手のしびれの原因と受診の目安|船橋市の内科|しもやま内科

「右手だけピリピリする」「夜になると手がしびれて目が覚める」「物を落としやすくなった」などの手のしびれは、糖尿病性神経障害・頚椎症・手根管症候群・脳卒中の前ぶれ・甲状腺機能低下症など、さまざまな病気のサインであることがあります。このページでは、危険なサインと内科受診の目安を、総合内科専門医がわかりやすく解説します。

「手のしびれ」と一口にいっても、ピリピリ・ジンジンする感覚から、力が入りにくい・物を落としやすいといった症状まで、感じ方は人それぞれです。
背景には、糖尿病による末梢神経障害頚椎症手根管症候群脳卒中の前ぶれ甲状腺機能低下症ビタミン不足など、さまざまな原因が隠れていることがあります。

本ページでは、危険なサイン(赤旗)受診の目安、しもやま内科で行う初期評価の流れを、できるだけ実践的にまとめました。

手のしびれの原因と受診の目安|しもやま内科(船橋市)

🏥 船橋市で手のしびれにお困りの方へ

しもやま内科は、船橋市にある総合内科クリニックです。
「これは首のせい?それとも糖尿病?」「脳の病気だったらどうしよう」と不安なとき、まず全身と神経の状態をまとめて評価できる窓口として、内科受診は有効です。

手のしびれの中には、脳卒中の前ぶれや糖尿病性神経障害の初期サインが隠れていることもあります。
我慢して様子を見るよりも、気になる症状が続く場合は早めのご相談をおすすめします。

🚨 こんなしびれは至急受診が必要です

次のような症状がある場合は、救急外来や速やかな精査が必要になることがあります。

  • 手のしびれと同時に、顔のゆがみ・ろれつが回らない・片側の手足の脱力が出てきた
  • 突然発症した片側のしびれ・脱力で、時間とともに悪化している
  • 強い頭痛やめまい、ふらつき、視野の欠けなどを伴うしびれ
  • 階段の昇り降りが急に難しくなった、立ち上がるとふらつく
  • しびれに加えて、排尿・排便の障害(尿が出にくい、失禁など)が出てきた
  • がん・自己免疫疾患・透析中など、背景に重い病気があり、新たにしびれが出現した

これらは、脳卒中・脊髄疾患・重い神経疾患などを疑うサインです。
該当する場合は、救急外来や神経内科・脳神経外科への早期受診を検討してください。

🧭 手のしびれの主な原因と特徴

代表的な原因と、症状の特徴を簡単にまとめます。

  • 糖尿病性神経障害
    長年の高血糖により末梢神経が傷むことで、足先から始まり、手指にもしびれ・痛み・感覚低下が出てくることがあります。
    夜間や安静時にジンジン・ピリピリする痛みが目立つ方も多く、血糖コントロールや薬物療法を含めた総合的な治療が必要です。
  • 頚椎症・頚椎椎間板ヘルニア
    首の骨や椎間板の変化により、神経の根元が圧迫されることで、腕〜手指にしびれや痛みが出ます。
    首を後ろに反らしたり、同じ姿勢を続けると症状が悪化しやすく、肩こりや首の痛みを伴うこともよくあります。
  • 手根管症候群
    手首のトンネル(手根管)で神経が圧迫される病気で、親指〜中指を中心にしびれや痛みが出ます。
    夜間や明け方にしびれが強く、手を振ると少し楽になることが多いです。放置すると親指の付け根の筋肉がやせて、つまみ動作がしにくくなることもあります。
  • 肘部管症候群など末梢神経の絞扼
    肘の内側や前腕など、神経が通る狭い部分で圧迫されると、小指・薬指側中心のしびれが出ることがあります。長時間の肘つき姿勢なども悪化要因になります。
  • 脳卒中・一過性脳虚血発作(TIA)
    急に片側の手足がしびれる・力が入らない、といった症状が出た場合は、脳の病気の可能性を考えます。
    時間とともに改善しても、将来の脳卒中の前ぶれである場合があり、早期の精査が重要です。
  • 甲状腺機能低下症・ビタミン不足(B12 など)
    甲状腺ホルモンの低下や、ビタミンB12不足などでも、手足のしびれや感覚異常が出ることがあります。血液検査で確認が可能です。
  • 過換気症候群・不安による症状
    強い不安やストレスから呼吸が浅く速くなり、口周りや手足にしびれを感じるケースもあります。
    背景には心身のストレスが隠れていることも多く、丁寧な問診が必要です。

🩺 しもやま内科での初期評価と診療の流れ

  1. 問診
    しびれの出方(いつから/左右どちらか/どの指か/どのような感覚か)、増悪・寛解因子、既往歴(糖尿病・頚椎疾患・甲状腺疾患など)、内服薬や生活背景を丁寧に伺います。
  2. 身体診察・神経学的診察
    筋力・感覚・腱反射・協調運動などを確認し、首の可動域や圧痛、手首・肘周囲の所見も含めて評価します。
  3. 血液検査
    糖尿病の評価(血糖・HbA1c)、甲状腺機能、ビタミンB12、腎機能・電解質など、全身状態を把握するための検査を行います。
  4. 画像検査が必要と判断される場合
    頚椎症や脳疾患が疑われる場合には、連携する医療機関でのX線・MRI・CTなどの検査が受けられるよう、必要に応じて紹介を行います。
  5. 治療とフォローアップ
    糖尿病性神経障害が疑われる場合は、血糖コントロールの見直しと神経症状に対する薬物治療、頚椎症・手根管症候群が疑われる場合は生活指導や内服加療、必要に応じて整形外科紹介を行います。

