循環器内科

心不全

28/05/2016

心不全とは

心不全とは、心臓が悪いために、息切れやむくみが起こり、だんだん悪くなり、生命を縮める病気です。

心臓における何らかの構造的・機能的な異常によって、有効な血液循環が保たれなくなる状態(浮腫、肺うっ血、末梢循環不全等)を示す複合的な症候群です。

心不全を悪化させる病態

交感神経活動の亢進
レニン・アンギオテンシン系の亢進
交感神経活動の亢進

心不全の治療

症状を軽くする治療:利尿薬、強心薬、酸素吸入
心不全の原因を治す治療:冠動脈カテーテル治療、ペースメーカー治療、冠動脈バイパス手術、弁膜症手術、心臓移植
心筋や血管を保護する治療:β遮断薬、アンギオテンシン変換酵素(ACE)阻害薬、アンギオテンシンⅡ受容体拮抗薬(ARB)、運動療法
増悪を予防する治療:水分管理、塩分制限、冠危険因子管理、節酒、過労防止、感染予防、確実な服薬
心不全の予防のための生活習慣

食事療法:塩分を控える。

ベスト体重を維持するよう食べ過ぎに注意。
節酒(軽症心不全の場合は少量(日本酒換算で1合以内)、重症では禁酒。
運動:1日30~60分、週3~7回の適度な運動
禁煙:完全な禁煙
過労防止:体調不良なら休養をとる。
感染予防:風邪を引かないようにする,
インフルエンザ予防接種をうける。

運動の効果

高血圧、糖尿病、脂質異常症、肥満、メタボリック症候群、動脈硬化、骨粗鬆症、精神疾患(うつ病、認知症など)の予防・改善。
体力増進、生活の質の向上、免疫力の向上、酸化ストレスの軽減
習慣的な運動は死亡率を低下させる。
虚血性心疾患・慢性心不全において予後を改善させる。

心不全に対する運動の効果

心不全に対する運動の効果

運動の種類:速足歩き、自転車こぎ、体操、軽いレジスタンストレーニング
運動の強さ:最大能力の40-50%で運動。ややきつい、軽く息がはずむ、軽く汗ばむ程度。
運動時間:30-60分(15-30分を2回でもよい)
頻度:週3-7回

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