「先生、糖尿病の薬、一生飲み続けなきゃいけないんですか?」
先日、50代の男性患者さんがそう尋ねてきました。糖尿病と診断されて3年、薬を飲み続けていますが「このまま一生薬漬けなのか」と不安になっていたそうです。実はこの質問、診察室で一番よく聞かれる質問の一つです。
当院では糖尿病の治療中の方から、さまざまな質問をいただきます。「これって聞いていいのかな」と思わずに、なんでも聞いてくださいね。
糖尿病の治療について
Q. 糖尿病の薬は一生飲み続けなきゃいけない?
実はケースバイケースです。先日の患者さんで、2年間薬を飲んでいた60代の女性がいらっしゃいました。糖質を少し減らして、週に3回散歩するようにしたら、HbA1cが6.8%から6.2%まで下がりました。「じゃあ薬を半分にしてみましょう」と減らしたら、そのまま安定してきたので、数か月後には薬をやめることができました。
ただし、これは「自己判断でやめた」わけではありません。必ず医師と相談しながら、血糖値の変化を見ながら減らしていくんです。急にやめると血糖値が跳ね上がるので危険です。
Q. インスリンはいつから始めるの?
「インスリンって最後の手段じゃないんですか?」と思われる方が多いですが、それは誤解です。実際には、内服薬で血糖コントロールが不十分な場合や、HbA1cが8%以上で続く場合に検討します。
先日の患者さんで、HbA1cが9.5%あった70代の男性がいらっしゃいました。内服薬を3種類飲んでいましたが、なかなか下がらず。「じゃあ、一度インスリンを導入して、血糖値を下げてから、また内服薬に戻す作戦でいきましょう」と説明しました。患者さんは「インスリンって怖いイメージがあったけど、実際はペン型で簡単に打てるんですね」と驚いていました。
Q. 血糖値は1日何回測ればいい?
治療内容によって違います。インスリン治療中の方は、1日4回(朝昼晩と寝る前)測るのが基本です。一方、内服薬だけの方は、週に2〜3回、空腹時と食後2時間を測る程度で大丈夫です。
「毎日測るのが面倒くさい」と思われる方もいますが、実は血糖値の記録を見せていただくと、「この日は外食だったから高いんだ」「この日は運動したから低いんだ」というパターンが見えてきます。それを元に、食事や運動のアドバイスを具体化できるので、測定はとても大切です。
Q. HbA1cの目標値は?
多くの方で7.0%未満が目安です。ただし、年齢や合併症の有無で個別に調整します。先日の患者さんで、80代の女性がいらっしゃいました。転倒のリスクがあるので、低血糖を防ぐために「7.5%くらいでいいですよ」と緩やかな目標に設定しました。
一方、40代で合併症がない方なら、6.5%を目指すこともあります。年齢や生活状況に合わせて、無理のない目標を一緒に考えましょう。
糖尿病のことで不安なことがあれば
「薬をやめたい」「血糖値の測り方が分からない」「食事がよく分からない」——どんな小さな疑問でも構いません。診察室でゆっくりお話ししましょう。
電話予約:047-467-5500
診療時間:月・火・木・金 9:00〜12:00、14:45〜17:30/土曜 9:00〜12:00(水日祝休診)