不整脈の種類と症状|心房細動・期外収縮の見分け方と治療法|しもやま内科(船橋市)

不整脈・心房細動の種類と症状|船橋市の循環器内科|しもやま内科

「心臓がドキドキする」「脈が飛ぶ感じがする」「息苦しくなることがある」——これらの症状は不整脈が原因かもしれません。不整脈は決して珍しいものではなく、軽度の期外収縮であれば多くの方に経験があります。しかし、種類によっては脳梗塞や心不全のリスクを高めるものもあるため、正確な診断と適切な対策が重要です。

日本内科学会総合内科専門医である院長の下山立志が、不整脈の正確な診断からリスク評価、長期管理までを総合的にサポートします。船橋市の「しもやま内科」では、ホルター心電図や心エコーなどの精密検査を活用し、不整脈の種類を正確に見極めたうえで、一人ひとりに最適な治療・生活指導を行います。

不整脈とは——心臓の電気信号の異常

心臓は、右心房にある洞結節(どうけっせつ)という場所から発せられる電気信号によって規則正しく拍動しています。通常は1分間に60〜100回のペースで、まるでメトロノームのように一定のリズムを刻んでいます。

不整脈とは、この電気信号の発生や伝わり方に異常が生じ、心臓のリズムが乱れた状態を指します。脈が速くなりすぎる(頻脈)、遅くなりすぎる(徐脈)、または不規則になるなど、そのパターンは多岐にわたります。不整脈の種類によって症状の出方やリスクが大きく異なるため、まずは正確な診断が第一歩です。

不整脈の種類——頻脈性・徐脈性・期外収縮・心房細動

不整脈は大きく以下のように分類されます。それぞれ症状や治療法が異なります。

頻脈性不整脈(脈が速くなる)

安静時でも心拍数が1分間に100回以上になる状態です。代表的なものに発作性上室頻拍(PSVT)心室頻拍(VT)があります。心室頻拍は放置すると心室細動に移行する危険があるため、迅速な対応が必要です。

徐脈性不整脈(脈が遅くなる)

心拍数が1分間に50回未満になる状態です。洞不全症候群房室ブロックが代表的。めまいやふらつき、ひどい場合は失神を起こすことがあります。症状が強い場合はペースメーカー治療の対象となります。

期外収縮(脈が飛ぶ・とぶ)

正常な拍動の合間に、本来とは異なる場所から余分な電気信号が出ることで生じます。「胸が一瞬ドキッとする」「脈が一つ飛んだ感じ」といった症状が特徴です。ほとんどは良性で治療不要ですが、頻度が多かったり連発したりする場合は精査が必要です。

心房細動(Atrial Fibrillation, AF)

心房が細かく震えるように動き、規則正しい収縮ができなくなる不整脈です。日本人の約100人に1人が罹患するとされ、加齢とともに有病率が急増します。80歳以上では約5%にみられるといわれています。最大のリスクは脳梗塞(心原性脳塞栓症)で、心房細動があると脳梗塞リスクが約5倍に上昇します。

心房粗動(Atrial Flutter)

心房が1分間に250〜350回程度の速さで規則的に興奮する不整脈です。心房細動と同様に脳梗塞リスクがあります。アブレーション治療が有効なケースが多いとされています。

心室細動(Ventricular Fibrillation, VF)

心室が無秩序に震え、血液を全身に送り出せなくなる致死的な不整脈です。突然の意識消失(心肺停止)をきたし、迅速な除細動(AEDなど)が必要です。心室細動は予防が最も重要で、心筋梗塞の既往がある方は特に注意が必要です。

不整脈の症状——こんな症状がサインです

不整脈の症状は、種類や程度によって現れ方が異なります。以下の症状がある方は、一度検査を受けることをおすすめします。

  • 動悸(どうき):心臓がドキドキする、バクバクする、胸がはねるような感じがする
  • 脈の乱れ:脈が飛ぶ、止まる、不規則だと感じる
  • めまい・ふらつき:立ちくらみがする、頭がボーッとする
  • 失神(気絶):意識が一瞬遠のく、倒れたことがある
  • 息切れ・呼吸困難:ちょっと動いただけで息が切れる、息苦しい
  • 疲労感:理由なくだるい、疲れやすい
  • 胸の違和感・圧迫感:胸が締め付けられる、重苦しい感じがする

