尿酸値が高い方の食事と生活改善|痛風予防の実践ガイド

🔊 このページの要約

尿酸値が高めの方へ。痛風や腎障害を防ぐための5ポイント(①プリン体調整、②尿アルカリ化、③体重管理、④アルコールの工夫、⑤果糖制限)を実践手順でまとめました。

尿酸値対策の3つの生活習慣ポイント(野菜・水分・アルコール)のイメージ
高尿酸血症・痛風予防に向けた「食事と生活習慣のポイント」イメージ

1. プリン体の摂取は「ゼロよりバランス」

プリン体が多い食品の制限に偏らず、「手のひらサイズのたんぱく質+野菜」を意識しましょう。以下は代表的な注意点です。

プリン体と食品の目安(一般向け)
食品カテゴリー 目安量 注意点
レバー・干物・白子 週1回以下 プリン体が突出して多い。控えめに
肉・魚 1回60〜80g 煮汁は飲まない。野菜と組み合わせて
大豆・海藻・卵・乳製品 制限なし むしろ積極的に摂取してOK

2. 尿酸を尿中に出す工夫

  • 野菜・海藻・果物:1日350g以上(クエン酸・カリウムで尿をアルカリ化)
  • 水分補給:1日1.5〜2Lを目安。寝る前・起床時も意識
  • 乳製品:カルシウムやカゼインが尿酸排泄を後押し

3. 体重コントロールは尿酸管理の要

目標はBMI 25未満。月に体重の2〜3%減が無理のない範囲です。

4. アルコールは種類と量を工夫

アルコールの種類別の目安
種類 プリン体 1日目安量
ビール 中瓶1本(500mL)
ワイン グラス2杯
ウイスキー・焼酎 極低 ダブル1杯

週2日の休肝日と、「飲み方」の工夫(チェイサー併用、空腹を避ける)も大切です。

5. 果糖・加工食品にも注意

  • 果糖ぶどう糖液糖入り飲料(清涼飲料・エナジードリンク)は極力控える
  • 加工肉・ファストフードはカロリー+尿酸↑のダブル要因

🎯 実践できる5つの習慣

  1. 朝:コップ1杯の水+無糖ヨーグルト
  2. 昼:野菜たっぷりの汁なし麺や雑穀ご飯
  3. 夜:主菜は手のひらサイズ+温野菜
  4. アルコールは蒸留酒+炭酸割りに切替
  5. 寝る前に水1杯で夜間脱水を予防

💬 よくあるQ&A

Q. プリン体ゼロビールなら飲み放題でOK?

A. いいえ。アルコールそのものが尿酸を上げるため、量に注意が必要です。

Q. サプリで尿酸値は下がる?

A. 一部の成分に研究報告はありますが、薬ほどの効果は期待できません。

Q. 納豆やほうれん草はプリン体が多い?

A. 中程度の含有量ですが、摂取量が少ないため気にしすぎる必要はありません。



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この記事の信頼性について

監修者

下山 立志(しもやま たつし)
しもやま内科 院長/日本内科学会 総合内科専門医/日本糖尿病学会 糖尿病専門医・指導医/日本循環器学会 循環器専門医/日本老年医学会 老年病専門医・指導医/日本甲状腺学会 甲状腺専門医

専門性(Expertise)

生活習慣病(糖尿病・高尿酸血症・高血圧・脂質異常症)や内分泌疾患の診療経験に基づき、最新の診療ガイドラインに沿って情報提供します。

権威性(Authoritativeness)

地域医療と健康情報の発信拠点として、患者さん・医療関係者から広く参照されています。

信頼性(Trustworthiness)

記載内容はエビデンスを確認し、定期的に見直し・更新を行っています。治療は国内の保険診療基準に準拠します。

最終更新日:2025年10月24日

08/08/2025