ライトタッチテクノロジーが採血不要の血糖測定器を開発している
ライトタッチテクノロジー(京都府木津川市)が採血不要の血糖測定器を世に送り出す。
日刊工業新聞で報道された。高出力中赤外光レーザーにより、血中グルコースの微弱な情報を高精度に検出することに成功した。世界初の、高精度非侵襲血糖値測定器を実現した。完全非侵襲の血糖値センシング技術のため、医療廃棄物が発生せず感染症の懸念がない。またこれまで年間20万円程度発生していた医療廃棄物処理費用もゼロにすることができる。Light Touch Technology (=LTT)の測定器は、誰でも光に手をかざすだけで、わずか5秒程度で自身の血糖値を手軽に測定することができる。レンタル方式で保守込、月12000円の予定である。ゴミが出ないというのが素晴らしい。血糖測定器はゴミが出るのが悩みだった。ゴミが嫌いな患者さんはアキュチェックモバイルが好きな方が多いが、これはゴミ問題を根本から解決する。医療機関に貸し出すことを想定していると考えられるが、患者さんにも貸し出せるように診療報酬などの整備がなされれば患者さんの受ける恩恵は大きい。既存の血糖測定器を大きく脅かす。現状でベストと思われるFree Style Libreであれ、センサーの装着はあるし、かぶれる人もいるし、誤差もある。リブレの誤差を気にする患者さんは多いので、この機械の誤差がどれくらいなのかに大いに興味がある。とにかく非侵襲というのは患者さんにとって大きなメリットである。ゴミが出ないのも素晴らしい。非常に期待している。
血糖値を採血不要センサーで測定、初の非侵襲式
10月25日 日刊工業新聞
ライトタッチテクノロジー(京都府木津川市)は、採血不要の自己測定式血糖値センサーを2021年をめどに商品化する。年内に開発品の臨床試験を開始し、20年にも医療機器として申請する。認可されれば国際標準化機構(ISO)規格の測定精度を満たす、業界初の非侵襲式血糖値センサーになるという。商品化後の初年度に1万台の契約を目指す。
血糖値の測定は、機器に組み込んだセンサーに指先を5秒間触れるだけで行える。近距離無線通信規格「ブルートゥース」対応で、測定直後にスマートフォンへ結果を送信。検査結果がすぐ分かり、血糖値を管理しやすく、何度も再測定できる。保守を含め月額約1万2000円(消費税込み)で貸し出す方式で提供する。
血糖値センサーは、可視光など従来光源の約10億倍の明るさを持つ高輝度「中赤外レーザー」を採用。中赤外レーザーは特定物質の波長に合わせ光を吸収する。6マイクロ―9マイクロメートル(マイクロは100万分の1)の波長帯を使い、血液中の血糖値を正確に測定できるという。
通常の糖尿病患者は血糖値測定のため、1日4、5回の採血が必要で、消耗品交換も月約2万円の費用がかかっていた。同社の血糖値センサーは採血不要のため痛みがなく、消耗品も不要。山川社長は「糖尿病患者の生活の質向上につながり、糖尿病予備群の早期発見にも役立つ技術だ」と展開に意欲を示す。同社は非侵襲血糖値センサーの開発を手がけ、高輝度のレーザー技術に強みを持つ。今回の製品は、山川社長がグループリーダーを務める量子科学技術研究開発機構の研究から生まれた。
2025/05/30追記
ライトタッチテクノロジー社の血糖測定器は、採血不要で痛みを伴わない非侵襲型の血糖値センサーとして、現在も開発が進められています。
これまでの情報から、以下の点が確認できます。
* 技術: 中赤外線レーザーを使用し、指先を当てるだけで血糖値を測定する技術を開発しています。従来の採血型とは異なり、痛みや医療廃棄物の発生がないのが大きな特徴です。
* 精度: 一定の条件のもとで、国際標準化機構(ISO)が定める測定精度を満たした試作機を開発しています。
* 開発状況:
* センサーの小型化に成功し、現在は量産化のための試作機開発フェーズにあります。
* モバイル型と据え置き型の両方を開発中です。
* 今後の事業展開として、試作機をもとに臨床データを集め、医療機器としての製造販売承認申請を行い、承認後に本格的な製品化となる予定です。
* 製品化時期: 当初は2022年度の製品化を目指していましたが、現在は開発中とされています。
* 将来の展望: 血糖値測定だけでなく、将来的に中性脂肪やコレステロールなども測定できるように展開していくことも視野に入れています。
まとめると、ライトタッチテクノロジーの血糖測定器は、画期的な非侵襲技術を用いた製品として開発が進められており、製品化に向けて臨床データの収集や承認申請の段階にあると考えられます。