これらの症状が一時的で数秒で消える場合もあれば、数時間から数日続くこともあります。症状が出ているときに心電図を記録できるホルター心電図イベントレコーダーが診断の決め手となることが多いです。

不整脈の原因——なぜ起こるのか

不整脈の原因は多岐にわたります。主なものは以下の通りです。

  • 心臓の病気:冠動脈疾患(狭心症・心筋梗塞)、心筋症、弁膜症、心不全など
  • 高血圧:長期間の高血圧は心房の負担となり、心房細動のリスクを高めます
  • 甲状腺疾患:甲状腺機能亢進症(バセドウ病)は頻脈性不整脈の原因になります
  • 電解質異常:カリウム・カルシウム・マグネシウムのバランス異常
  • ストレス・不安:精神的なストレスは自律神経を介して不整脈を誘発します
  • カフェイン・アルコール・喫煙:特に過剰摂取は不整脈のトリガーになります
  • 睡眠時無呼吸症候群(SAS):夜間の低酸素状態が心房細動の発生・再発リスクを高めます
  • 加齢:心臓の刺激伝導系の老化により、加齢とともに不整脈のリスクは上昇します
  • 薬剤の副作用:一部の風邪薬や喘息治療薬が不整脈を誘発することがあります

不整脈の検査方法——確かな診断のために

不整脈の診断には複数の検査を組み合わせます。当院では以下の検査を状況に応じて実施します。

12誘導心電図

胸部と四肢に電極を装着して心臓の電気活動を記録する基本的な検査です。検査時間は数分で痛みはありません。ただし、検査時に不整脈が出ていないと捉えられないため、発作が一過性の場合は後述のホルター心電図が必要です。

ホルター心電図(24時間〜14日間)

小型の記録器を携帯し、通常の生活を送りながら24時間以上連続で心電図を記録する検査です。「症状が出るタイミングがわからない」「夜間に動悸がある」といった方に最適です。当院では必要に応じて14日間の長時間記録にも対応しています。

心エコー(心臓超音波検査)

心臓の構造や動きをリアルタイムで観察する検査です。心臓の大きさ、弁の動き、壁の動き(収縮能)、心腔内の血栓の有無などを評価します。心房細動の方には脳梗塞リスク評価の一環として推奨されます。

血液検査

甲状腺機能、電解質(カリウムなど)、心筋マーカー、BNP(心不全マーカー)などを調べます。不整脈の背景にある全身疾患を見逃さないために重要です。

不整脈の治療法——原因と種類に応じたアプローチ

不整脈の治療は、種類・症状の程度・原因・患者さんの背景によって個別に選択します。

1. 薬物療法

抗不整脈薬(Naチャネル遮断薬、β遮断薬、Kチャネル遮断薬、Ca拮抗薬など)を用いて心臓の電気的興奮を調整します。症状をコントロールしながら、副作用(催不整脈作用など)にも注意しながら継続的に管理します。

2. 抗凝固療法(血液をサラサラにする治療)

心房細動・心房粗動と診断された方で、脳梗塞のリスクが高い場合に実施します。CHADS2-VAScスコアを用いてリスク評価を行い、DOAC(直接経口抗凝固薬)またはワルファリンを適切に使用します。出血リスクとのバランスを定期的に評価しながら安全に運用します。

3. カテーテルアブレーション(高周波焼灼術)

不整脈の原因となっている心筋の異常な電気回路を、カテーテルを用いて焼灼(やけど)することで治療する方法です。特に発作性心房細動や発作性上室頻拍に対して高い有効性が報告されています。当院では連携病院と協力し、必要な患者さんに適切なタイミングで紹介しています。

4. ペースメーカー治療

徐脈性不整脈(洞不全症候群、高度房室ブロックなど)で症状がある場合に、心臓に電気刺激を送るペースメーカーを植え込みます。近年はMRI対応のペースメーカーも増えており、植え込み後の生活の質も大きく向上しています。

5. 植込み型除細動器(ICD)

