糖質制限の利点と欠点|糖尿病の食事療法|しもやま内科

「先生、糖質制限って本当に効くんですか?でもご飯食べないのはつらいです…」——先日、50代の男性患者さんがそう言われました。実はこの方、3か月前に「糖質ゼロ」に挑戦して、1週間でイライラして家族とケンカしたそうです。糖質制限には「正しいやり方」と「間違ったやり方」があります。今日は、無理なく続けられる糖質制限の方法をお話しします。

糖質制限とは?

糖質制限(ローカーボ)は、炭水化物(ご飯・パン・麺類・砂糖など)の摂取量を減らす食事法です。血糖値を上げる元を減らすわけですから、糖尿病患者さんにとって理にかなっている面はあります。

ただし、糖質制限にも程度があります。

  • スーパー糖質制限(1日20〜40g)——かなり厳しい、専門医の指導が必要
  • スタンダード糖質制限(1日70〜130g)——一般的な糖質制限
  • マイルド糖質制限(1日130〜200g)——いわゆる「糖質オフ」程度

当院でおすすめしているのは、マイルド〜スタンダードな糖質制限です。先日の患者さんには「ご飯は今までの半分にして、その分野菜やタンパク質を増やす」——これだけでも十分効果があるとお伝えしました。1か月後、HbA1cが0.4%下がり、「家族とも仲良く食事ができてます」と嬉しそうでした。

糖質制限のメリット・デメリット

メリット:食後の血糖値上昇が抑えられる、体重減少効果がある、中性脂肪が下がる

デメリット:続けるのが難しい(特に外食時)、脂質の摂りすぎでコレステロールが上がる可能性、腎臓に負担がかかることも(特に腎機能が落ちている方)

「絶対に糖質制限をしなさい」とは言いません。先日の患者さんのように、「糖質ゼロ」で挫折した方も、マイルドな方法なら続けられます。自分に合った無理のない方法を一緒に探していきましょう。

❓ よくある質問

糖質制限中に低血糖になることは?
インスリンやSU薬を使っている方は、糖質制限で低血糖のリスクが高まることがあります。「糖質を減らしたら血糖が下がりすぎて目眩がした」という患者さんがいらっしゃいました。自己判断で始める前に、必ず医師に相談してください。
糖質制限は長く続けても大丈夫?
長期的な安全性についてはまだ十分なエビデンスがありません。そのため、当院では「ずっと続ける」より「目標体重やHbA1cに達したら、ゆるやかに糖質を戻す」という方法をおすすめしています。「3か月だけ頑張って、その後は普通の食事に戻しました」と言われた患者さんは、その後も血糖が安定していました。
外食での糖質制限のコツは?
定食屋なら「ご飯半分、味噌汁と野菜多め」をお願いするだけでOK。ラーメン屋では「麺半分、野菜増量」。ファストフードは避けるのが基本です。「週に2回だけ外食を楽しむ日を作る」というルールを決めると、我慢しすぎず続けられます。

「糖質制限ってやったほうがいい?」——正しく知って、自分に合った方法を選びましょう。

月・火・木・金 9:00〜12:00 / 14:45〜17:30 土 9:00〜12:00

☎ 047-467-5500

06/03/2026