糖尿病内科

2次性糖尿病

24/04/2010

2次性糖尿病

糖尿病以外の別の病気が引き金となって糖尿病状態に陥る病態を「2次性糖尿病」といいます。

1.膵性糖尿病: インスリンをつくる膵臓の機能が低下すれば糖尿病になります。慢性的に膵臓に炎症が持続する「慢性膵炎」や膵臓に石ができる「膵石症」によって膵臓の機能が損なわれたり、膵臓癌によって膵臓の正常な細胞が失われれば2次性糖尿病になります。膵臓癌などで膵臓を(一部、あるいは全部)切除すれば切除の大きさによって糖尿病を引き起こします。

2.内分泌疾患によるもの: 血糖を上げるステロイドホルモンが副腎で多く作られる病気(クッシング症候群など)の患者さんでは血糖が上昇しやすくなります。同様に、他の病気の治療のためにステロイドホルモンを使用している患者さんも糖尿病になりやすくなります。その他、原発性アルドステロン症、先端巨大症、甲状腺機能亢進症、グルカゴン産生腫瘍などでも同様にそれぞれのホルモン異常のために糖尿病になりやすくなります。

3.肝障害: 慢性C型肝炎、肝硬変などでは肝臓でのブドウ糖の正常な処理ができなくなり、血糖が上昇しやすくなります。肝障害が引き金で糖尿病を発症するケースは珍しくありません。

4.遺伝病に伴うもの: ダウン症候群、筋緊張性ジストロフィー、Wolfram症候群、ハンチントン舞踏病、プラダー・ウィリー症候群、ハンチントン舞踏病 などの遺伝病で糖尿病が発症しやすいことが知られています。

-糖尿病内科