し、地域密着型の総合内科医として診療を行っています。