🧰 自分でできる工夫と、受診したほうがよいタイミング

セルフケアのポイント

  • 長時間同じ姿勢(スマホ・パソコン作業・肘つき姿勢)を避け、ときどき首や肩、手首を動かす
  • 重い荷物を同じ腕だけで持ち続けないようにする
  • 糖尿病がある方は、自己判断での減薬・中断をせず、主治医と相談しながら血糖コントロールを整える
  • アルコールのとり過ぎや偏った食生活を見直し、バランスのよい食事を心がける

受診したほうがよいタイミング

  • 数週間〜数か月、手のしびれが続いている・少しずつ悪化している
  • 夜間のしびれで目が覚めることが多い、手を振ると少し楽になる
  • 物を落としやすい、ボタンが留めにくい、箸が使いにくいなど細かい動作がしづらい
  • 糖尿病・甲状腺疾患・腎臓病などの持病があり、新たにしびれが出てきた

受診の窓口に迷う場合は、まず内科で全身状態と神経学的所見を確認し、必要に応じて整形外科・脳神経内科などへつなぐ形が安全です。

📞 手のしびれが気になる方へ

「歳のせいかも」と自己判断してしまう前に、原因を一度整理してみませんか。
糖尿病や甲状腺疾患など、内科的な背景がないかを確認し、必要に応じて整形外科・脳神経内科など専門科とも連携して診療いたします。

代表電話:047-467-5500

🖐 手のしびれ全般が気になる方へ

手根管症候群だけでなく、「右手だけピリピリする」「物を落としやすくなった」「夜になると手がしびれて目が覚める」など、
手のしびれ全体について詳しく知りたい方は、手のしびれ総合ページもご参照ください。


手のしびれ全般はこちら(受診の目安・危険なサインを詳しく解説)

❓ 手のしびれに関するよくある質問

Q1. 手のしびれは「年齢のせい」と考えていいのでしょうか?
加齢に伴う変化が影響していることはありますが、糖尿病性神経障害・頚椎症・手根管症候群・脳卒中の前ぶれなど、治療が必要な病気が隠れていることも少なくありません。

特に、しびれが長く続く・少しずつ悪化する・力が入りにくい、といった変化がある場合は、一度医療機関での評価をおすすめします。

Q2. どの程度のしびれなら、すぐ受診した方がよいですか?
次のような場合は、早めの受診をおすすめします。

  • 数週間〜数か月しびれが続いている・範囲が広がっている
  • 物を落とす・ボタンが留めづらいなど、細かい動作に支障が出てきた
  • 糖尿病・甲状腺疾患などの持病がある

片側の脱力・顔のゆがみ・ろれつ困難を伴う場合は、救急受診を検討してください。

Q3. 整形外科か内科か、どちらを受診すべきか迷います。
首や肩の痛みが強く、腕全体のしびれや痛みが目立つ場合は整形外科も選択肢ですが、糖尿病や甲状腺疾患など内科的な背景が疑われる場合は、まず内科で全身評価を行うのも良い方法です。

しもやま内科では、内科的原因の有無を確認したうえで、必要に応じて整形外科・脳神経内科などへご紹介しています。

Q4. 糖尿病があります。手のしびれは糖尿病のせいでしょうか?
糖尿病性神経障害はしびれの原因としてよく見られますが、すべてのしびれが糖尿病のせいとは限りません。

血糖コントロールの状況やほかの原因の有無を総合的に判断する必要がありますので、「糖尿病だから仕方ない」と決めつけず、一度ご相談ください。

Q5. 手のしびれだけで、MRIやCTは必要になりますか?
危険なサイン(片側の脱力・ろれつ困難・視野障害など)がある場合や、神経学的診察で脳や脊髄の病気が疑われる場合には、MRI・CTなどの画像検査が必要になることがあります。

しもやま内科の院内にはMRI・CTはありませんが、必要に応じて連携医療機関で検査が受けられるよう調整いたします。

Q6. 手のしびれは自然に治ることもありますか?
一時的な姿勢や圧迫が原因で生じたしびれは、原因を避けることで改善することもあります。

しかし、糖尿病性神経障害・頚椎症・手根管症候群などが背景にある場合、放置していると症状が進行することもありますので、「様子を見ていいのかどうか迷う」段階で一度ご相談いただくと安心です。

👨‍⚕️ この記事の監修医師

下山 立志(しもやま たつし)
しもやま内科 院長
日本内科学会 総合内科専門医
日本糖尿病学会 糖尿病専門医・指導医
日本循環器学会 循環器専門医
日本老年医学会 老年病専門医・指導医
日本甲状腺学会 甲状腺専門医

糖尿病や甲状腺疾患、神経障害、循環器疾患など、手のしびれの背景となり得る内科疾患の診療に長年携わり、必要に応じて整形外科・脳神経内科など専門医と連携しながら診療を行っています。