心室細動や心室頻拍など、致死的な不整脈の既往がある方に植え込まれます。不整脈を感知すると自動的に電気ショックを与えて正常なリズムに戻します。

心房細動の合併症リスク——脳梗塞予防が最優先

心房細動の最も重要な合併症は心原性脳塞栓症(脳梗塞の一種)です。心房内(特に左心耳)に血栓ができ、それが脳の血管に飛ぶことで発生します。心房細動のある方は、ない方と比較して脳梗塞リスクが約5倍になることが知られています。また、心房細動による脳梗塞は他の脳梗塞よりも広範囲・重症化しやすいという特徴があります。

当院ではCHADS2-VAScスコアを用いたリスク評価を全例に実施し、抗凝固療法の要否を慎重に判断します。また、定期的なフォローアップで薬の効果や副作用をチェックしながら安全に管理します。

危険な不整脈の見分け方——すぐに救急受診を

以下の症状がある場合は、危険な不整脈(心室細動・心室頻拍・高度房室ブロックなど)の可能性があります。迷わず救急車を呼んでください。

  • 突然の意識消失:バタッと倒れた、呼びかけに反応しない
  • 胸の強い痛み:締め付けられるような胸痛が続く
  • 強い呼吸困難:息ができない、ゼーゼーする
  • 激しい動悸とともに冷や汗・吐き気
  • 顔色が真っ青になる
  • 半身の麻痺や言葉がしゃべりにくい(脳梗塞の可能性)

一方、以下のような場合は早めの外来受診が適切です。

  • 動悸を繰り返し自覚するが、日常生活は送れている
  • 健診や人間ドックで「不整脈あり」と指摘された
  • 脈が不規則だと感じるが、強い症状はない
  • 疲れやすくなった気がする
  • 不整脈の家族歴がある

予防と生活習慣——不整脈を予防する7つのポイント

不整脈のリスクを減らすために、日常生活で心がけたいポイントをご紹介します。

  1. 適度な体重維持:肥満は心房細動のリスクを高めます。BMI 25未満を目標に。
  2. 血圧管理:高血圧は不整脈の最大の危険因子の一つです。家庭血圧を測定し、適切にコントロールしましょう。
  3. カフェインの適量摂取:コーヒーやエナジードリンクの過剰摂取は動悸の誘因になります。1日2〜3杯程度に抑えましょう。
  4. アルコールは節度ある摂取を:多量飲酒は「ホリデーハート症候群」と呼ばれる不整脈を引き起こすことがあります。休肝日を設けることも効果的です。
  5. 禁煙:喫煙は心臓に大きな負担をかけます。禁煙により不整脈リスクは低減します。
  6. 質の良い睡眠:睡眠不足や睡眠時無呼吸症候群は不整脈のリスクとなります。十分な睡眠時間の確保と、いびき・睡眠中の呼吸停止が気になる方は検査をおすすめします。
  7. ストレスマネジメント:過度なストレスは自律神経を乱し、不整脈の引き金になります。適度な運動や趣味の時間を大切にしましょう。

しもやま内科 循環器内科の不整脈診療の特徴

  • 日本内科学会総合内科専門医による専門的な診断
  • 動悸・不整脈の精密検査(ホルター心電図、心電図、心エコー、頸動脈エコー)
  • 心房細動の脳梗塞リスク評価(CHADS2-VAScスコア)
  • 抗凝固療法(DOAC・ワルファリン)の適切な導入と継続管理
  • 睡眠時無呼吸症候群のスクリーニングと連携治療
  • 生活習慣指導(カフェイン・アルコール・食事・運動・睡眠)
  • 高度治療(アブレーション・ペースメーカー)が必要な場合は、信頼できる連携病院へ迅速に紹介

よくあるご質問(FAQ)

Q1. 不整脈の種類にはどのようなものがありますか?
A. 大きく分けて頻脈性(脈が速い)、徐脈性(脈が遅い)、期外収縮(脈が飛ぶ)の3タイプがあります。代表的なものとして心房細動、心房粗動、発作性上室頻拍、心室頻拍、心室細動などがあり、それぞれリスクや治療法が異なります。

Q2. 心房細動の主な症状は何ですか?
A. 動悸、脈の不規則感、息切れ、疲労感、めまいなどが主な症状です。ただし、約3割の方は症状を自覚しない「無症候性心房細動」といわれ、健診や脳梗塞発症をきっかけに発見されることもあります。

