クッシング症候群とサブクリニカルクッシング症候群とは|副腎のホルモン異常と診断・治療を解説|しもやま内科(船橋市)

05/10/2018

📌この記事のまとめ

  • クッシング症候群は、副腎ホルモンの過剰分泌により様々な症状を引き起こす病気です。
  • サブクリニカルクッシング症候群は、症状が目立たなくても糖尿病や高血圧などの合併症を伴うことがあります。
  • 診断にはホルモン検査や画像検査が必要で、治療には腫瘍の手術が行われます。
  • 「健診で副腎腫瘍を指摘された」「血糖や血圧がなかなか安定しない」など、気になる方はお早めにご相談ください。
  • 船橋市で副腎・内分泌の診療をご希望の方は、しもやま内科へお気軽にご相談を。

クッシング症候群とサブクリニカルクッシング症候群


副腎のホルモン異常が原因で起こる病気について、わかりやすくご説明します。

クッシング症候群とは?

クッシング症候群とは、「コルチゾール」という副腎から分泌されるホルモンが必要以上に出すぎてしまうことで、体にいろいろな症状が現れる病気です。このホルモンはストレスや代謝の調整に関係していますが、多すぎると体調を崩してしまいます。

クッシング症候群の種類

  • クッシング病:脳の下垂体にできた腫瘍が原因でホルモンが出すぎるタイプ
  • 副腎性クッシング症候群:副腎にできた腫瘍が原因でコルチゾールが過剰になるタイプ
  • 異所性ACTH産生腫瘍:肺などの腫瘍がホルモンを異常に分泌するタイプ

主な症状

  • 顔が丸くなる(満月様顔貌)
  • お腹まわりに脂肪がつきやすくなる(中心性肥満)
  • 皮膚に赤紫色の線ができる(皮膚線状)
  • 筋力の低下、骨がもろくなる

診断方法

  • デキサメタゾン抑制試験:ホルモン調整の働きを確認する検査
  • 尿中コルチゾール測定:24時間尿でホルモンの量を調べる
  • 画像検査(CT/MRI):副腎の腫瘍を確認

治療

治療の基本は腫瘍の手術です。多くの場合、腹腔鏡という方法で副腎を摘出し、術後はホルモンを補うための内服治療を行います。

サブクリニカルクッシング症候群とは?

コルチゾールの分泌が多いものの、見た目の変化がほとんどない状態を指します。健康診断などで副腎の腫瘍が偶然見つかることで発見されることがあります。

見逃されやすい合併症

  • 糖尿病または血糖値異常(耐糖能障害)
  • 高血圧
  • 脂質異常症(コレステロールや中性脂肪)
  • 骨粗しょう症

治療方針

合併症の有無や腫瘍の大きさなどに応じて、手術または経過観察が選ばれます。

まとめ

病名 特徴
クッシング症候群 ホルモン過剰と症状が明確にある
サブクリニカルクッシング症候群 ホルモン過剰だが症状が目立たない

「健康診断で副腎腫瘍を指摘された」「高血圧や糖尿病がなかなか良くならない」と感じたら、お気軽にご相談ください。

よくあるご質問

クッシング症候群とはどのような病気ですか?
副腎から分泌されるコルチゾールというホルモンが過剰になることで、肥満・高血圧・骨粗鬆症など様々な症状が現れる病気です。
サブクリニカルクッシング症候群とは何ですか?
自覚症状が少ないものの、コルチゾールが過剰に分泌されており、糖尿病や高血圧などを引き起こす可能性がある状態です。
どのように診断されますか?
デキサメタゾン抑制試験や24時間尿中コルチゾール測定、CT・MRIなどの画像検査を行います。
治療はどのように行われますか?
副腎腫瘍が原因の場合、腹腔鏡手術で摘出を行い、必要に応じてホルモン補充療法を行います。
放置するとどうなりますか?
血糖や血圧、骨密度への影響が進行し、生活習慣病や骨折のリスクが高まる可能性があります。早めの対応が大切です。

この記事の監修医師

しもやま内科 院長
下山 立志(しもやま たつし)
日本内科学会 認定内科医・総合内科専門医
日本糖尿病学会 専門医・指導医
日本循環器学会 循環器専門医
日本甲状腺学会 甲状腺専門医
日本老年医学会 老年科専門医・指導医
糖尿病、甲状腺疾患、循環器疾患、老年期疾患などの診療に長年携わり、地域のかかりつけ医として多数の診療実績があります。

副腎ホルモンの異常が疑われる方へ

健診で「副腎が腫れている」「コルチゾールやACTHが高い」と言われた方や、
高血圧・糖尿病のコントロールが難しい方は、副腎ホルモン異常が隠れている可能性があります。
船橋市のしもやま内科では、副腎ホルモンの検査に加え、必要に応じて提携医療機関での副腎CTもご案内可能です。
ご不安な症状がある方は、お気軽にご相談ください。


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