栄養指導
糖尿病治療のなかで、「食べる」ということは大きなウェイトを占めています。過半を占めていると言ってもいいかもしれません。決して何も食べてはいけないわけではないのです。むしろ、大いに食べることを楽しんでいただきたいと思います。楽しんで食べ、食べ過ぎにならないコツをお伝えします。
肥満症とは
「肥満」=太っていること、となんとなくわかっているようで、実はよくわからないのが肥満です。医学的には「脂肪が一定以上に多くなった状態」を指します。身長と体重から求められるBMIによって肥満を評価します。あなたのBMIはいくつでしょうか。計算してみましょう。
肥満だと生活習慣病のリスクが上がる
肥満だと良くないとよく言われますが、何がいけないのでしょうか。それは、肥満だと生活習慣病のリスクが上がってしまうからです。糖尿病、脂質異常症、高血圧症などになりやすくなるのです。これらの生活習慣病は心疾患、脳血管障害、がんの原因となります。下図のように、肥満医よって死亡率が上がることが示されています。やはり、適正体重がよさそうですね。
人はなぜ食べ過ぎるのか
人はなぜ食べ過ぎてしまうのでしょうか。やけ食い、ストレス食いなどもありますね。手っ取り早い憂さ晴らしとして食べてしまうなんてこともあるでしょう。脂肪や糖には中毒性があり、少ない量では満足できなくなってドンドン多くなってしまうと言われています。一方で、肥満の人のなかには満腹感が得られないためにドンドン食べてしまう病気を持ったひとである可能性もあります。
食べ過ぎのチェック
食べ過ぎのチェックをしてみましょう。いくつ当てはまるでしょうか。
標準体重はこれくらい?
あなたの標準体重を計算してみましょう。
食べ過ぎないコツ
食べ過ぎないコツ、お教えします。なにも難しいことはありません。
「なんだ、そんなの知ってるよ。」
っていうことばかりかもしれません。でも、なかなか実行は難しいですよね。ゆっくり食べる、早食いをやめるなんて、忙しい人にはわかっていてもできないことかもしれません。
食事は20分かけて
食事は20分かけて、といいますがそんな時間はないかもしれません。できるときだけでよいです。やってみてください。
間食が分かれ道
減量の成否を分けるのは間食です。1日240KCal減らせると、1か月で1Kg減量できます。それを阻むのは、ちょっとした間食なのです。
カロリーを抑えても満足できる料理
カロリーを抑えても満足できる料理を工夫してみませんか?
油脂の量を抑える
野菜・海藻・きのこ
油脂を抑えたメニュー
調理方法を意識したメニュー
調理方法を意識したメニュー (2)
かさ増しメニュー
外食の落とし穴
外食、楽しんでください。でも、落とし穴がいっぱいあります。定食、パスタ、丼もの、同じようなものでも結構カロリーが違うものです。カロリーに気を付けて選びましょう。
栄養成分表示を意識して
栄養成分表示を意識した食事を心がけましょう。カロリーゼロ、カロリーオフには注意が必要です。
継続が大切です
食事療法は1日頑張って終わりではありません。長い人生、継続していただくことが大切です。時には食べ過ぎてしまうこともあるでしょう。でも、それで良いのです。また頑張れば良いのです。少しずつでも、続けてみませんか?小さな努力が、気づいたときには大きな成果をもたらします。