Q3. 不整脈の検査方法にはどのようなものがありますか?
A. 12誘導心電図、ホルター心電図(24時間〜14日間)、心エコー(心臓超音波検査)、血液検査などがあります。症状が出ているときの心電図が最も診断価値が高いため、一過性の症状にはホルター心電図が有効です。

Q4. 危険な不整脈とはどのようなものですか?
A. 心室細動や心室頻拍は致死的な不整脈で、放置すると突然死につながります。また、高度房室ブロックも危険です。突然の意識消失や胸痛、強い呼吸困難を伴う場合は救急受診が必要です。

Q5. 不整脈は予防できますか?
A. 完全に予防することは難しいですが、リスクを減らすことは可能です。適正体重の維持、血圧管理、節度ある飲酒、禁煙、十分な睡眠、ストレス管理が重要です。特に高血圧の治療は心房細動予防に有効です。

Q6. 動悸がするのですが、すぐに心房細動とは限りませんか?
A. その通りです。期外収縮(良性の不整脈)である場合が非常に多いです。ただし、持続する動悸や脈の乱れがある場合は、一度心電図検査を受けることをおすすめします。当院では精密検査で種類を正確に鑑別し、治療の必要性を判断します。

Q7. 心房細動があると脳梗塞になりやすいのですか?
A. はい。心房細動があると心臓内(特に左心耳)で血栓ができやすくなり、脳梗塞のリスクが約5倍になると言われています。CHADS2-VAScスコアでリスク評価を行い、必要に応じて抗凝固薬(DOACなど)を使用します。

Q8. カテーテルアブレーションとはどのような治療ですか?
A. 足の付け根などの血管から細いカテーテルを心臓まで挿入し、不整脈の原因となる異常な電気回路を高周波で焼灼(焼く)する治療です。特に発作性心房細動や発作性上室頻拍に対して高い有効性が報告されています。入院期間は約1週間程度が一般的です。

Q9. 抗凝固薬を飲むと出血しやすくなると聞きました。大丈夫ですか?
A. 出血リスクは確かにありますが、脳梗塞予防のメリットが上回る場合に使用します。当院では定期的に血液検査やフォローアップを行い、リスクと利益を評価しながら安全に管理します。軽い歯肉出血や皮下出血は比較的よくみられますが、重大な出血(頭蓋内出血など)は稀です。

Q10. 睡眠時無呼吸症候群と不整脈は関係がありますか?
A. 密接に関係しています。睡眠時無呼吸による夜間の低酸素状態は心房細動の発生や再発リスクを高めることが知られています。睡眠時無呼吸を治療(CPAPなど)することで不整脈の頻度が減少するケースが多く、当院では両疾患を総合的に管理しています。

Q11. 不整脈と診断されたら、運動を控えたほうがいいですか?
A. 不整脈の種類や程度によります。良性の期外収縮であれば通常の運動は問題ありませんが、心房細動や心室頻拍などがある場合は医師と相談の上で運動強度を決める必要があります。ウォーキングなどの有酸素運動は多くの場合推奨されます。

Q12. 加齢とともに不整脈のリスクは高まりますか?
A. はい。加齢は不整脈の最大のリスク要因の一つです。特に心房細動は加齢とともに有病率が急増し、80歳以上では約5%にみられます。高齢になるほど定期的な健診や気になる症状があれば早めの受診が大切です。

ご来院について

所在地:〒274-0816 千葉県船橋市芝山4-33-5
電話:047-467-5500
アクセス:高根木戸駅・飯山満駅より徒歩15分、無料駐車場7台完備

不整脈でお悩みの方は、まずはお気軽にご相談ください。初診時はマイナンバーカードとお薬手帳、可能であれば症状の出た日時・状況をメモしてお持ちいただくとスムーズです。

「症状があるときだけ記録できる小さな心電計」の持参もご相談ください。

最終更新日:2026-08-25

👨‍⚕️ この記事の監修医師

下山 立志(しもやま たつし)
しもやま内科 院長
日本内科学会 総合内科専門医
日本糖尿病学会 糖尿病専門医・指導医
日本循環器学会 循環器専門医
日本老年医学会 老年科専門医・指導医
日本甲状腺学会 甲状腺専門医
糖尿病、甲状腺、副腎など内分泌疾患の診療に長年従事し、地域密着型の総合内科医として診療を行っています。

14/07/2026